ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2012年5月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167801946

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ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 単行本のときより色バランスのいい装丁に、ふらふらと手に取りました。タイトル勝ちだけど、中身はどうかな?という、ちょっと意地悪な先入観とともに。

    ご近所で「○○さんとこのボク/お嬢ちゃん」と呼ばれるのは、とっくの昔にボクでもお嬢ちゃんでもなくなっていても、なんだかきまりの悪いものだと思う。その「○○さん」が、日本で知らぬものはいない人気漫画家だったらどうなのか。本人が意識していなくても、それはいつの間にか、とてつもなく大きく重たい看板となって、ある日突然どさっと落ちてくる(らしい)。この看板の重さをまともに受けたのが、らららの娘さんのように思える。漫画をあきらめ、親の会社ではなく、親と対等に仕事ができる日を目指して、全く別の業界へ進む。それは反骨でもあり、すごくノーマルな心の動きだと思う。

    「○○の娘ですが、何か?」「うちのお父さんってねー」と笑いながら話せるようになるには、お三方とも長い時間がかかった末のことだと思うけど、たぶん、気楽にきゃははと話せるのは、息子じゃなくて娘という立ち位置も関係していると思う。性別からして違うから、同じ才能を持っていたとしても、完全なコピー、あるいはそれ以上のものになれるわけがないとわかりきっているからだろう。だから、遠慮もあったもんじゃない。みなさん、お父さま自身や、漫画に描かれる女性観などには「あれはちょっと」と、あっけらかんとダメ出し炸裂!でもそのいっぽうで、「お父さんすごい!」と、率直過ぎるレスペクトも忘れない。これが息子だったら、自身の才能と興味の方向が親と同じでも違っても、なんだか「家業を絶やしてはなんねえ!」という悲壮感が出てくるように思える。それにしても、レレレ父娘のフリーダムな破壊力がすごすぎて仰天してしまうし、「お父ちゃんの漫画には未来がない」と言ってしまえるゲゲゲの姉妹もすごい!

    でも、この3人を「今は結局、父ちゃんで食ってるじゃん」と言う人も一定数存在すると思う。たしかにその側面はあるけれども、みなさんがお父さまがたの作品を「神棚に祭られないように」、現役色のあせない作品として伝えていこうとする気持ちや活動は、面白い小説を伝えていこうとする本好きの気持ちや活動と全く変わらないと思う。

    脚注も細かくて面白いし、娘さんたちが推す「父の傑作」もそれぞれひねりが効いていて面白かった。編集の妙もあって、飽きずに楽しく読めたインタビュー集なので、この☆の数です。

  • 2017.4.1市立図書館
    三人の漫画界の巨匠のおじょうさんたちの鼎談。まずはタイトルが見事。それと三人のおじょうさんたちがそれぞれ父君の画風を彷彿とさせる雰囲気なのがふしぎでおもしろい。実際に作品に登場するキャラに自分を見たり、また父の性格や思いを見たりということは大いにあるらしい。そして父なきあと、その作品が忘れられていくのを恐れる気持ち…環境や状況は三者三様なのに、3人そろって父親とその作品への愛の深さが共通しているのは不思議な気がした。対談から十年たった今も、三巨匠の作品はいろいろなコラボなどもえてそれなりに生き続けているが(うちにもいくつかは本があってこどもも読んでいる)、当然のように読まれ続けているのではなく、遺族の努力も大きいのかもしれない。
    それぞれの娘が選んだ父のイチオシ作品(代表作とは違うのがいい)が読めるのもうれしい(座談の中で話題にあがったりしていても未読だと気になるので…)。

    おもしろかったので、文庫本買っちゃおうかなぁ、と考え中。

  • あの水木しげるが!あの赤塚不二夫が!あの手塚治虫が!なんと、自分のお父さん!

    有名な漫画家を父に持ち、からかわれた話や、色眼鏡で見られて困った話、父親との距離感とジレンマ、「先生の娘さん」という肩書が嫌だった話に、名作を風化させないための奮闘など、当然、ならではの苦労も多く語られている。

    しかし、である。
    父親の要素を引き継いでいるから、キャラクターが兄弟のように思える、とか。
    一番好きな作品を、父娘で語り合ってみたりとか。
    離れて暮らしていても、やっぱり最期には信頼していてくれていたり。
    大した不自由もなく育ててもらった身で、贅沢な話だが、それでも、羨ましいなと思うエピソード満載である。ブラックジャックとピノコが、父親と自分の関係だなんて、娘以外、誰も言えない。

    冒頭に、どんな評論より厳しく、愛に満ちていると語られている。
    確かに、「もう、ファザコンなんです」と、るみ子さんが語る場面がある。
    だが、読むうちに、その愛は、娘から父への一方的なものでなく、父からも相応に、いやそれ以上に向けられていることが、ありありとわかり、その関係性に、また羨ましくなるのかもしれない。

    図書館スタッフ(学園前):れお

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    帝塚山大学図書館OPAC
    http://opac.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2410002940

  • タイトルが秀逸なのと、3人の女性の近影を見るとそれぞれ父親に似ているのが面白い。赤塚りえ子さんがきれいで驚いた。
    という本でした……

  •  偉大な親を持つと子供たちは大変だと思うなかれ。
     それぞれの家庭は独自の生活を持っているようで案外大筋は似てるような気もする。

     もともと家庭というものは家族という限られた輪の中にあるものだ、と考えるものの御三方家族にはそれプラス編集者、父親の仕事関係が当たり前のように存在している。これはこれでとても面白い形態なのだと思うが当人たちの本音はどうなのだろうか。

  • 水木悦子・赤塚りえ子・手塚るみ子『ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』読了。水木しげる・赤塚不二夫・手塚治虫という漫画界の3巨頭の娘たちによる鼎談。3人とも父やその作品にかかわる仕事をしているので、家庭での父の顔の他に、作者や作品としてどう捉えているかも分かって興味深い。

  • まずはこのタイトル。素晴らしい企画力だ。

    ホームパパな水木、ジェントルな手塚に較べて、赤塚のどうしようもなさが際立つ。
    この人は子供を持ってはいけないタイプの人だったのではあるまいか、なんて。

    父の女性観を娘が語る。なかなか興味深い。

  • 本の題名を観ただけでも面白そうです。

  • 手塚治虫、赤塚不二夫、水木しげるの娘達による座談会。
    父親との思い出や、作品にまつわる彼女達の思いなどが語られる。

    「有名だけど、作品はあまり読まれていない。」
    と本文中にあるのだけど、確かに赤塚不二夫の漫画って読んだことないし、水木しげるもノンノンばあと俺位しか読んで無いし、きたろう以外の作品を知らない。
    手塚治虫も火の鳥とブラックジャックは持ってるけど、それ以外は読んだことが無い。

    本作の企画で娘さんが選ぶ父親の傑作が読めるのだけど、全く知らない作品ばかりでした。
    「レッツラゴン」。すごいですね。自由。

    有名作品以外も読んでみたいとは思いますが、なかなか手に入らないですよね。
    なんとかならんものか。。

  • この本を読むとその昔、水木しげる、手塚治虫、赤塚不二夫の三氏が集まった時に、手塚氏「僕はもう3日寝ていない」赤塚氏「僕なんか4日寝ていない」水木氏「バカなことを!何があろうと人間眠らなくてはならない!」という会話をし、手塚赤塚氏は闘病の末早く亡くなり、水木氏はすっかりご本人が妖怪然とした今も健啖健在であるというエピソードを思い出した。なにがって書中から見える三娘氏がそれこそそんな感じのパーソナリティを感じるからだ。父と子の血のつながりよ…。

  • 「ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘」を本棚に登録しました。/ http://booklog.jp/item/1/4167801949

    とりあえずタイトルが秀逸!
    考えた人は素晴らしすぎる。
    ゲゲゲの娘=
    水木しげるの次女・悦子
    レレレの娘
    =赤塚不二夫の長女・りえ子
    らららの娘
    =手塚治虫の長女・るみ子
    の三人がそれぞれの父親と作品を縦横に語り合った1冊です。

    漫画の神様とか天才とか呼ばれる人たちを父に持った故の悩み、家庭での父、そして父との絆。
    どの方も現在父親の仕事を後世に伝えることを生業とされていて、その仕事への姿勢に父親への深い愛を感じます。いいなぁ、こういう親子。「娘が選ぶ父親の傑作漫画」も間に本書に挟まれていて、それも面白い。

  • やはり娘から見る父親像は理解できないことが多い

  • 手塚、赤塚、水木といった漫画界に多大なる影響を与えた娘たちの対談集。それぞれに漫画でもわかる/読み取れない一面があり、興味深く読めました。やっぱり○○の娘…と言われてしまうものなんだなあと再認識。とはいえ、結果的に三人とも父の意志を受け継いだ仕事をしているので、宿命的なものも感じたり。娘たちが選ぶ父のベスト漫画、ちょっとしたエッセイが挟まれてるのも楽しい。個人的には、タイトルで誰の娘かわかっちゃうネーミングセンスに脱帽。編集者が考えたものだそうです。

  • この3人を集めて、このタイトルをつけた企画の勝利ですなぁ。
    もともとは朝日新聞の紙面企画で、このタイトルも朝日の記者が考えたそうな。

    内容は特筆すべきものはなかったかな…
    手塚るみ子、水木悦子は第二子だし、赤塚るみ子は中学生のときに不二夫が家をでてるんで、そんなに父親とのエピソードも豊富ではないのよねぇ。
    まぁ赤塚家はなかなかすごい家庭ではあるのだが…

    面白かったのは父親の女性観に対してなかなか辛辣なところかなぁ(特に手塚)、実の娘じゃないとなかなか言えないところかなと思った。

    一番おもしろかったのは最後のページにそれぞれの写真が載ってるんだけど、みなさん見事にお父さんそっくりw

  • もっと早い時期に企画していればと思ってしまう。

  • 水木 しげる先生の次女、水木 悦子
    赤塚 不二夫先生の一人娘、赤塚 りえ子
    手塚 治虫先生の長女、手塚 るみ子
    まえがき手塚、なかがき水木、あとがき赤塚の構成で三人が2回に分けて対談したもの
    三者三様の有名人の子供時代の苦労と父親のへんてこな行動の暴露は微笑めましかったりする

  • りえ子氏のコンプレックスが炸裂して甘酸っぱくなるのだが、巻末にてご両親を立て続けに亡くされた時期であることが判明。そら、しょうがないね。

  • 有名漫画家の娘がそれぞれの父について語り合っています。
    昔だから?のような破天荒ぶりも・・・

  •  これは、2008年7月に朝日新聞の鼎談企画で掲載されたものが元となっている。タイトルの“ゲゲゲ”は、2年前のNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」で大ブレイクした。“ららら”は、空を超えて~♪「鉄腕アトム」のアニソン。あっ“レレレ”忘れてしまったのだ(笑)水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫。三人の娘が父親像、創作秘話、作品のなかのワタシ…etc.というようなテーマごとに、三者三様のトークで構成されている。

    手塚治虫、赤塚不二夫の理想の女性は母親だったそうで、マザコンだったんだね?
    手塚治虫のエロスは、生物体としてのエロスであって女性という異性のエロさではない、
    水木しげるはタトナス(死)を描いていると語っていたが、あぁ確かに…。
     父に反発していた自分が作品に自らの生き方を重ね合わせホロッとさせるエピソード、
    そうかと思えば、父親の彼女と一緒に海外旅行に行かせられた秘密を暴露したり、はたまた赤面するような下ネタも何のその、女3人寄れば姦しいと云うけれどホントこの場にいたら騒がしいだろうなって、そんな臨場感が伝わってくるようだ。
     それから3編の傑作短編も愉しめる実に贅沢なつくりとなっている!!

  • タイトルに惹かれて。

    どの作家さんも、代表作しか読んだり観たりしたこと無かったけど、それぞれの『娘』が選んだ傑作短編漫画を読んだら、もっと読んでみたくなった。

    葛藤はいろいろあっただろうけども、女子で良かったね~。

  • 3人の天才漫画家の娘による鼎談録。以前から本のタイトルが面白いので知ってはいたが、旅行用の軽い目の本を探している時に目に止まったので読んだ。癖の強い3人は、それぞれが家族観、あるいは人間観が全く異なり、意外な側面も垣間見ることができて楽しかった。ところで、鬼太郎もバカボンもアトムも、もちろん知っているが、小説のようにきちんと最初から最後まで通して読んだことがないことに気づかされた。さて、改めて読むべきか。。。

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ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘 (文春文庫)の作品紹介

水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫。漫画界を代表する三人の娘たちが語る、父の素顔、創作秘話、意外な趣味、作品の中のワタシ。大先生の抱腹絶倒の面白話からホロリとさせる父娘のエピソードまで、赤裸々なガールズトークが炸裂。漫画ファンならずとも必読の一冊なのだ。「娘が選ぶ父の傑作漫画」三編も収録。

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘 (文春文庫)はこんな本です

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘 (文春文庫)の単行本

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