強運の持ち主 (文春文庫)

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著者 : 瀬尾まいこ
  • 文藝春秋 (2009年5月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167768010

強運の持ち主 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 久々の瀬尾さん。OLから転身した占い師が主人公。主人公・ルイーズの占いは、どちらかと言えば人生相談のような感じ。
    占い師の師匠がそれっぽいこと言ってたけど、たぶんルイーズは客観的に人を見る目があるんだと思う。
    占いに来るときって迷ってるので「貴方はこうなんだよ」とズバッと言ってもらえると心強い。
    私の場合だけど、占い師然としてるより、ルイーズくらいユルい方がなんか説得力あるんですよね。
    ただ、そういう人って、人の嫌なところまで丸わかりだから、あまり人に心を許せなくて一人を好む。
    そういうある種殻のようなものを、ルイーズは武田くんの「おしまい予言」がきっかけで破り、他者とのかかわりによって新たな気づきも得ることになる。

    4つの短編からなっていますが、話が進むにつれ、ルイーズが通彦と別れるんじゃないかとハラハラ。
    終盤まで(というか最後まで読み終わっても)、通彦とルイーズがお似合いだと思えなかった。
    でもそれは恋人としてお似合いではないということで、夫婦になるんだったらこれがベストな関係なのかもしれない。
    話中にあったように、スーパーに行くのが楽しいと思える関係が。

    終盤「おしまい予言」に出てきた関西弁男子・武田くんがいいキャラでした。ルイーズとくっつくと思ったくらい。
    武田くん周りの話もちょっと読んでみたいですね。

  • 乙一ワールドにぞくぞくした後は、瀬尾さんの小説でほっと温まるひとときを。

    元OLが、営業の仕事で鍛えた話術を生かし、占い師に転身。
    「ルイーズ吉田」と名乗って、星だの運命だのに関連させながらお客さんの人生相談、恋愛相談に耳を傾ける。
    お父さんとお母さんどっちを選ぶべきか聞く小学生、
    ある人に気にしてほしいと、何度外れても足を運ぶ女子高生、
    ときどき人の「終わり」が見えるという男子大学生の武田くん、
    アシスタントとして雇ったシングルマザーの竹子さん…。

    占いってほんとに眉唾ものというか、胡散臭いものですね~!
    占いの楽屋裏が面白すぎた。占いで言うネタ考えて女性雑誌をめくる占い師…!本当にいそう(笑)。
    そんな適当な主人公だけど、
    「先生どうしましょう、この人結婚運ゼロで、手相も人相も悪いんですよ!」
    なんてことをお客さんに面と向かって言っちゃうアシスタント竹子さんに対して、上手にフォロー入れるあたりはすごい。

    「大事なのは正しく占うことじゃなくて、相手の背中を押すことだから」
    これは師匠の言葉だけど、本当にそのとおりだなぁと思った。
    当たるも八卦、当たらぬも八卦。でも占いに来る人は何かしら、背中を押してほしいことがあるのであって、悪いことを聞きに行くわけじゃない。
    かくいう私も、当たるとか言われるとためしにやっちゃったりするし、星占いもテレビでやってたら一応チェックするし、この間は旅行ついでに15分3000円の占い行っちゃったりね・・・!
    (それによると、35歳か36歳あたりのとき、消化器系に気をつけた方がいいらしい。しかしどう気をつけろというのだろう。)

    面白かったしほんわかもした、ただ、何となくだけれど主人公があまり好きになれなかったのです。
    「インチキ占い」なんて自分で言っちゃういい加減なところは面白くもあるのだけど、占いの結果だと言って、お客さんの彼氏を強引にもぎとって悪びれないようなところが。。
    占い師はお客さんを幸せにしないといけないとは思わないが、でも自分のお客さんを積極的に不幸にしてどうすんねん、と真面目なことを思っちゃいました(笑)

  • 元OLが営業の仕事で鍛えた話術を活かし、ルイーズ吉田という名前の占い師に転身。ショッピングセンターの片隅で、行列のできる占い師として生きる。
    恋人の通彦は星回り的には強運の持ち主。のはずだけど、今のところはとても平凡な公務員だ。
    占い師という仕事を通じて出逢う様々な人とのエピソードと、ちょっとずれてる通彦との面白おかしい生活を描いた物語。

    占い師って、占いの才能が第一に必要なわけではなくて、相手の話を否定せずに聞くことや、悪い結果だとしてもそれをいかにして傷つけないように相手に伝えること、が必要でそれが適性というものなのだと思う。
    そういう意味ではカウンセラーにも通じるような仕事で、占ってもらう側は、自分の悩みを聞いて背中を押してもらいたいと望む人が多い。
    ルイーズ吉田は占い自体はけっこう適当だけど(笑)、そういう適性はものすごく高い。占いからかなり外れた部分で相手の悩みを聞いてあげちゃったりする。
    でも必死感はなくて、どことなくのほほんとしている。
    人の悩みを吸収せずにある程度受け流せる。そういう人じゃないと出来ない仕事だ。

    全体的に幸福感が漂う小説だった。
    ルイーズ吉田(本名は吉田幸子)と恋人の通彦のおかしなやり取りや、強運なはずなのに全然そうは見えない通彦が作る変すぎる料理の数々。
    占いにやってくる人のエピソードもよくよく考えてみればけっこう重いものもあるのだけど、何となくほっこりと感じられるのは、温かみと少しのおかしみがある文章の力なのかも。

    生きていれば色んな辛さや悲しみがあるけれど、それに触れて救いの手を差しのべてくれる人もいて成り立っているのだということ。ひどい人間も確かにいるけれど、そういう人ばかりじゃない。人生捨てたもんじゃない、と思える出来事だって、実はけっこうある。
    占い自体は、当たるも八卦当たらぬも八卦くらいに捉えるのが正解だと思うけれど、聞いてくれる人がいるというのがきっと重要なんだ。
    ルイーズ吉田が実際にいたら、適当な占い、してもらいたい。笑

  • なんとなくで占いをしている人のお話。世の中占いに頼る人は多い。私の友人もよく占いに行っている。私はあまり占いを信じないのだけれど、この話の主人公・ルイーズ吉田のような占いの仕方だったら、信じてみようと思うかもしれない。でも、占いはちょっと背中を押してもらう程度で、結局良いことも悪いことも自分次第なのかなと思った。

  • テーマは「占い」、といっても神秘な世界とはちがって、何だかほのぼのとした空気に包まれている。
    悩んでいる人の心を軽くしてくれたり、迷っている人の背中を押してあげたり、言葉ひとつで聞く人の気持ちも変わるんですね。
    話術って奥が深い。
    そして、一番大事なのは、他人の意見よりも、自分の率直な気持ちだということ。

  • 優しくて軽い。

    内省したい時に読むのには向かないけど、読み終わったとき、ほんのちょびっと優しい人間になれた気がしてしまう。

    おしゃれしてはりきってお出かけじゃなくて、近くのスーパーで2人が使うものを2人で選ぶお出かけ。恋人から、家族に踏み入れている気がして、読んでいてなんだか得した気分になったのは、何故だろう。

  • もし、この物語を映像化したら、キャストは誰がいいかなーなんてことを考えながら読み進めていました。
    占い師は、相談者の人生のいろんな悩みのアドバイザーであると共に彼ら自身も一人の人間だから、自らの体験談をアドバイスに使ったり、お互いの経験がものを言うこともあるんだなーと感じました。
    ルイーズさんは魅力的な占い師さんだったなー。

    『ニベア』と『おしまい予言』が好きでした。

  • 普段占いはあまり見ないのだけれど。

    プラスの方向へ向けるエネルギーは心地好かった。

  • さらっと読めて楽しい、こころがあったかくなる話。
    占い師というより人生相談所職員かのような主人公が色んな人の人生を垣間見、相談者の悩みを一生懸命解決したり、自分で占いに振り回されてどたばたしたりする。

    本作を読んで、正論をまっすぐ言われたら反感を覚えるけど、星だのなんだの言った方が受け入れやすいのかもしれないなと思った。

  • 本屋さんおすすめ本だったので買ってみた。なんとなく読んでいてほのぼのする本。

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