もう誘拐なんてしない (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167773847

作品紹介・あらすじ

大学の夏休み、先輩の手伝いで福岡県の門司でたこ焼き屋台のバイトをしていた樽井翔太郎は、ひょんなことからセーラー服の美少女、花園絵里香をヤクザ二人組から助け出してしまう。もしかして、これは恋の始まり!?いえいえ彼女は組長の娘。関門海峡を舞台に繰り広げられる青春コメディ&本格ミステリの傑作。

感想・レビュー・書評

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    大学の夏休み、先輩の手伝いで福岡県の門司でたこ焼き屋台のバイトをしていた樽井翔太郎は、ひょんなことからセーラー服の美少女、花園絵里香をヤクザ二人組から助け出してしまう。もしかして、これは恋の始まり!?いえいえ彼女は組長の娘。関門海峡を舞台に繰り広げられる青春コメディ&本格ミステリの傑作。
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    ドラマになったという記述も見かけたが、確かに映像向きかもしれない。ハチャメチャな設定に派手な展開。道具立てもぶっ飛んでいて、笑える要素も、じんとさせる要素もある。しかも、そもそもの誘拐の動機づけになった理由は、冒頭であっけなく解決されているので(本人たちは知らないが)、言ってみれば無駄などたばた騒ぎだったことになるのも愉快である。だが、表向きの愉快さの裏には、本気の企みが隠されていて、しかもこれが結構純愛だったりするところもなかなかである。気軽に読めて惹きこまれる一冊だった。

  • 大学生とヤクザの娘が主人公
    娘が、妹の手術費用のために自らを誘拐された
    ように装い身代金を・・・
    ユーモアたっぷりの内容でした
    それでいて内容はしっかりしたもので
    とても楽しめました
    解説にもあるように、このメンバーでの続編やその後の
    作品があるといいのにと思いました

  • 軽快なコメディ タッチで描かれて行く狂言誘拐。

    しかし、しっかりした本格ミステリーでもあり、トリックやらは、旅情ミステリー全開。

    そこに小ネタ 何故? 下関にベイスターズファンが一定数 居るのか?や、往年のカープファンには懐かしい「永○劇場」(笑)

    楽しい作品でした。

  • 馴染み深い場所のオンパレード。玄関を出たらそこが舞台って感じ。
    根っからの地元民ではないが、北九州弁はちょっとだけ違和感があったかな。
    東川さんの小説はハマるとむっちゃ笑う。ラストで翔太郎が死んじゃうところなんて涙が出るほど笑った。それでいてしっかりミステリーになってる。
    馴染み深いと言っても北九州側に住んでいるので、関彦橋なんてのは知らなかった。
    余談だが、門司と彦島に架かる橋はないものの、新関門トンネルは彦島・小倉ルートが考えられているらしい。(関門の門とは…?)

  • 軽快に楽しめた作品でした。
    気分が沈みがちなときに、頭を使わずさらりと読めて、気分を少し上げてくれるような読後感。
    欲を言えば、ラストにあともうひと捻りと丁寧な描写が欲しかったような気がします。バタバタとして終わってしまった感があり少し残念。

  • 御当地ミステリということで……門司港ドタバタ狂言誘拐劇任俠風味。もうちょい北九弁喋れちゃ!となったのは置いといて、楽しみました。
    狂言誘拐中に殺人事件も起こってしまうけど、この動機は納得。トップ取るために邪魔者は消す(物理)みたいなね…こわやこわや。
    花園組と翔太郎、甲本先輩は今後も仲良くするんやろうか?詩織里ちゃん良くなりますように。。
    ベイスターズと下関の関係は初めて知りました。友人が山口出身なので喋り方懐かしい〜宇部の出だったのでこちらもちょっと違うけれど。
    解説が大矢博子さんでそれも楽しかった。

  • スラスラ読めて面白い。
    二転三転と展開が変わり、なるほどってなった。

    ただ、スラスラ読めるのがなにか
    すらーっと読み終わったのが
    物足りないのか何なのか
    という感じ。

    下関にも、語尾に「〜っちゃ」ってつく方言があるんですね。

  • 面白かったです。

  • 何年も前に読んだやつの記録用。
    大野主演の年明け特番ドラマ?的なやつで題材にされてた。
    コメディ要素多めだから、中学・高校生の朝読書とかに良いかも。。
    当時は面白く読めた!!!

    タイトルが逸材と思わされた印象あり。

  • 良い部分と悪い部分、両方気になった。良い部分は赤川次郎氏の小説のイメージを思わせるようなユーモアを交えた作品の雰囲気。登場人物にヤクザが出てきたり殺人事件が起きたりするのに作品全体の雰囲気が軽いのでスラスラと読める点が好感。話にも引き込まれながら読み進めることができた。悪い部分は、話にご都合主義的な強引さがある点。やくざの組長の娘がスラスラと探偵役になって解決してしまうのもなんだかなあという感じ。その意味で「普通」でしょうか。

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著者プロフィール

1968年広島県生まれ。岡山大学法学部卒業後、2002年、光文社カッパノベルスの新人発掘プロジェクト「KAPPA‐ONE」にて『密室の鍵貸します』が有栖川有栖氏に推薦されデビュー。11年『謎解きはディナーのあとで』が第8回本屋大賞第1位に輝き、大ヒットシリーズとなる。「烏賊川市」シリーズ、『館島』、『もう誘拐なんてしない』、「探偵少女アリサの事件簿」シリーズなど著書多数。

「2023年 『谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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