蒼き狼の血脈 (文春文庫 こ 44-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167801922

作品紹介・あらすじ

チンギス・カンの長子ジュチの子でありながら父の出生をめぐる疑惑を理由に後継者からはずされたバトゥは、暗闘をつづける一族に背を向けひたすら帝国の拡大に力を注ぐ。モンゴル高原から遠く地中海まで遠征し勝ち続けるという空前の壮挙をなしとげ「賢明なる王(サイン・カン)」と呼ばれた男の鮮烈な生涯。

感想・レビュー・書評

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  • 初めて(久しぶり?)に日本から離れた歴史小説を読んだ。最初は頭の中の情景をモンゴルに、更には騎馬民族に変換することが難しく、更に覚えづらい名前で世界に入り込みにくかった。それでも中盤からはバトゥとその周囲の人間とのやり取りや文章だけでも興奮するほどの戦闘シーンに魅了された。日本史の中で「元寇」として登場したチンギス、フビライにこのような物語があったとは。また新たな世界を見ることが出来た気がする。また騎馬民族の話を読んでみたいと感じた。

  • モンゴル!壮大だなぁ〜
    三国志や水滸伝の舞台となる中国が小さく感じる
    元はこの後の国なんだとわかった

  • 160804読了

  • 日本でのモンゴル帝国の有名人といえばまずチンギスとフビライだけど、東ヨーロッパではこの作品の主人公、バトゥも加わると思う。西方司令官として自身はハンガリーを占拠し、別動隊をしてポーランドも荒らしまわった人なのでヨーロッパ史に興味のあるアジア人としては面白く読めた。ただし小説化された歴史事象が気になるからどんどんページをめくったということで、物語としての吸引力は高くないかもしれない。主人公と盟友モンケ・ハンをはじめとする蒙古人やアレクサンドル・ネフスキーなど同時代の世界の有名人たちがもっと魅力的に描かれていたら、万人に勧められるのになぁ、とちょっと残念に思った。

  • かっこいいな、バトゥ。

    アガフィアとの関係が、ビジネスパートナーで終わるところにぐっと来る。
    男女の恋仲になっていいのにねぇ。

    ラスト近くに姿を現すクビライの存在が、いいです。
    歴史の教科書では、チンギスとクビライの存在がやはり大きいです。そのクビライが、才能を隠さなくなってきたところで、物語は終わるのです。

    歴史は続くよ、っていうさりげない演出のようで。

    しかし、バトゥかっこいい。

  • 生涯を描き切っているわけではないが実によく描かれていてとても良かった。モンゴルシリーズらしいので次の作品も期待している

  • モンゴル帝国の3〜4代目の話。
    物語は十分面白いのだが、モンゴルというだけで、物語と違うことを連想しはじめ悶々。

  • 流石チンギスカンの血脈
    抗う者無く
    着実に前に進んでいる所が素晴らしい

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著者プロフィール

小前亮/1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。2005年に歴史小説『李世民』(講談社)でデビュー。著作に『賢帝と逆臣と 小説・三藩の乱』『劉裕 豪剣の皇帝』(講談社)、『蒼き狼の血脈』(文藝春秋)、『平家物語』『西郷隆盛』『星の旅人 伊能忠敬と伝説の怪魚』『渋沢栄一伝 日本の未来を変えた男』「真田十勇士」シリーズ(小峰書店)、「三国志」シリーズ(理論社 / 静山社ペガサス文庫)などがある。

「2023年 『三国志 5 赤壁の戦い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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