戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)

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著者 : 瀬尾まいこ
  • 文藝春秋 (2012年1月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167768027

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戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 兄弟それぞれの道。まっすぐではないけれど、応援したくなる本でした。

  • あまり期待しないで買った小説。初めて見る名前の作者で、新しい人も読んでみようと思って何気なく購入。
    そしたら、あなた面白かったじゃあーりませんか!そして、最後にはほろりとさせる。
    年子の兄弟の話。兄と、まっすぐな弟と。どちらもいいなあ!まさに青春100連発。
    ほかの小説も読んでみようっと。

  • 瀬尾まいこを読みはじめたのはわりと最近です。映画化された『幸福な食卓』(2006)と『天国はまだ遠く』(2008)はDVD化されてからすぐに観て、どちらも結構好きだったのに、なぜか原作には手が伸びませんでした。しかし、600頁超えの分厚い本に疲れていたころ、300頁を切る厚さ(薄さ)に惹かれて『幸福な食卓』を購入。映画を観て結末は知っていたはずなのに、不幸のどん底に突き落とされる結末に泣かされました。その後読んだ『図書館の神様』、『おしまいのデート』など、いずれも胸キュンキュン。

    今回、タイトルに惹かれて購入したのが『戸村飯店 青春100連発』。4年以上前に文庫化されていたとは知らなんだ。不覚。大阪出身の国語教師、瀬尾まいこのがっつり大阪弁の本はとても楽しい。がっつりだけど、木下半太とはちがって品があるのです(笑)。

    大阪(住之江辺りらしい)の超庶民的中華料理店、戸村飯店。年子の息子がふたり、兄はヘイスケ、弟はコウスケ。兄弟とは思えないほど見た目がちがう。イケメンで勉強もスポーツもできるヘイスケは昔からモテモテ。対するコウスケはゴツゴツした顔でボケだけは上手い。幼いころから父親は料理の真似事を息子たちにさせたがったけど、器用なはずのヘイスケが包丁で指を切り、なぜだかコウスケが店を手伝うことに。コウスケは、ヘイスケがわざと指を切ったのだと確信しています。高校3年生のヘイスケは、卒業したらとっとと東京へ出て行くと言う。店を継ぐ気なんてさらさらない様子だから、コウスケは自分が店を継がざるを得ないと思っています。けれどそれが嫌なわけではないし、ほかに進路の希望があるわけでもなし。

    こんなふたりが章ごとにかわりばんこで語る構成。折り合いの悪かった兄弟が、大阪と東京で自分を見つめ直す時間は、関西人ならばまず間違いなく笑えます。オチのない話をすれば怒られ、吉本新喜劇を見るのは必須。巨人ファンだとでも言おうものなら「関西人の風上にも置けんやつ」と罵られ。東京でヘイスケがバイトをするカフェの料理の話もちょっと面白い。戸村飯店の客たちがチャーハンや餃子をかっくらう姿を「美味しさ以上のあたりまえのものがある」という話も。

    コウスケは兄のことを要領のいい、すかした奴と思っているけれど、ヘイスケは常連客の笑いを取るコウスケのことを羨ましく思っています。小学生だったヘイスケがこっそり吉本のギャグを練習するくだりは切ない。おとなになってそれがやっと報われたとき、読んでいる私も思わずニッコリ。

    吉本新喜劇のすばらしいところ。何年も前のギャグが今でも笑える。戸村飯店に集まる人のすばらしいところ。どれだけ勝手して離れていても昔のまま迎えてくれる。

    お気に入りの本になりました。

  • 全く性格の違う戸村兄弟の生き様を描いた作品。実家が嫌で東京に出る兄、家業である中華料理店を継ごうとする弟。関西弁が心地よい。

  • 兄弟のすれ違い、ほのぼのとした関係性の改善よかったです。

  • 土日のテレビでやっているホームドラマのノベライズのよう。子どもの頃のエピソードをからめた結末はいい感じ。

  • ベストオブ瀬尾まいこ

  • 年子の兄弟、
    ヘイスケ19歳とコウスケ18歳の1年間。

    この年齢の1年間は濃いよなぁ。

    二人がいろんな人に出会い、
    自分の頭で考えたことは彼らを大人にする。

    まだまだ続く彼らのこれからが楽しみだ。

    私自身が兄弟は異性で自分の子どもも兄妹なので、
    同性の兄弟というのが 意外と新鮮。

    THE大阪のコテコテの関西弁で非常に読みやすかった(笑)

    THE大阪過ぎて、巨人ファンと言えない空気感。
    吉本のギャグをとりあえず言ってみる感じ。
    あるあるだねぇ。

    ちなみに阪神タイガースは在阪球団ではありません。
    兵庫です、西宮です。
    西宮という土地柄はまったくコテコテではありません。
    でも、そんなこと、阪神ファンの前では言えません。

    娘の友人に、遊びに来たら必ず
    「お邪魔します」と言って入ってくるので
    「邪魔するんやったら帰ってやぁ」と返すと
    とりあえず一回外にでて、
    「なんでやねん」と言いながらまた入ってくる、という子がいます。
    ええ子です、めっちゃええ子です。

    娘たちもヘイスケやコウスケのように
    悩みながら、何となく流されたり、立ちどまったり
    勢いつけたりして大人になっていくんだろうなぁ。

  • 舞台は大阪と東京。
    要領もよく見た目もキレイな兄ヘイスケと、不器用でまっすぐ、見た目はゴツイ弟コウスケ。そんな二人兄弟の成長物語。

    それぞれにコンプレックスを抱えていて、自分ではアカンなあ、と思っているところが実は長所になっていたり。長所のはずが、空回りしてばかり…。

    などなど、タイトルどおり、まさに青春!と思う頃にしか
    味わえないムズムズした気持ちや、親・兄弟・友だちとの距離感の難しさなど、共感できるエピソードが散りばめられています。

    読後感はさっぱりしていて、まさに青春のようにさわやかなお話です。
    その後の二人もとても気になります。

    図書館スタッフ(学園前):トゥーティッキ

    ----------
    帝塚山大学図書館OPAC
    http://opac.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2410002824

  • いくら合わなくても帰りたい場所、一緒にいたい人。
    それは自分の実家かもしれないし、今は全く知らないどこかかもしれない。
    自分を空っぽだと思いながらも、ないものにしっかり憧れをもてるヘイスケはかっこいい。
    お互いに見えている姿だけが全てではない。

  • 不器用で、いいやつらだなあ。

  • ☆4.5
    何気ない一瞬が青春なんだろう。
    良い友達や知り合いに恵まれているだけでこんなにもいい気持ちになるのだろう。
    戸村飯店の長男と次男の二人の目線から描かれた作品。昔から仲は良くなかったけど、実は心の奥でお互いのことを評価していた。実際はそんなこともなかったんだろうけど、それが本当の信頼できる兄弟になるんだろうと思った。
    容量よく生活し、店のことなんて考えないと兄を評価した弟。みんなから愛される弟を羨ましいとも思っていた兄。でも兄は店のことを考えないわけではなくて、向いていないと感じ、弟は愛されているが兄も同等かもしくはそれ以上に愛されていた。男の兄弟愛ってわかりにくいものなんだろうと感じた。

  •  折り合いが悪く、あまり似ていない兄弟が大阪と東京でそれぞれ自分を見つめなおす…。読後感さわやかな、笑いあり涙ありの青春小説。
     関西弁のテンポの良い会話が楽しく、恋や進路に悩む飾り気のない等身大のキャラが魅力的。さて、二人の兄弟は一体どの道を進むことにしたのでしょうか。
    (YA担当/ぽんこ)

  • 瀬尾さんの本、初めて読んだけどとても読みやすい!難解な表現とかなくて、すんなり物語に入っていける。

    兄と弟の真逆の性格や進路が、自分と姉との関係と全く同じでびっくりしました。立場上は、自分の方がヘイスケだけど。環境や考え方にはすごく共感できるし、その反面、姉はコウスケと同じように長女としてのあり方をきちんと考えたからこそ型にはまったような生き方をしているのかなと考えさせられたり。

    お互いのこと全然知らなくても、ケンカしても、けっきょく兄弟はこんなふうに悩んだ時には、恥ずかしながらも心を開いて助け合える一番の友達なのではないかなと思う。

  • ゆるい物語かと思ったが、思いのほか最後は感動した。

    人は何にせよ経験しなければ成長しないんだなと改めて感じた。

  • 失礼ながら、何も期待せず読み始めたら...温かい気持ちになれる物語だった。

    大阪の超庶民的な中華屋の兄弟の成長物語。
    兄ヘイスケはイケメンで賢く、要領がいい。
    弟コウスケは武骨なルックスだけどまっすぐ明るい性格で、いつの間にか人の輪の中にいる。
    その兄貴が、実家を捨てて上京するところから物語が始まる。

    最初は兄がいけ好かないヤツで、両親、弟が振り回されるのかと思った。
    しかし、兄もコテコテの大阪の下町の雰囲気にうまく入れず、ただ町を出ていくことしか夢を持てずにいたり、弟が本当はうらやましかったり。
    桑原和夫のギャグをイケメンの兄が必死で練習するあたり、思わず笑ってしまった。
    弟は弟で、学校行事に片思いと最後の学生生活に驀進していたのに、ひょんなことから大学に行くことになり...。
    それぞれが自分を知り、兄、弟を互いにわかり、ちょっとずつ前に進む。

    別ればかりの三月に、前向きに旅立っていく若者の物語を読むのは悪くない。

  •  あるある、と思うことがたくさん出てきた。大切にしたい作品。

  • おもしろい!先日読んだ「卵の緒」に続き2冊目の著書作品だけど、変わらぬ読み心地のよさ。楽しい・・・だけじゃないストーリー、いい感じ。

  • 瀬尾まいこさん長編初読み。

    泣いたー。めちゃめちゃ泣いたー。
    「てる子」あたりからもう胸が詰まって涙が止まらなかったです。

    完全にお母ちゃん目線で読んでしまってる私。

    不器用ながらも素直に真っ直ぐに成長する二人の姿に胸がジーンとしちゃったな。

    離れて初めて分かる家族の有り難さ。ってよく聞く言葉だけど、でもほんと、家族だからこそ近すぎるからこそ気付かない事や分からない事ってたくさんあるんだよな。なんてことをしみじみ思ったりしました。

    うちの息子も大学卒業後は家を出る(らしい)ので二人のように大きく成長してほしいな。

  • 瀬尾さん大好きだけどなんとなくタイトルに惹かれずに読んでなかった本。

    とってもおもしろい。

    古嶋が近くにいたら楽しいだろうなあ。
    「人生に疲れてへんの?」
    「うーん、なんか大丈夫。食べられそうになってきた」

  • すっごく良かった〜!!青春100連発だなぁ。泣ける!私にも姉がいるから2人の関係はすごく共感できる。仲が悪いわけではないんだけど、大事な話はしたことないって、すっごく共感!!兄弟に対してだけじゃなく、家族や地元、友達に対する想い。私も家を1度は出て、戻ってきてるから様々なシーンが本当に共感できた。人生の大事な場面で読み返したいと思える本だな。

  • とても面白かった。
    読後感がとても良かったですね。
    かっこよくて一見、器用な兄貴と真っ直ぐで不器用な弟の物語。
    瀬尾ワールドが全開でしたね。
    すべての登場人物が、みな人間的で、魅力的。
    読み終わったあとの読後感と余韻がとてもよかったです。

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戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)の作品紹介

大阪の超庶民的中華料理店、戸村飯店の二人の息子。要領も見た目もいい兄、ヘイスケと、ボケがうまく単純な性格の弟、コウスケ。家族や兄弟でも、折り合いが悪かったり波長が違ったり。ヘイスケは高校卒業後、東京に行く。大阪と東京で兄弟が自分をみつめ直す、温かな笑いに満ちた傑作青春小説。坪田譲治文学賞受賞作。

戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)のKindle版

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