壮心の夢 (文春文庫 ひ 15-4)

著者 : 火坂雅志

• 文藝春秋 (2009年2月10日発売)

感想・レビュー・書評

[KOROPPYさんの感想 · 2015年9月3日]

戦国時代の14人を描いた短編集。
面白かった。
壮心とは、野心のこと。
野心を抱きながら、かなえられなかった者。
叶えたと思っても失う者。
心の奥底に、埋み火として抱き続ける者。
有名無名、武士に商人と、さまざまな切り口で面白かった。
順番に読むと、物語が緩やかにつながっている。
夢半ばの者が多い中、最後の話は清々しい。

[usshisshiさんの感想 · 2011年11月12日]

戦国時代のどちらかといえば、マイナーな武将や商人を主人公とした短編小説を集めたもの。

独特の世界観でありがちパターンではあるものの、その表現力から、サラリと読めてしまう作品。他の火坂さん作品も読んでみたい。

[tatsumineさんの感想 · 2011年2月5日]

各々の物語がとても魅力的ですが、ちょっと短すぎるのが残念でした。
それぞれ長編で読みたいテーマでしたね。

[oribeさんの感想 · 2010年3月14日]

どれも読んでいて小気味よい。こういう短編は好き。読後にもう一度その人物の足跡をたどりたくなる。

[rojiyさんの感想 · 2009年10月25日]

天下人豊臣秀吉のまわりを固めた14人の男たちに関する14話の短編集。個人的に前野長康の｢男たちの渇き｣、木村吉清の｢抜擢｣が好みでした。

[todo23さんの感想 · 2009年3月6日]

最初は良かったのですが、だんだん読書スピードが落ちてしまいました。

重厚で本格的な歴史小説です。取り扱っている主人公達もちょっとニッチで良い感じです。連作としての構成も面白い。でも、何か一つ足りない気がします。
どうしてもこの当たりの作品だと、司馬遼太郎さんとの比較になります。そうすると主人公の躍動感だとか時代の俯瞰性などはどうしても負けてしまいます。それに替わる何かが必要だと思いますが、それは何なのでしょうね。
何か一つ有れば、凄く面白くなると思うのですが。

著者プロフィール

作家

「2017年 『左近（下）』 で使われていた紹介文から引用しています。」