ツレと私のふたりぐらしマニュアル (文春文庫 ほ 14-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167778019

感想・レビュー・書評

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  • ツレだけど
    旦那だけど、
    最愛の伴侶だけど、

    彼は他人だ。
    自分じゃない、自分以外の誰かには違いない。

    自分以外の誰かと、生涯を共にする。
    眠っても、目覚めても、この顔が隣にいる。
    悲しい時も、嬉しい時も、ご飯食べる時も、
    そして、一人になりたい時も、この人が必ず傍にいる。

    それはロマンチックな事なんだろうか…?
    幸せの最終系だと言える事なんだろうか?

    著者のイラストは可愛くて、とてもほっこりさせられるが、
    (これを実写化するとなると?)
    相手の尺度に自分を合わせ、重ならなかった尺は切り落とさなきゃいけないんだなぁ~。
    結婚ってそういうもんだよなぁ~
    と、何を今更気付いたかの様に(う~む、)と、深く考え込んでしまった。

    あ、そうか。

    だからタイトルに『マニュアル』とあるんだ。

    <それでも>共に暮らしたいと願う二人だからね。
    上手く、付き合う為には…って、事かな。

    ひとり気ままに生きる事と、
    二人でひとつの暮らしを築いていく事の、
    どちらがいいとも言えないし、
    私には選択も出来ない。

    ただ、ひとつ著者達のふたりの暮らしを見て思ったのは、
    自分の好きなものだけ満ち溢れているただひとりの自分のなかに、
    侵入者がやってくると。

    乱れるが、スペースは広がる。
    小宇宙と小宇宙がくっついて、中宇宙くらいの広がりが出来るので、
    そこにやってくる惑星の数が増える。

    新星がばちばち生まれる様な生活も、なかなか楽しそうではありますね♪



  • イグアナって懐くのですね!

  •  大ベストセラー『ツレがうつになりまして』の作者による、自分と夫との暮らしを描いたコミック・エッセイ。『かわいいダンナとほっこり生活』なるタイトルで出版されたコミックスの文庫化である。

     マンガの文庫本は、絵や文字の情報量が多い作品の場合読むのがつらいものだが、細川貂々のコミックはすっきりとイラスト的で情報量が少ない(よい意味で)から、文庫でも抵抗なく読める。

     「ツレうつ」より前に描かれた作品なのだが、じつは本作を連載していたころ、すでに夫はうつを発病していたとか。にもかかわらず、「おもしろコミック・エッセイ」という作品の性格上、うつのことは表に出せず(編集部から「かくしてください」と指示されたそうだ)、“夫が突然「専業主夫になる!」と宣言して会社をやめちゃいました”という話になっている。

     この「ツレ」氏は麻布生まれフランス育ちなのだそうで、そのへんに起因するであろうおっとりとした上品さがなんとも微笑ましい。

     料理も家事も整理整頓も大好き、果ては皿洗いさえ大好きで、妻が食器洗い機を買おうとすると猛反対する(!)という「ツレ」氏のキャラクターがすごい。たとえウツにならなくても、専業主夫になるために生まれてきたような人である。
     ペットのカメの水槽の水を1日2回取り替える、という一節を読んで驚いた。なんと几帳面な。私なんか、カメを飼っていたとき週に1度しか水を替えなかった(→それはズボラ)。

     そして、ありがちな話だが、こういう夫を選んだ妻の貂々は、家事も料理も大の苦手の「片付けられない女」なのであった(世の中うまくできてるなあ)。

     当然、「ツレうつ」のようにドラマティックではなく、他愛のない話ばかりだ。それでも、夫婦のキャラ自体がコミック・エッセイ向きなので、そこそこ楽しめる。ホントに「そこそこ」で、1度読めば十分だけど……。

  • 2018.8.10市立図書館

  • 「ツレがウツになりまして」「イグアナの嫁」など何冊か彼女の本も読んでいるけれどそれらの内容と少しかぶっているところがあったかな。

  • ゆるくおもしろかった。文庫本で
    てんてんサンの本てのはうれしかった!
    やはりてんてんサンの本は笑えるなぁ。

  • さらっと読めてほっこり。

    2012.3.22読了

  • 決して自分に近いわけではないんだけれど、ところどころ、沁みる。読み返したい一冊。

  • 「ツレと私のふたりぐらしマニュアル」3

    著者 細川貂々
    出版 文藝春秋

    p46より引用
    “ひとつの皿に盛りつけるので後片付けが楽なのだ”

     漫画家である著者による、
    著者夫婦の日々の生活を描いた一冊。
     夫によるレシピからイグアナとの話まで、
    ほのぼのとした絵柄で綴られています。

     上記の引用は、
    TVディナーという食事スタイルについての項の一文。
    プラスチックの皿にデザートまで全部載せて食べるそうですが、
    何かに似ていると思って読んでいたら、
    お子様ランチなんじゃないかなと思いました。
     ツレさんがうつ病になっているときに、
    それを隠して連載されていたそうですが、
    その時の気分があまり感じられない所に著者の苦労が伺えます。
     p134からのエピソードを見ていると、
    こういうことの積み重ねによって嫌気がさす人が増えて、
    過疎化や限界集落化が進む一因になっているのではないか?
    と思うのですがどうでしょうか?

    ーーーーー

  • 後学のために一読。

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著者プロフィール

細川貂々(ほそかわ・てんてん)
1969年、埼玉県生まれ。漫画家・イラストレーター。セツ・モードセミナー卒業。パートナーのうつ病を描いた『ツレがうつになりまして。』(幻冬舎)がベストセラーに。テレビドラマ化、映画化される。その他、水島広子医師との共著「それでいい。」シリーズ、今一生氏との共著『さよなら、子ども虐待』(創元社)、『凸凹あるかな? わたし、発達障害と生きてきました』(平凡社)、『がっこうのてんこちゃん』(福音館書店)、『こころってなんだろう』(講談社)、イラストを手掛けた『セルフケアの道具箱』(晶文社)などがある。現在、兵庫県宝塚市で、生きづらさを抱えた人たちが集う「生きるのヘタ会?」を主宰。

「2023年 『ココロの友だちにきいてみる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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