忙しい日でも、おなかは空く。 (文春文庫 ひ 20-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 764
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167801694

作品紹介・あらすじ

ひとつぶでほっかほかになる梅干し番茶、滋味深さを生かしたごまごはん、季節はずれのトマトは焼いてスパゲッティに…愛しいひと皿と、そしてささやかだけれど気に入りの道具があるだけで、人は新しい元気が湧いたり、気が晴れたりもする。シンプルなレシピとともに綴られた、49の幸福なエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 手元において、ちょこちょこ読んだ。
    心を落ち着けたい時に。
    食のエッセイ、大好き。
    命ある食べ物にちゃんと向き合って、一回一回の食事を大切に楽しもうと思った。

  • ラジオで関口靖彦さんが料理関連で紹介していたエッセイ。

    10年前の本だけど、全く時代は感じない。
    一日1編読むだけで、活力が湧いてくる感じ。

    唐辛子シュガー、なんと斬新な!
    ほうろく、はじめて知った、残したい器ですね
    ちぎりかまぼこ、確かにちぎりこんにゃくも美味しいもの。

    と、食を豊かにするエッセンスがいっぱい。

  • お腹が空いたー。
    帰宅の電車で読むのはツライ。
    次から次へと紹介される日々の一コマと料理。
    塩トマトは10分待って。
    梅干と昆布の炊き込みごはん。
    具沢山のお味噌汁。
    ほっと一息つけるような料理から、エッ?と思う料理まで。
    豆腐のあさり蒸し。
    唐辛子砂糖のパイナップル。
    文章を読みつつ、ページのむこうにあるレシピや写真にドキドキする。

    お味噌汁の具は3種類以上っていいな。
    ちぎりカマボコもやってみたい。

  • 平松さんのエッセイと出会えて本当によかったです。
    気張らず飾らず格好つけず、ひたすらシンプルに美味しいものを食べて生きる。いや、そのさまがものすごく格好いいんですけどもね。

    読んだのは文庫だけど、オールカラーで欲しくなったので単行本で買おうか迷い中。あー数々のレシピたちの本当においしそうなこと!!

  • 食卓にまつわるエッセイ集。

    シンプルにいいものだけをたしなむ余裕・・
    読むだけでほっと落ち着ける文章です。

    こんなふうに生きられたらいいのに、とおもう。

    よしもとばななさんの解説も余韻を愉しむのにぴったり。

    ・梅干しごはん
    ・焼きトマトのスパゲッティ

  • 2022.10.22 読了。

    題名に惹かれて読んだが、自分の「今、読みたいもの」とは完全に違っていたなと思った。自分の気持ちとタイミングがあっていればきっともっと素敵な作品だと感じられたかもしれない。
    「忙しい日でも、おなかは空く。」=「忙しい時でも簡単に楽しく」なのかと読み進めたら、どうやら=「忙しい日でも、丁寧にすれば楽しいことは身近にあるよ」という意味のように感じた。

    忙しくクタクタな時にこんな余裕は自分は持てないなと感じてしまった。『日経WOMAN』連載時の「平松洋子のゆるゆる時間を食卓で」という題名の方がエッセイの内容に合っていたように感じられた。
    解釈は人それぞれだし、こういったゆったりを求めている時に読めば心がときめくと思う作品。

  • 最高のタイミングで最高のものを引き出して食べること、食に関する思い出もまた人生を豊かにするんだなとしみじみと感じた。あとがきで、よしもとばななさんもおっしゃっていたが、共感した。それにしても、著者の言葉の使い方がすごく心地良くてリラックスできた。

  • 身内が亡くなり、食べることに関心が無くなった時に、『食』への関心を戻そうと購入。

    食材や、食事への愛情・愛着が、文章から湧き上がってきて、心と頭にスッと入ってくる。

    『食』を中心とした生活の、心の豊かさを思い起こさせてくれる。いくつもレシピを試したけれど、どれも美味しく外れ無し。

  • 丁寧な暮らしはしたい。けど、時間がない。
    こんな丁寧な暮らしは出来ないけど、忙しい中自分を落ち着かせる生活を立て直す小さなヒントが散りばめられた本。とりあえずラムにドライフルーツを漬けることは始めてみよう。

  • ここまで、「食べ物」と「生活」に敬意を払う人を、私は初めて見ました。

    いろんな「たべもの」にまつわる本とか映画を見てきました。
    どうしても、みんな「食材や生活を通じた、自分の哲学」が中心となってきます。それもいい。でも、ときたま息苦しい。

    平松さんの文は、明らかに平松さんの考えたものだ。でも、なぜだろう。
    ここにでてくる、食べ物とモノ。いずれも平松さんのアタマというフィルターを介しているはずなのに、ちっともそれが感じられない。食べ物やモノが、それ自体として、すっと頭に飛び込んでくる。

    すごく、すっきりと爽やかで、心が軽くなるような。
    いい本に、巡り会いました。

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著者プロフィール

平松洋子=1958年、倉敷生まれ。東京女子大学卒業。エッセイスト。食文化、暮らし、本のことをテーマに執筆をしている。『買えない味』でBunkamura ドゥマゴ文学賞受賞。著書に『夜中にジャムを煮る』『平松洋子の台所』『食べる私』『忘れない味』『下着の捨どき』など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平松洋子の作品

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