奇跡 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2013年6月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167838607

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奇跡 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 離ればなれとなった兄弟の再会と、奇跡を信じ旅に出る物語。タイトルからどんな奇跡が物語中で起こるのかと期待して読み始めはしたものの、内容は奇跡にあいにいくまでの軌跡。流れ星が見たいから星のよく見える場所にいくということとかわりはない。ただ、奇跡を信じる子供達の状況、心境が、この小説の面白さの主軸となっているように思います。子供ながらの葛藤や、子供らしい純粋さは、自分にとっては懐かしく、そしてうらやましく感じずにはいられません。

  • 小学生の小さな、でも大きな旅の物語。
    普通に楽しく読めたが、やっぱりこの人は恋愛ものが良いなあと。あの繊細な世界観は恋愛ものの方が合ってるんだろうな。

  • 少年たちの真っ直ぐな勇気が好ましいものの、もう1つ訴えかける力が不足しているような気がします。

  • 航一と龍之介の兄弟は別々に暮らしている。両親が別れてそれぞれ母親、父親と暮らしている。性格は違うけれどどちらも前を向いて生きている。新幹線の一番列車がすれ違うとき奇跡が起きると聞いいた子どもたちの冒険が始まる。

  • 【映画化『100回泣くこと』著者の感動作】青春小説の旗手・中村航が描く兄弟愛と小さな冒険旅行。是枝裕和監督の映画にインスパイアされた、ハートウォーミング・ストーリー。

  • 映画を元に書かれた作品というのがなんだか新鮮だった。

    幼い子ども達のひたむきさがまぶしくて、悲しい。
    何かが本当に起こってくれたら…と、ついつい先を読み進めた。
    つい物語に引きこまれるテンポの良さみたいなのがあって読みやすい。

    前を向いて進んでくれたことが「救い」だと思った。

  • 親の離婚で福岡と鹿児島に離れ離れとなった兄弟が、九州新幹線の交差に立ち会えば願いが叶う奇跡を信じて仲間と旅をする。原案の是枝裕和が監督、脚本で映画化され、主演は前田兄弟。まぁ、観てないけど良い出来だろうと予想はつく。映画化前の小説だとノベライズにならないのかな・・ともあれ中村航作品としては直球。読みやすいけど、らしくない。7人の子供が主人公で、素直な内容。無理してなくて好きだけど、インパクトは弱いな・・

  • あいかわらずの中村調、といった感じ。良い意味で。

  • 2013/09/14読了

    好きな作家さんが、以前劇場で見て感動した映画を文字にしてくれたというのがとても嬉しい。映像をなぞることはとても難しい。航一の怒りや悲しみの象徴が、老夫婦の未来が、図らずとも起こった奇跡が、子どもの中に渦巻く感性が、ゆっくりと浮かんでくるのは文字だからこそかもしれない。
    奇跡のあの瞬間の叫びと思いが爆発していた。
    映画の演出も小説も、航一の心の中をこれ以上ない位上手く表していたのだ。

    少年たちは叫ぶしかないのだ。それしかない
    250ページ以上ある彼らの冒険記はたった1ページのために。
    2時間におよぶ彼らの足跡はたった1分間のために。
    奇跡というタイトルその瞬間のものなのだ。

    良作。映画とともに是非。

  • "博多発と鹿児島発の新幹線、「つばめ」と「さくら」が初めてすれ違う時に奇跡が起こる"…それぞれの思い・願いを胸に、その場所を目指しその瞬間を迎える男女七人の小学生たち。子供の純真な真っ直ぐ目線と、見守る大人たちの温か目線にホノボノさせられる。

  • 感動っていうのはなかったかな
    大人になる階段をのぼっていく感じ
    そんで、それぞれに思いがある

  • 文庫本の帯には「是枝裕和監督の映画にインスパイアされた、感動の物語」とあります。一方、単行本の紹介には「是枝裕和監督の新作映画を『100回泣くこと』の中村航がノベライズ。」となってます。インスパイアとノベライズでは随分意味が違うと思うのですが。。。
    私は映画を見てないので判断付きませんが、ネットで見る限りノベライズが正解のようです。まあ、全体のテイストが中村さんらしくないですし。
    後半、子供達の暴走に理解ある大人が次々に現れます。御都合主義と言えばそれまでですが、それぞ奇跡なのかもしれません。もっとも、映像ならば叩き込むようにして感じさせなかったのかもしれない違和感を、文章になると感じてしまうのですが。
    爽やかな話ですが、ちょっと軽すぎかな。

  • 無粋を承知で言うなら。
    ・今時の子達なら、さくらとつばめの一番列車がどこですれ違うかなんて、ネットでちょちょいと調べてしまいそうなもんだけど。
    ・ついでに言えば、そんなオイシいポイント、鉄オタがほっとかないんじゃない?
    ・あと新幹線は停車駅ごとに減速・再発進するし、駅と駅の距離もバラバラなんだから、上り列車と下り列車がきっちり真ん中ですれ違うとは限らないんじゃ…。
    ・そもそも九州新幹線の開通って、3月じゃなかったっけ?
    …等々突っ込みどころは数あれど。

    健気な子供って設定は、ズルい。
    何だかんだ応援したくなってしまう。
    しかも幼い兄弟が二人で困難乗り越えて…って、『はじめてのおつかい』シリーズに通じる鉄板のシチュエーション。

    そして、子供達の冒険に力を貸してくれる大人達が、またいい。
    ぶっちゃけ物語的にはかなりご都合主義な展開もあるけど、そういう理屈はどうでもいいやと思わせてしまう勢いがあった。
    例えば自分が、もしくは大人になった主人公達が働いて稼いだお金で熊本に行ったとしても、それこそ馬刺を食べて熊本城を観光して、ついでに温泉でも入って終わりだろう。
    子供達だけの秘密の旅、大人になったら意味を見いだせない目的の旅、というところが物語の肝なのだ。

    そして子供達はよく走る。
    大人に捕まれば万事休すというところでは勿論走る。
    目的地に近付いて抑えきれない高揚感を走ることで表す。
    そして、何も理由がなくても走り出す。
    必死で走っているのに、みんなに追いつけない子がいる。

    主人公達が走る姿は、在りし日の自分の姿だ。
    こんな大冒険はしなくても、秘密基地を作って子供だけの秘密に高揚感を覚えた。
    だから共感できる。

    大人は走らない。
    走っても意味がないと思うから。
    てか疲れるし。変な人だと思われるし。

    でもこの物語を読むと、自由に走ったり叫んだりできた子供時代にちょっぴり戻りたくなる。
    (収入の範囲内でだけど)欲しい物を買ったり好きな場所に住んだり旅行に行ったり、着たい服を着たりとか、そういう自由と引替えに失った子供時代の自由。

    そう言えば子供時代は『大人の自由』を早く手に入れたくて仕方なかったっけ。
    とどのつまり、無いものねだりということか。

  • 安定の中村航品質。特に手が込んでるとかどんでん返しがあるとかいうわけでもなく、何というか先の読めてしまう展開ではあるのだけれど、それでも惹きつけられてしまうのは、やっぱりリズム感というか、会話のテンポというか、そういうのが心地いいからなんだろうな、と思う。耳がいいんだろうなあ。ミュージシャンだからなのかなあ。

    中村航さんの小説の登場人物は、誰もが痛みや悲しみに敏感で、その分やさしさを持っている。飾り気のない文章だからこそ、そういう繊細な心の動きが耳に残りやすくて、淡々とした口調だからこそ、そのリズムやメロディが読む方の心に残るんだろう。
    中村航さんの小説は、良質なポップソングなんじゃないだろうか。

  • 福岡と鹿児島に離れて暮らすことになってしまった兄弟の物語。
    九州新幹線さくらとつばめがすれ違うときに起きるという奇跡で、兄弟が再び一緒に暮らせることを願う。

    主人公やその友達が走っているところに小学生らしい元気さや前向きさが感じられる。
    また一緒に暮らしたいという奇跡を願いに行く過程でおきる奇跡。普段の生活でも、結果だけでなく過程にもいろいろな奇跡が起きているんだろうなと思った。
    あと、宮尾さんイラストの表紙がとてもいい。

  • なんとなく結末が見えてしまったこと以外は、良いお話だったと思う。

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奇跡 (文春文庫)の作品紹介

両親の別れによって鹿児島と福岡で離ればなれに暮らす航一と龍之介の兄弟。ふたたび家族揃って暮らす望みを抱く航一はある噂を耳にする。新たに開通する新幹線の一番列車がすれ違うとき、奇跡が起きる――。引き裂かれた家族の絆を取り戻すため、奇跡を信じた子どもたちと、彼らを温かく見守る大人たちの想いを描いた感動エンターテインメント。6月に映画(関ジャニ・大倉忠義主演)も公開される60万部のベストセラー『100回泣くこと』の著者・中村航が、海外映画祭で高い評価を受けた是枝裕和監督の映画にインスパイアされ書き下ろしたハートウォーミングストーリー、待望の文庫化!

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