奇跡 (文春文庫 な 52-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167838607

作品紹介・あらすじ

両親の別れによって鹿児島と福岡で離ればなれに暮らす航一と龍之介の兄弟。ふたたび家族揃って暮らす望みを抱く航一はある噂を耳にする。新たに開通する新幹線の一番列車がすれ違うとき、奇跡が起きる――。引き裂かれた家族の絆を取り戻すため、奇跡を信じた子どもたちと、彼らを温かく見守る大人たちの想いを描いた感動エンターテインメント。6月に映画(関ジャニ・大倉忠義主演)も公開される60万部のベストセラー『100回泣くこと』の著者・中村航が、海外映画祭で高い評価を受けた是枝裕和監督の映画にインスパイアされ書き下ろしたハートウォーミングストーリー、待望の文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • 離ればなれとなった兄弟の再会と、奇跡を信じ旅に出る物語。タイトルからどんな奇跡が物語中で起こるのかと期待して読み始めはしたものの、内容は奇跡にあいにいくまでの軌跡。流れ星が見たいから星のよく見える場所にいくということとかわりはない。ただ、奇跡を信じる子供達の状況、心境が、この小説の面白さの主軸となっているように思います。子供ながらの葛藤や、子供らしい純粋さは、自分にとっては懐かしく、そしてうらやましく感じずにはいられません。

  • 2011年公開の映画『奇跡』のノベライズ。映画は未鑑賞。
    両親の仲違いで兄の航一は母と鹿児島へ、弟の龍之介は父と福岡へ、家族はバラバラになってしまう。
    龍之介が健気で明るい子なので対照的に航一は愚痴っぽく可愛げの無い子に映るが、弟が明るく振舞うのは家族が大事で大好きだから。兄が苛々不機嫌になってしまうのも家族が大事で大好きだから、根っこの想いは一緒なんだよな。
    迎えに来てくれたお爺ちゃん、体温計の使い方(?)を教えてくれた先生、泊めてくれた老夫婦。子供たちの秘密を察しながらもそっと協力する大人たちも素敵。
    新幹線がすれ違う奇跡の瞬間は私も祈るような気持ちでページをめくった。 親に内緒で学校をサボったり遠くへ出かけるのなんてそれだけで大冒険。子供の頃のドキドキ感を思い出した。 中村色は薄いけど温かい気持ちになれる良作。

  • 舞台は鹿児島と福岡。

    かるかん、水ようかん的もの。水、山芋、かるかん粉
    ジャンベ、太鼓

    ソフトバンクのペタジーニは友達の親と結婚した。

    子どもは小さな希望を持って信じて、思ったことを行動している。
    若いというものはこういう物を持っている。
    衰えるとこういう物が自分の中から無くなるんだと思った。

  • はなればなれになった兄弟の物語。映画にインスパイアされた書き下ろしとのこと。

  • 小学生の小さな、でも大きな旅の物語。
    普通に楽しく読めたが、やっぱりこの人は恋愛ものが良いなあと。あの繊細な世界観は恋愛ものの方が合ってるんだろうな。

  • 少年たちの真っ直ぐな勇気が好ましいものの、もう1つ訴えかける力が不足しているような気がします。

  • 航一と龍之介の兄弟は別々に暮らしている。両親が別れてそれぞれ母親、父親と暮らしている。性格は違うけれどどちらも前を向いて生きている。新幹線の一番列車がすれ違うとき奇跡が起きると聞いいた子どもたちの冒険が始まる。

  • 【映画化『100回泣くこと』著者の感動作】青春小説の旗手・中村航が描く兄弟愛と小さな冒険旅行。是枝裕和監督の映画にインスパイアされた、ハートウォーミング・ストーリー。

  • 映画を元に書かれた作品というのがなんだか新鮮だった。

    幼い子ども達のひたむきさがまぶしくて、悲しい。
    何かが本当に起こってくれたら…と、ついつい先を読み進めた。
    つい物語に引きこまれるテンポの良さみたいなのがあって読みやすい。

    前を向いて進んでくれたことが「救い」だと思った。

  • 親の離婚で福岡と鹿児島に離れ離れとなった兄弟が、九州新幹線の交差に立ち会えば願いが叶う奇跡を信じて仲間と旅をする。原案の是枝裕和が監督、脚本で映画化され、主演は前田兄弟。まぁ、観てないけど良い出来だろうと予想はつく。映画化前の小説だとノベライズにならないのかな・・ともあれ中村航作品としては直球。読みやすいけど、らしくない。7人の子供が主人公で、素直な内容。無理してなくて好きだけど、インパクトは弱いな・・

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著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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