鯨の王 (文春文庫 ふ 28-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (661ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167773212

感想・レビュー・書評

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  • 簡潔に言えば海洋パニックホラー。
    ラストシーンのカタルシスは大きいが、そこに至るまでのストーリーが緩慢なのは否めない。リアリティ重視なのは解るが……。

  • 海の底はわくわくの四次元宇宙

  • 深海に棲む、海上に出なくても呼吸していけ、音を操る50m級の鯨の王。超かっこいい。
    宇宙よりも最近深海の方が惹かれる。

  • 米国の潜水艦員多数が変死を遂げた。原因を探る米軍。一方、日本の研究者の主人公は夢にみた巨鯨を追って--という話。
    巨大で知的な鯨ほど怖いものはない。

    作者が海洋学に造詣が深いため、前半の描写が長ったらしく感じた。
    けれど、海中基地のシーンが緊迫感あってよかった。

  • 鯨と海洋学者と軍事的なお話まではアリ。テロリスト、特に日本人のオバカさんは蛇足だった。ラストがギャグになるじゃないですか。

  • -

  • 人間は、どうしても空の向こうの宇宙に興味が行ってしまいがちだけれど、自分たちの足元の大地だったり、また、地球の大部分である海について興味を示すことは少ないと思う。
    この本は、そんな海でも、深海にいる未知の生き物について、描いています。
    そして、もうひとつのテーマとしては、自然、もしくは生物との共生。
    人間だけが特別ではないと思わされるような小説になっています。

  • 体長50メートルを超える鯨の王(ダイマッコウ)を軸に、頑固で偏屈な日本人鯨類学者、民間コンソーシアム海底基地、社会貢献に意欲的な医療メーカー、米海軍研究者、攻撃型原潜、テロリスト等々が入り乱れる深海四千メートル。文字量も情報量も多いが、直球の海洋冒険譚でサクサク読める。イルカとサメの脳組織を組み込んだAIを搭載する小型潜水艇とパイロット・ホノカのやり取り、特殊な肺機能エアーサックへの推考、そして、人間を正確にターゲットした後、ピンポイントで放たれるダイマッコウの超音波攻撃の恐怖と迫力が物語をさらに盛り上げる。ダイマッコウ強ええ! とはいいつつ、文脈から思いっきり外れてる感のあるテロリストは邪魔だったな。もっと絞り込めたお話だと思う。

  • 水圧に阻まれ、光すら届かない世界・深海。そこにはこんな強大な存在が潜んでいるのかもしれない…。文庫化になったので欲しい…

  • 深海にロマンを感じた。
    専門的な言葉が色々出てくるので、文章だけだと
    いまいちイメージが湧かない部分があった。
    CGとか駆使して映像化したら、迫力あって面白そうな気がする。

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著者プロフィール

ふじさき・しんご 1962年、東京都生まれ。米メリーランド大学海洋・河口部環境科学専攻修士課程修了。科学雑誌『ニュートン』編集室に約10年間在籍。英科学誌『ニューサイエンティスト』に寄稿していたこともある。1999年に『クリスタルサイレンス』(朝日ソノラマ)で作家デビュー。早川書房「ベストSF1999」国内篇1位となる。現在はフリーランス。ノンフィクション作品には生命の起源に関連した『辺境生物探訪記』(共著・光文社新書)のほか『深海のパイロット』(同前)、『日本列島は沈没するか?』(共著・早川書房)がある。小説には『ハイドゥナン』(早川書房)、『鯨の王』(文藝春秋)など多数。



「2019年 『我々は生命を創れるのか 合成生物学が生みだしつつあるもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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