夏のくじら (文春文庫 お 58-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167801373

感想・レビュー・書評

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  • よさこい・鳴子に詳しくなれる一冊でした。
    読みながら、動画サイトで検索を繰り返しました。フレーズを使っていればいい、ということなので、聴き比べると全く違うものに感じます。だから観客は飽きがこないのかも。
    厳格なルールのもとではなく、大枠の中で楽しもう、という寛容さ。そのいい意味でのゆるさが魅力なんだろうなと思います。一度本場で体感したくなりました。

    篤史の初恋、幻のいずみさんの正体が気になって仕方ないのですが、その結末が…。うーん。言葉遊びというかなんというか…。その他の人たちの恋模様も、なんとなくとってつけた感があったのでそのあたりは消化不良。月島さんとか。
    ま、見つかったことはよかったし、これからがありそうな終わり方もよかったです。

    魅力的なのは、やっぱりカジくん。「梶」だと思ったら「華地」でした。名前まで華がある。
    クールに見えて情に厚い。踊ったらかっこいい。不遜。でも不器用。いいとこどりの素敵なキャラです。

  • 主人公の篤志は東京育ちだが、祖父母を頼って高知大学に入学。従兄弟の多郎に誘われて戸惑いながら鯨井商店会のよさこいスタッフとなる。そこで、四年前参加したよさこいチームで出会った忘れられない1人の女性を探すことになる。カリスマ的なダンサーやそれぞれの良さがや個性の光るメンバーと、ぶつかったり悩んだりしながら、でも時間は有限、本番まで目まぐるしく過ぎていく。
    よさこいを駆け抜ける夏の青春小説。読んでいて篤志の謎の憧れの女性を求める疾走感がきもちよかった!一気呵成で読んでしまった。爽やかで清々しい。あー…晩夏に読むんじゃなかった…夏が恋しくなってしまう。

  • 誰の中にもきっとあるあの頃の痛さや熱さをそっと受け止めてくれる小説

  • 2018年07月31日読了。

  • よさこい祭りが舞台の小説。
    はからずも7月末~8月頭のこの時期に読み(よさこい祭りは8月10・11日開催)、タイムリーでした。

  • 高知県よさこい祭りと少年の恋のお話。とてもよみやすかった。

  • 初読みの作家の方。高知県で夏に開催される「よさこい」祭りを題材にした小説。お祭りのイメージがつかみにくかったので動画サイトで「よさこい」を検索しながら作品を読んだ。そうすることによって高知の人達が「よさこい」にかける情熱というものが少しでもこの小説から読み取れるような気がした。住んでいる地域にも「祭り」はあるけれど、こんなに地域ぐるみで大規模なものはないので、うらやましいなと思う。ただ、終わり方があっけなかったのでもう少し物語の余韻があればなとも同時に思った。感想はこんなところです。

  • 高知のよさこい祭りの話!!
    爽やかで凄く良い.まぁ季節は真逆ですが笑
    あとがきにも書いてあったけど、これを読めば
    自分で踊った事が無い土佐人以上によさこいの現場に
    詳しくなれるって書いてあったけど、
    本当に詳しく書いてあるの。
    大崎梢さんの旦那様が高知の人らしくて
    主人公の篤史に感情移入するわ~
    祭り本番のシーンなんて映画みたいにテンポよく
    どんどんカッコよく踊っていく姿が目に浮かぶようだよ!
    この本は本当に良かった♪

  • 勢いのある青春小説。
    人間関係に悩んだりする主人公の成長も楽しめるけど、やはり祭りの描写が鮮やかで楽しそう。
    よさこい祭り、見てみたくなりました。

  • 大学を祖父母のいる高知に決めてやってきた主人公は、いとこから夏の一大イベントであるよさこいで新規チームのサポートメンバーとして加わってほしいと強く頼まれる。
    彼の脳裏には中学生の夏に出会った「ある女性」との印象的な別れがよみがえるのだった。

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著者プロフィール

大崎梢
東京都生まれ。書店勤務を経て、二〇〇六年『配達あかずきん』でデビュー。主な著書に『片耳うさぎ』『夏のくじら』『スノーフレーク』『プリティが多すぎる』『クローバー・レイン』『めぐりんと私。』『バスクル新宿』など。また編著書に『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』がある。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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