三匹のおっさん (文春文庫)

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著者 : 有川浩
  • 文藝春秋 (2012年3月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167831011

三匹のおっさん (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 有川さんを読もう集中企画
    絶賛開催中〜(笑)

    昭和のホームドラマが好きな自分には
    かなりツボな内容でした♪


    自宅で剣道場を開く
    還暦を迎えた
    清田清一(キヨ)。

    居酒屋を営んできた柔道の達人、
    立花重雄(シゲ)。

    そして脱サラして工場を切り盛りする機械のプロで、
    参謀役の有村則夫(ノリ)。


    暇を持て余す
    そんな「三匹のおっさん」たちは、
    ボランティアで
    私設自警団を作ることに。

    犯人を捕まえても
    名を名乗らず去っていく様は
    まるで素浪人か
    映画「シェーン」のようだし、

    ひったくりや痴漢や強盗との対決は
    手に汗握る握る。
    (ノリのエレクトリカルパレ〜〜〜ドッ!には笑ったけど)


    裏拳にスタンガンに改造ハンドガンなど
    バイオレンスな展開の予感にヒヤッとさせといて、
    「水戸黄門」のごとく
    痛快な活劇を観ているように
    スカッとさせてくれる。

    やっぱ有川さん、
    無駄な血を流したりはしないし、

    甘ったれた親、二世帯住宅、定年問題など
    日本が抱える家族の問題を同時に描いていて、

    どんな物語を書いても
    最後には必ず
    希望の光を見せてくれるのは
    さすがです。


    そして清一と
    孫の祐希との間に生まれる
    見えない絆。

    祐希に教えられ
    ファッションに目覚めるキヨ爺さんが
    また可愛いのですよ(笑)


    男気に溢れ
    気遣いのできる、
    実はいい男の祐希と

    有村の娘で高校二年の
    今時珍しい孝行娘の早苗との
    淡い恋模様と成長がまた、
    恥ずかしげもなく
    青春菌を撒き散らし(笑)
    胸をきゅい〜んとさせてくれる。


    それにしても
    こういう家族を描いた小説を読むたびに思うのは、
    進化や便利を求める今の社会より
    本当に必要なのは
    「バック・トゥ・ザ・昭和」の精神なんよなぁ〜。

    昭和の時代のように
    親以外の
    大人と子供が触れ合える場所や時間を
    もっともっと作らなきゃ。


    社会のしきたりは勿論、
    大人にもいろいろなタイプがいて、
    色々な生き方があることを
    自然に学んでいける環境や社会って
    今こそ必要だって思いません?


    事件の陰に
    三匹のおっさんの活躍あり。

    自分も彼らに負けないような
    粋でカッコいい大人にならなきゃなぁ〜(^O^)

  • このところ、たまたま偶然ではあるんだけれど、家族とかご近所とかの多世代を中心に据えた本を続けて読んでいると、うらやましいな・・と思っている自分に気づいて、はっとする。
    以前は自分の世代だけでこと足りる環境にいて、特に不自由なくやっていると思っていたんだけどね。
    そういう年齢になったということなのかな。


    剣道の達人で、定年後ゲームセンターの経理を担当する、キヨさん。
    居酒屋を息子夫婦に任せ、柔道家でもある、シゲさん。
    工場を営み機械の扱いが得意なノリさん。
    3人は、60歳を迎えた時間を持て余し気味。子どもの頃、「3匹の悪ガキ」と呼ばれていた彼らは、自分たちの住む町で起こる身の回りの事件に正義の味方として立ち上がることを決意する。

    キヨさんの家にはイマイチピリッとしない息子夫婦とその一人息子の祐希クン。これがまた、今どきの高校生で表向きはナマイキなんだけれど実は芯がすぅーっと通っている。キヨさんにだけはなかなか素直になれないんだけど。それでも内に抱いた素直さと聡いところが次第に見え隠れするようになり、急に大人びた言葉にキヨさんも意表をつかれることもしばしば。

    祖父母に対しては一目置いている祐希クンも、未だに娘時代を引きずり金銭感覚や大人としての振る舞いに欠ける母親と毅然とした態度のとれない父親に対してはかなり辛辣。

    祐希クンは大人に対する冷静な目を持ち、祖父母の姿から学んでいる様子で幅広い年齢層とのやりとりも好ましい。

    厳しくも温かいキヨさんや自作の機械で相手にダメージを与えるノリさんの活躍も華々しいが、無骨でありながら人の懐にするりと入っていけるシゲさんもいい味を出していて、バランスがいい。


    この1冊の最初と終わりとでは、キヨさんの家の祖父と孫、息子夫婦の姿に大きな変化が現れる(特に祐希クンの母親には注目したい)。きっと何も始めなかったのならば、何も変わらなかったのかもしれない。

    どこかでボタンを掛け違えたり、進んでいた道がずれてしまって関係性がぎこちなくなることは珍しくない。それでも変化を恐れずに一歩踏み出せば、絡まった糸がほぐれるように好転の兆しが見えてくるものなのかも・・・。

    有川さんの人々に向けたまなざしの温かさを感じる。人はきっかけがあれば良い方向に変化するもの。その人をあきらめることなく、より良く生きるための潜在能力を誰しも持ているのだと信じさせてくれる。

  • この「三匹のおっさん」は、初めまして──ではなく、私にとっては「三匹のおっさん ふたたび」なのだ。
    最初に続編の「ふたたび」のほうを読んでしまったので。

    でも、「三匹のおっさん ふたたび」のほうを最初に読んでいて良かったと思う。
    というのは、順当にこちらを最初に読んでいたら、貴子さんに対してあまり良いイメージを感じなかったような気がするからだ。
    この本に出てくる貴子さんは、全く空気の読めないあまりにもお嬢様育ちのわがまま奥さんのイメージが強すぎて好きになれない。
    だが「ふたたび」を読んだときは、けっこう健気な部分が書かれていたので、同情する気分が芽生えた。
    同じキャラクターでも、最初にどんなエピソードで表現されるかで、その人物の印象がかなり変わるのだとあらためて思った。

    六つのエピソードからなるこの小説。読んでいてとても楽しい。
    三匹のおっさんのキャラが見事だ。
    いい仲間たち。こんなおっさんになりたいものだ。
    特にこの作品では、「ノリさん」のキャラが際立って、愉快、愉快、ダイヤモンドユカイ(失礼)
    早苗ちゃんと祐希君の馴れ初めから発展していくまでの様子もようやく分かり、何とも微笑ましい。

    ──そんな場所。すぐ忘れさせてやる。
    と意を決して背伸びする早苗ちゃん。

    この年になっても胸がキュンとする場面だった。
    その様子にぶち切れるノリさんの逆上振りも、愛娘の早苗ちゃんに対するどうしようもない愛情として伝わってくる。
    とにかく面白く、楽しめる作品でした。
    今さらながら、有川浩さんに感服。
    これは、是非是非「三匹のおっさん みたび」、よたび、ごたび、ならぬシリーズ化して欲しい。
    それとも、もう新しい“三匹のおっさん”たちのエピソードは文藝春秋系列の何かの雑誌に掲載されているのだろうか。
    だとしたら、次作の発行を楽しみに待ちたい。
    下記の「三匹のおっさん」特設サイトには、まだ何の情報もないようだが、まめにチェックしてみよう。
    http://bunshun.jp/pick-up/3ossan/index.html

    最近、書いていても気が重いレビューが続いたので、久々に純粋に本を読む楽しさを感じられるレビューが書けて個人的にもうれしい。どうでもいいことですが。

  • 面白かった~
    還暦を過ぎた、キヨ、シゲ、ノリの3匹のおっさんたち。
    最高です!!

    ノリさんのコートの中には一体どんな武器がしこまれているのか気になる。キヨさんと孫の祐希が少しづつお互いを認め合っていくとこが、いい感じ。ノリさんと祐希とのやりとりも面白い!!

    とにかく痛快&爽快な本でした♫

    ふたたび3匹のおっさんに会えるのは・・果てしもない図書館の予約をまつのみ。

  • 続編の「ふたたび」を読み終わってからの再読。

    還暦を迎えた三匹のおっさんが悪人どもを懲らしめる!
    こちらの方が物騒な事件が多いですね
    ゆえに おっさんたちも容赦がない
    特に危ないのはやっぱりノリさんだ(笑)

    すっきり爽快 捕り物帖
    その中で祐希くんと早苗ちゃんの距離が
    少しずつ縮まっていく様子がほほえましいです。

    もっと続編希望 
    そのたびに読みかえして彼らの成長を振り返ってみたい

  • 還暦を迎えた3人組の「おっさん」を主人公にした連作短編。
    有川浩さんらしく、なんともテンポの良い物語となっています。

    勧善懲悪的な、でも世相の社会問題も含んでいて、、
    水戸黄門というよりは、三匹が斬る!に近いのかな。

    個人的には、ズッコケ三人組を思い出したりもしましたが、、
    痛快、爽快、ちょっとほろりと、人情モノにラブコメ要素もプラスされて。

    世代を越えたつながりもまたいい味を出していて、
    続編もでているとのことで、文庫に落ちてくるのが楽しみですね~

  • 読み終わりました(^O^)/

    則さん面白かったです(〃ノωノ)三匹の中で一番面白いです。。
    三匹のおっさんかっこよかったです♡

    祐希くんもかっこよかった~(〃▽〃)ポッ
    読んでいて妖怪アパートの夕士くんを思い出しました♡

    祐希くんがお洒落を伝授してるところ。。私のお父さんも若く見せたいなと思いました☆★
    下着のシャツ一枚だなんてとんでもない!風邪ひくし(笑)


    五話。。お話濃かったな(´;ω;`)ウゥゥ
    女のライバルが現れちゃうの…
    祐希くんのように、読んでいて私もムカッとしました(^_^;)笑

    ライバルが…紹介してくれない?と言ってた所です。。

    早苗ちゃんが可哀想だと切なくなりました。。
    勇気だして断ることができれば…と一語一語読むたびに思いました(>_<)


    第三話。。良かった~♪重さんの不器用さ…かっこよかったです(〃ノωノ)
    素敵だなって思いました。


    最後まで読んだら「ふたたび」の本も出たみたいですね。
    続きが気になります(#^.^#)
    早苗ちゃんと祐希くんのその後も気になるけど。。
    キヨさんと祐希くんの関係も気になります!!

  • 毎回結末はハッピーエンドとわかっているから安心して読める。すかっとする痛快なお話だった。孫のアドバイスを素直に聞きながら、だんだん垢抜けた服装になってくる清さんが可愛らしい。

  • 日曜朝のテレビ番組で紹介されていて、読んでみようと思って買った一冊。夜寝る前にだけ読んでいたのだけど、睡眠時間が短くなった。想像以上に面白かったです。孫のアドバイスでおしゃれになっていく姿が微笑ましい。社会の、人の役に立とうと奮闘するおっさんは、目指すに値する大人の姿だなぁと思った。
    有川浩さんの作品は初めて読んでみたけれど、何度か新聞上で仕事に対する思いは読んでいたこともあって、つながった気がしました。他の作品も読んでみたくなりました。

  • 図書館戦争など、有川浩は好きな作家さんなんですが、
    どの本も借りて読むばかりで、一冊も有川さんの本は、
    持っていませんでした。

    そんなとき見つけたのがこの本。
    まずタイトル『三匹のおっさん』に目を惹かれてしまいました。
    しかもよく見ると、有川浩ではないか!! ということで、
    有川作品に多い、恋愛要素も少なそうだし、
    早速購入することに決めました。

    内容は短編小説で、少し恋愛要素もありましたが、
    軽く読みやすかったです。
    しかも、これを弟に貸してやると大ウケ。
    「メッチャオモロイ!」って言ってました。

    二巻目も出てると言うことで、ちょっと気になるところです。

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還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか、とかつての悪ガキ三人組が自警団を結成。剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、機械いじりの達人の頭脳派・ノリ。ご近所に潜む悪を三匹が斬る!その活躍はやがてキヨの孫・祐希やノリの愛娘・早苗にも影響を与え…。痛快活劇シリーズ始動。

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