四とそれ以上の国 (文春文庫 い 84-1)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167801885

感想・レビュー・書評

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  • 新作家開発の為に読んでみた。不思議系短編集。「夢十夜」っぽい感じ?ちょっと他作品も読んでみたいと思えた作家さん。

  • 出身ではないけど、四国で我が青春時代を過ごしたこともあり、かの地には人並み以上の思い入れがあります。本作で一番目を引くのはお遍路さんだと思うけど、個人的にそれをやったことはなし。巡礼の中で自分と向き合っているうち、本作で描かれたような、常識を超越した世界観が心に浮かんでくるんでしょうか。上手いこと不思議世界の構築に成功しているとは思うけど、その内容にがっぷり嵌り込む事が出来ずでした。

  • 一言で感想を述べるなら『むずかしいほうのいしいしんじ』でした。
    いしいしんじ大好きなのですが、これはスルメイカ系だなと思いました。サクッと読んで物語を味わうという感じじゃないです。
    よく噛まないと、よくわからない。
    正直、読むのに時間がかなりかかってしまいました。読み終わって、なんともいえない感情になった。この独特の世界が、普通とは違って魅力的というか、ついつい手を伸ばしちゃう要因なんだろうなって。
    ただ、だいすきなほうのいしいしんじではなかったので星は3。

  • リタイア(。-_-。)

  • 僕の想像力の範疇を超えていました。
    どの話も途中からストーリーを追えなくなり辛かった。。

  • なかなか頭に入らない物語。
    阿波、讃岐、土佐、伊予の四つの国の、過去と現在、伝説や歴史的人物、そして土地の「もの」が絡み合い、混然一体となって物語が動いていく。
    冒頭の「塩」という作品で言えば、人形浄瑠璃の義太夫節がウキを乗っ取り、主人公をはじめとする登場人物を引きずり回し、カタストロフに追い込んでいく。
    しかし、その混乱の中で、主人公は自分の「筋」(これは節の「筋」であると同時に、人間の生命力か何かの隠喩のように思える)を見出す。
    こんな風に、何かの人知を超えた「土地の力」が人物や物語をドライブする小説と理解したけれど・・・。
    読んだことないけど、中上健次の小説って、そんな感じなのかな?

  • やばい!よくわからない!
    読んでは止めて読んでは止めてを繰り返してだらだら二か月かけた。最後の方はもうなんとか読み切るという意地であった。とにかく読みにくい。こちらの頭が足りてないとかいう問題じゃなくて読みにくい。読ませる気がない。これを読めなかったからといって己の無力を恥じる必要はないと思う、作者がまったくその気じゃない。
    己の中に溢れ出た世界の切片を切り離し、吐き出して形に仕立てたんだろうなと思う。いしいしんじがとてつもなく頭のいい人なのはわかるけど、雰囲気小説やオナニー小説どころか、とっ散らかったメモを追いておいたのであとは好きに読んでくれ、という感じ。
    数々の読みづらい、奇怪な小説はこの世にたくさんあるけど、そこそこに文章として成り立っている割にここまで読みづらさで舌を巻かせてくれる小説もそうそうあるまいと思います。
    「峠」はなんとか背景を捉えることが出来たし、一番いしいしんじの人間的な部分を垣間見ることが出来た気がして好きです。

  • 読んでいる途中、何度も挫折しかけました。
    いしいしんじさんは、独特な感性の持ち主だし、不思議な話を書く人で、でもそれが魅力的で、と思っていたけれど、これは付いて行くのが難しい一冊でした。
    なんとか最後まで読み切りましたが、ただ疲労感が残るのみ。

  • 途中で読むのをやめることにしたのでレビューでもないけど書いておく。もう読むのをやめよう、と、ちゃんと思ってやめたことはほとんどないと思う。つまらないという感覚と少し違う。くだらないと思ったわけでも、ぜんぜんない。最初から、読みすすめるのが困難だった。他にも同じようなことをレビューで書いている方がいらっしゃるのに共感する。カフカの『審判』を途中眠くて読み飛ばしたりしたことがあるけど、ああいう困難さともなんか違うと思う。いしいしんじさんどういう人なんだろう。

  • いしいしんじは高校のとき(5年前?)に奪うように読み漁った記憶があり、それからすこし離れて、そしていま、「みずうみ」「四とそれ以上の国」を立て続けに読み終わり、びびっている。
    なんとなく雰囲気だけ味わう感じで読み進めたけれど、いったいどんな小説だったかと思い返しても、私のなかには何もない。

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著者プロフィール

いしい しんじ:作家。1966年、大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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