ダチョウは軽車両に該当します (文春文庫 に 19-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167838614

作品紹介・あらすじ

動物園ミステリ・待望の第二弾!ダチョウと焼死体がつながる?――楓ヶ丘動物園の飼育員「桃くん」とツンデレ女王の「鴇先生」、怪しい仲間たちが解決に乗り出す。

感想・レビュー・書評

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  • 動物園シリーズ第二弾。
    マラソン大会でいきなりダチョウが走ってくる所から始まる。どんな展開だよ!と思いながら読み始めた本作だったが、意外にも結末は重かった。実際にこういう事はないと思いたいが、どんなシチュエーションにしろ動物を生き物と思っていない人はいるわけで。人間の利益の為に動物が犠牲になるのは耐えられないな…。
    主人公桃本くんはいまいち頼りなさげなキャラだが、今回最後の犯人に向けての行動は格好良かった。そして、変態服部くんのキャラが面白すぎ。今回はその服部くんの愛犬(勿論変態(笑))にも笑わされた。

  • 午後からワニ日和の動物園シリーズ第二弾。普段から色々と思ってることがちょろちょろと描かれていたりして(動物園は動物学施設であるとか、そんな系の)共感する部分が多い。ともかく、第二弾はセンセーショナルなことにウイルスがテーマ。脱走ダチョウの捕獲からスタートして、実は悪の製薬会社が野鳥や家禽を新型インフルエンザに罹患させて、ばら撒こうとしているという陰謀を暴いて阻止するという、007も真っ青な大活劇。罹患させられた鳥たちが殺処分という非常に現実的で悲しい結末だが、大変示唆に富んでいて、たっぷりと考えさせられた。モモくん、服部くん、鴇先生、七森さんのキャラクターに愛着がでてきた。
     ここ10数年のウイルスの活躍ぶりはちょっとヤバいと感じるねぇ。もしかすると、今回の新型コロナはダチョウが救うかもしれないねぇ。

  • 動物園シリーズ第2弾。
    ダチョウの脱走から始まる話。
    出てくるキャラクターがおもしろい。

  • 話がややデカめな第2弾。
    犯人当て小説としての純度は前作の方が好みに合ったが、やはり面白い。
    どうやら著者の御家芸っぽい注釈小ネタが冴えている。よい。 あとがきは…ちょっとテキトーすぎるかもしれない 笑

  • 今回の犯人設定と動機は、とても苦手な展開だった。メインのキャラクターはいいんだけどなあ・・・という感じ。

  • 愉快?な動物園飼育員達の事件簿再び。鴇先生かっこよすぎ。相変わらず変態な服部君、飼い犬も変。ギリシャ語のコマンドってこだわりすぎでしょ。でも活躍したけど。※湿気の多い日に文庫本の表紙が反るのも神様のせいだったのか(←本編関係無)

  • 前作がとても面白かったので、迷わず選択(^ ^
    いや〜、間違いない面白さ(^o^

    前作で登場した動物園で働く面々が、
    マラソン大会に出場する同僚の応援に行く。
    と、マラソンコースを疾走する一羽のダチョウ(^ ^;

    導入部分から度肝を抜かれ、そのまま最後まで一気読み。
    今回も、愉快な仲間たちとわちゃわちゃしながらも、
    起きる事件や展開はシリアスそのもの(^ ^;
    主人公達は「命の危険」にさらされるし(^ ^;

    謎多き獣医の鴇先生の過去も垣間見える。
    いや、そんなもんじゃない、過去のしがらみが
    今回の事件の遠因としてつながっていると言える。

    前作に続き、主人公の「飄々さ」にごまかされがちだが、
    起きている事件はかなり「パニック小説級」(^ ^;
    そのためか、今作では動物園の外のシーンが多く、
    飼育員の日常成分が少なめなのが、やや残念(^ ^;

    でも、文句なく面白く読める一冊です(^o^

  • この作家さんの書く、脳内マシンガントーク風一人称の文章がたまらなく好き。良い感じにボケツッコミも入ってて、読んでてクスリと笑えるのが良い。
    そして、前作にもまして変態な服部君がいいキャラです・・・。
    犯人はそれほど難易度は高く無かったですが、事件のネタと、ああ、こう絡めてきたのか-、と物語として面白かった。
    次作も楽しみです。
    (あ、あと毎回この作家さんの後書きも楽しくて楽しくて。先に読んじゃいたいぐらい楽しみです)

  • 動物園シリーズの第2弾。一見、ほのぼのとした
    日常ミステリ風ですが、今作も巻き起こる事件は
    結構シリアスで大袈裟で、物騒です。
    なのに...主要登場人物の楓ヶ丘動物園の飼育員達の
    キャラによって相殺される、なんとも似鳥さん
    らしい作品。

    今作はダチョウが主役で、市民マラソンのコースに
    突如乱入してきたダチョウから物語が始まる。
    偶然(w)居合わせた、楓ヶ丘動物園の奇人職員達が
    無事に捕獲するも、彼等の周辺にきな臭い異変が
    起こる。主人公「桃」、そして獣医の「鴇」先生が
    何者かに拉致監禁され、その現場からは身元不明の
    焼死体が発見される...。

    とかなり物騒。さらにここから事件は大きく発展
    するのですが、今作の読みどころは事件やミステリ的な
    部分よりも、ちょいちょい挟まれる動物蘊蓄と、
    キャラを楽しむのが正解かと。さらにパワーアップした
    爬虫類担当職員の「服部」くん。彼の紹介が「とりあえず
    彼は変態である」というたった一文w。さらに彼の飼い犬の
    「ディオゲネス」も輪をかけて...アレですw。

    独特ののほほんとした雰囲気、楽しませてくれるキャラ、
    動物達、そして小ネタにミステリを少々トッピングした...
    そういうミステリです。

  •  マラソン大会に乱入したダチョウを捕まえた楓ヶ丘動物園の飼育係面々。 やがて脱走したダチョウを巡って大きな陰謀が動き出す・・。

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著者プロフィール

1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。「市立高校」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズ、「楓ヶ丘動物園」シリーズなどの人気シリーズの他に『難事件カフェ』『迫りくる自分』『きみのために青く光る』『シャーロック・ホームズの不均衡』『レジまでの推理~本屋さんの名探偵~』『101教室』『彼女の色に届くまで』『100億人のヨリコさん』『名探偵誕生』『叙述トリック短編集』『そこにいるのに』『目を見て話せない』『生まれつきの花 警視庁花人犯罪対策班』などがある。

「2023年 『育休刑事 (諸事情により育休延長中)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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