戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)

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著者 : 瀬尾まいこ
  • 文藝春秋 (2012年1月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167768027

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戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 男兄弟って 一番近くにいるライバルなんだな~って思う。
    意識せずにはいられないだろう。親からどう思われてるとか・・

    進路を決めるとき、親や先生じゃなく 兄のひと押しで進学をきめたコウスケ。そうそう、兄弟ってこう、いざって時に頼りになる。
    こんな兄弟っていいな~って思う。

    瀬尾さんのお話は、日常がリアルに描かれているから面白い。
    東京と大阪の違いってので、生まれも育ちも関西の私にはわかる~っていうのが多かった。

  • いいっ!この兄弟、大好き!
    相変わらず瀬尾さんらしい作品でした。
    電車の中で読んでいても、思わずニヤッとしてしまいました。

  • ところどころに見え隠れするさりげないユーモアのセンス。
    それまで真面目に文章を追っていたのに、突然、噴き出しそうになる。
    この独特の立ち居振る舞いが、瀬尾まいこ作品の面白さだ。

    自宅は中華料理店を営む高校生の兄弟。
    繊細で、女の子にもてて、スマートな兄のヘイスケは小説家を目指し、故郷を離れ東京に出て行く。
    がさつで、お笑い精神があり、でも本音は気の弱い弟のコウスケ。
    一見、正反対の二人。でも本当は──。
    兄が卒業して一年。弟は、親の中華料理店を継ぐために地元に残ろうとするが。

    コウスケがほのかに恋心を寄せている仲良しのかわいい女の子、岡野。
    この岡野さんが愛らしい。
    瀬尾さんの作品に出てくる女性はいつも愛らしいという表現が嵌る。
    しっかり者で、でもかわいい。

    さて、この兄弟二人、高校卒業後まったく違った道を歩もうとするが──。
    本当の自分は何をしたいのだろう? 成長するに連れ、二人とも、それにようやく気付き始める。
    なんともハートフルな青春ストーリー。
    相変わらずの瀬尾作品の持つ温かさ。
    楽しく、関西弁がいい味を出している、心がほっこりする物語でした。

  • まず思うのは、この本は表紙とタイトルで損してるんじゃない?って事。
    瀬尾さんの作品じゃなければ、私なら手に取らないですね・・・

    だけど、これ読んでみるとすごく良かった!
    コテコテの大阪下町に住む兄弟のお話なんですが、2人ともいいねぇ。ザ・兄弟!って感じでした。

    このヘイスケ・コウスケ、どっちもいいキャラです。
    最初コウスケの語りで始まると、ヘイスケがいかにもいけ好かない感じなのですが、次はヘイスケの章になっていて「あぁそうなんだ~」とヘイスケに同情したりして。

    お互いに相手を認めているからこそ持つコンプレックス。
    大阪ではコウスケのように、面白くておちゃらけな子は受けがいいです。
    逆にヘイスケみたいな子は「ええ格好しぃ」とか言われちゃうんですよね~。
    弟に対抗して、新喜劇の桑原和男のマネを必死で練習するあたりに兄の悲しさが・・・しかも全然受けないし(笑)
    兄目線の私としては切なかったです。

    大阪弁で勢い良く読み進むうち、ジーンとしたりほっこりしたり、とてもいい本でした。私にとってはコテコテの大阪弁がすっごく面白かったのですが、このコテコテの大阪弁&内容は、関西人じゃない方には読みづらくないのかな?ってちょっと気になりました・・・
    濃いすぎて関西人以外には意味分からないんじゃ?って部分もありますし。

  • ええわー
    これはええキャラやでー

    って思いながらの一気読み。
    瀬尾まいこさんは、若者を書かせたら天下一品やと思いました。

    今ちょっとしあわせな気分。

  • 文庫で再読。

    コテコテすぎるけど、兄のヘイスケが「ごめんください。どなたですか?戸村飯店の長男、戸村ヘイスケです。長い間勝手して迷惑かけました。ほんま、すんません。お帰りなさい。ありがとう。」と言って家に帰るところは、泣かされました。

    「ギャグはタイミングが大事なのだ!」

    ・・・ほんまや!

  • なんともベタなタイトルやねぇ。
    大阪下町の中華料理店の2人息子、要領も見た目もいい兄ヘイスケとボケがうまく単純明朗な弟コウスケ。交互に2人の視点から描かれるお話は、要領よく見える兄も実は不器用で、弟もやっぱりそのまま不器用で、互いに互いのことが見えずに、もとより自分のことも分からずに、何となく波長が合わない中で、兄が卒業・上京して初めて別々に暮らすのをきっかけに見えていなかったものが見え出す…。
    こう書いてしまうと、確かにお話もベタやねぇ。でも、これで悪くない。
    この歳になってこういうお話読むと、話の如何に拘わらず、自分のこと、自分と父のこと、自分と弟とのこと、自分の息子たちのこと、息子同士のこと…、図らずもそういう家族構成なんで、何となく身につまされるところが多々あって、ある種の感慨に浸っちゃうんだよねぇ。
    うちも店をやってて誰も継がずにそれっきりになっちゃったんだけど、今になれば、まあそれで良かったという感じで、息子二人も自分の好きなところに就職してくれりゃあ、それもまたそれで良いんだろうと思える。
    上手く言えないけどそういった男同士の親子や兄弟の機微が、関西をネタにしながら(まあ、関西の人がみんなああだと思われるのはなんだけど)、巧いこと描かれてると思う。

  • 瀬尾まいこを読みはじめたのはわりと最近です。映画化された『幸福な食卓』(2006)と『天国はまだ遠く』(2008)はDVD化されてからすぐに観て、どちらも結構好きだったのに、なぜか原作には手が伸びませんでした。しかし、600頁超えの分厚い本に疲れていたころ、300頁を切る厚さ(薄さ)に惹かれて『幸福な食卓』を購入。映画を観て結末は知っていたはずなのに、不幸のどん底に突き落とされる結末に泣かされました。その後読んだ『図書館の神様』、『おしまいのデート』など、いずれも胸キュンキュン。

    今回、タイトルに惹かれて購入したのが『戸村飯店 青春100連発』。4年以上前に文庫化されていたとは知らなんだ。不覚。大阪出身の国語教師、瀬尾まいこのがっつり大阪弁の本はとても楽しい。がっつりだけど、木下半太とはちがって品があるのです(笑)。

    大阪(住之江辺りらしい)の超庶民的中華料理店、戸村飯店。年子の息子がふたり、兄はヘイスケ、弟はコウスケ。兄弟とは思えないほど見た目がちがう。イケメンで勉強もスポーツもできるヘイスケは昔からモテモテ。対するコウスケはゴツゴツした顔でボケだけは上手い。幼いころから父親は料理の真似事を息子たちにさせたがったけど、器用なはずのヘイスケが包丁で指を切り、なぜだかコウスケが店を手伝うことに。コウスケは、ヘイスケがわざと指を切ったのだと確信しています。高校3年生のヘイスケは、卒業したらとっとと東京へ出て行くと言う。店を継ぐ気なんてさらさらない様子だから、コウスケは自分が店を継がざるを得ないと思っています。けれどそれが嫌なわけではないし、ほかに進路の希望があるわけでもなし。

    こんなふたりが章ごとにかわりばんこで語る構成。折り合いの悪かった兄弟が、大阪と東京で自分を見つめ直す時間は、関西人ならばまず間違いなく笑えます。オチのない話をすれば怒られ、吉本新喜劇を見るのは必須。巨人ファンだとでも言おうものなら「関西人の風上にも置けんやつ」と罵られ。東京でヘイスケがバイトをするカフェの料理の話もちょっと面白い。戸村飯店の客たちがチャーハンや餃子をかっくらう姿を「美味しさ以上のあたりまえのものがある」という話も。

    コウスケは兄のことを要領のいい、すかした奴と思っているけれど、ヘイスケは常連客の笑いを取るコウスケのことを羨ましく思っています。小学生だったヘイスケがこっそり吉本のギャグを練習するくだりは切ない。おとなになってそれがやっと報われたとき、読んでいる私も思わずニッコリ。

    吉本新喜劇のすばらしいところ。何年も前のギャグが今でも笑える。戸村飯店に集まる人のすばらしいところ。どれだけ勝手して離れていても昔のまま迎えてくれる。

    お気に入りの本になりました。

  •  あるある、と思うことがたくさん出てきた。大切にしたい作品。

  • 冒頭が大好き。「ラブレターの代筆なんて、よくある話なのかもしれない」

  • 大阪の下町にある中華料理店「戸村飯店」の二人の息子、兄ヘイスケと弟コウスケの物語。
    弟は弟で、兄は兄で、それぞれ本当に感じていたことは違い、
    お互いを外から見ていたことも違っている。
    けれど、どこの家族も、そんなものかもしれない。
    家族だからって、すべて分かっているとは限らないし、
    家族だからこそわかることもあるだろう。

    押しつけがましくなくて、べたべたしすぎない
    ちゃんと距離がある家族のつながりみたいなものが
    妙に心地よく感じた。

    戸村飯店のお客さんたちの方が
    よほど人の心にずけずけ入り込んでくるしべたべたくっついてくる感じがするが、それは他人だから良いこと。
    これを家族にやられたら息苦しくてたまらないだろう。
    そのあたりを吐きちがえると大変なことになるんだよなあ
    と改めて感じた1冊。

    いいね、こういう家族。

    肝心な時はちゃんと助けてくれる。
    あとはちゃんと大切に思っていてくれる。
    くっつくだけが家族愛じゃないんだよっていうのは
    いろいろなものを示してくれる気がする。

  • 最後うるっときた
    好き、この話!

  • 以前読んでいたのに、気づかず読んでしまった。。
    この人の小説は、サバサバしていて、しかもやさしいくていい。
    久しぶりにほっこりしました。

  • 大阪の庶民的中華料理店の二人息子が、自分自身を見つめ直して新しい道を歩き始める青春小説。
    阪神タイガースに吉本新喜劇と大阪色いっぱい。大阪人同士の掛け合いも面白い。優等生に見られがちの兄の知られざる苦悩と、単純で豪快と評価されている弟の閉塞感。明るいタッチで見逃しそうだが、実に奥が深い。二人の息子を温かく見守る父親の存在もグッとくる。
    タイトルは、おそらくあの名作ビデオ「吉本新喜劇ギャグ100連発」からきてるのでしょう。タイトルも奥が深い!

  • 相変わらず瀬尾さんは瀬尾さんでした。
    ただタイトルだけは変えたほうがよかったですね。

  •  瀬尾まいこは、時々ここにも登場する読書好き院生のオススメ読書リストにありながら、今まで未読だったもの。しかしこんなに大阪コテコテだとは知らなかった。
     ド大阪の庶民的中華飯屋戸村飯店の一歳違いの兄弟が主人公。対照的な性格の兄弟それぞれの視点での物語が交互に綴られる。舞台が大阪の下町なので、飯屋の常連客や近所の人をはじめ周りの登場人物がまあ絵に描いたように漫才チックでそれだけでおかしい。兄のヘイスケは高校を出て東京の専門学校へ進学し、そこで出会った友人や先生、バイト先のオーナーたちとの新たな日常がはじまり、残されたコウスケは相も変わらず地元の高校生活を謳歌すると。こういう筋書きを書いてもしょうがないんだなこの作品は。クールな二枚目っぽいヘイスケはヘイスケなりに、三枚目丸出しのコウスケはコウスケなりに、見かけとは違っていろいろと考えて生きており、やはり似たもの兄弟なんだよな、兄弟っていいよな、と思わせるあたりが瀬尾まいこ家族小説ワールドの魅力なのだろうか。ただそれだけという気もするけど、まいいか(笑)。

  • iPadで読了。kindle万歳。かなり楽しいお話!べたな青春ものなのに、古臭くも説教くさくもなく、さらさらした大阪弁が気持ちいい作品。久しぶりに一気読み。あー、面白かった。続きが読みたい。

  • 瀬尾まいこさんの書く物語は、やさしくてあたたかい。その空気が好きなのだけど、でも、ちょっと優等生的なにおいがするな、と思っていた。もちろん、そこも含めて好きだと思っているのだけれど。

    この物語は、とにかくテンポがいい。楽しいことも、悩んでることも、自分で気づいていない自分のことも、関西のノリでポンポン語られるとなんだか笑えてしまうのだ。でも、とても大事なことがいっぱい詰め込まれている。それこそ100連発だ。元ヤンの威勢のいいあんちゃんが、阪神を応援してみんなと騒いでいるけど、本当は巨人ファンなんだとこっそり告白する。いやいやコテコテの大阪で巨人ファンってどうなのよ!と思うと同時に、なんかじわっと大事なことがしみてくる。

    こんなささいなエピソードで、人生ってそういうもんだよな、そういうこともあるよな、なんて共感させられる。たかが阪神、巨人のことで。物語の力って不思議だ。

    ヘイスケの彼女のアリさんがあんまり好きじゃないので減点したくもなるけれど、でもやっぱりこの物語は★5つ。ラストシーン・・・最後の2ページちょいで、なんだかじわじわ泣けた。

    全編通して、何か、ドカンと大きな出来事があるわけじゃない(本人たちにとってはきっと違うだろう)。ただの大阪の中華料理屋の、二人の兄弟のお話だ。誰にでもある、普通の日常みたいなお話だ。だけど、なんだかじんわりくる。この兄弟、それぞれに良い友達がいる。それがすごく納得できる。

    やっぱり瀬尾さんの書く物語が好きだ。やさしくてあったかい。そして、この物語からは、優等生のにおいは消えている。好きな本が増えた。

  • 読んでよかった、と思ったのはひさしぶりかも。大阪弁がかわいくてほっこりして素敵な話だった。兄弟姉妹の関係ってちょっと難しいけど大切だよなーと思った。
    合唱祭の部分が好き。

  • 青春の迷いとか兄弟愛とか故郷愛とか。兄弟がそれぞれほんとの自分を見つける一年。せつなくてほっこり。

  • 雑誌で書店の人おすすめとあったので購入。

    瀬尾さんの物語は相変わらず読了時のほっこり感がいいです。

    ただ家を出たいと願い、あっさりと上京した兄。

    そんな兄を見て自分が家を継ぐしかないと思い込んでいた弟。


    対象的な兄弟が自分の将来へ動き出す瞬間、まさに青春ど真ん中の記録的な物語でした。

    そのさきのことも知りたいような自分で想像してみても楽しめる終わりかたがよかったな。

  • 関西弁がこてこてすぎたかなと思ったけど、
    読んでて気持ち良かった。

    P.300「結局、俺よりすごいやつがごろごろいるのだ。」

  • そうだ、これが兄弟だ。
    もう、一章から、心をつかまれました。そつなくなんでもこなす兄、不器用な所もあるけど色んな人から可愛がられる弟。進学を期に家を出ていく兄と、家に残っていづれ家を継ぐことを考えている弟。
    離れて、改めて見える部分や、環境を変えて新たに得ていく部分。
    そうそう、この気持ち分かる分かる!と思いながら読み進めました。自分では言葉にできなかった部分がとても的確に文章で表わされていて、改めて自分のこのくらいの年頃を思い出したりして。
    「笑い」はそんなに感じないけど、さすが瀬尾さんのお話、温かさは半端ないです。

  • 面白かった。
    面白かったけれど、十代で読むべき本だと思った。
    本には読むべきタイミングがあり、この本を読むタイミングはもう自分には来ないかと思うと、なんだか寂しくなった。

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戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)の作品紹介

大阪の超庶民的中華料理店、戸村飯店の二人の息子。要領も見た目もいい兄、ヘイスケと、ボケがうまく単純な性格の弟、コウスケ。家族や兄弟でも、折り合いが悪かったり波長が違ったり。ヘイスケは高校卒業後、東京に行く。大阪と東京で兄弟が自分をみつめ直す、温かな笑いに満ちた傑作青春小説。坪田譲治文学賞受賞作。

戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)のKindle版

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