世界を変えた10冊の本 (文春文庫 い 81-2)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167900366

感想・レビュー・書評

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  • アンネの日記、聖書、コーラン、ヴェーバーの本、フリードマンの本、資本論など、今の世の中の潮流の根底を流れている重要な書物をまさに本来あるべきNHK的なスタンスで冷静に建設的に述べられていて、あまり私見を挟むことなくどう考えるか開かれていて好感が持てる。もちろんこれは池上さんの視点で絶対ではないのは当然としても事象と建設的に冷静に俯瞰的に述べる感じは本来メディアのあるべき姿勢を思わせる。物事をこういう風に報じればもっとよくなるように思う。経済関係の本もわかりやすく書いていて、新自由主義は、部分的にはありな概念だけれど、それを全面に展開するのはやはり問題があると個人的には思った。

  • 現在の国際問題の多くには宗教論争が根本的にあり、キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の起源を知るには良い教材だと思います。

    そこにアンネフランクの日記も絡んでいるとは、知らなかった。

  • 本好きとしてはどんな本がエントリーされているのだろうと、興味津々で手に取る。池上さんの本は分かりやすく勉強になるので好きだし。本を見てみて、10冊で挙げられてはいるのはほぼちゃんと読んだことのない本だが、実際に読む気にはなれず。池上さんの解説で勉強させてもらう。

    【学】
    アンネの日記
    聖書
    コーラン
    プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
    資本論
    イスラーム原理主義の「道しるべ」
    沈黙の春
    種の起源
    雇用、利子および貨幣の一般理論
    資本主義と自由

    聖書
     旧約聖書:(古い契約)ユダヤ教聖典
     モーセの出エジプトその際に神はユダヤの民に対し守るべき「十戒」を授け、済む土地として「カナンの地」(現イスラム)を与えた。これが契約
     新約聖書:(新しい契約)人間と神の間で新しい契約が結ばれた。これに対して、キリストはユダヤ人として生まれたが、ユダヤ教の改革運動をする。このためユダヤ教徒の怒りを買い、十字架にかけられる。キリストの言行をまとめたものが新約聖書

    コーラン
     イスラム教教典。旧約聖書、新約聖書後人間は神の言いつけを守らないので、神は最後の預言者に「ムハンマド」を選び、言葉を伝えた。コーランは神がムハンマドに語りかけた言葉をそのまま記載した書物

    ケインズ 乗数効果
    最近の研究でピラミッドは農閑期の働き場所確保という景気対策だったという事が分かってきました

  • あげられている10冊全て読破したような気にさせる本だった。特に「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」は労働者と宗教との関係がよく分かり面白かった。しかし、「アンネの日記」の海外に与えた影響で池上さんが述べたことに関しては少し疑問に思う。

  • あまりにも有名だけれども、自分では絶対読まない(読めない)本に、池上さんの力を借りて触れてみた。
    宗教については非常に分かりやすい。経済については短く、丁寧にまとめられているも、私には難しく、読むのがなかなか辛かった。
    宗教・科学・経済、全てが結びついている。取り上げられた本の順番もこれしかないと思わせる一冊。

    アンネの日記
    聖書
    コーラン
    プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
    資本論
    イスラーム原理主義の「道しるべ」
    沈黙の春
    種の起源
    雇用、利子および貨幣の一般理論
    資本主義と自由

  • 書評でもなく宣伝でもなく、内容を簡単な言葉で分かりやすく伝える文章力にまずは感激。
    テレビの'(CMの後で)みたいな手法ではなく、紹介した本の本質を伝えることで好奇心をくすぐり、より深く知りたくなるような仕立てに感激。
    本の紹介ってこういう風にするんだなという、お手本のようだ。
    もちろん取り上げた10冊は、簡単にはまとめきれないような内容の本だからこそ、これが成り立つのだけれど。

  • 紹介されてる本はどれも、歴史を作った本であることは確かだと思う。
    我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか。

  • ベスト10という訳ではないが、当該10冊の本が世界に大きな影響を与えたという事実が、分かりやすく解説されている。

    1 『アンネの日記』アンネ・フランク(オランダ)
    2 『聖書』
    3 『コーラン』
    4 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』マックス・ウェバー(ドイツ)
    5 『資本論』カール・マルクス(イギリス)
    6 『イスラーム原理主義の「道しるべ」』サイイド・クトゥブ(エジプト)
    7 『沈黙の春』レイチェル・カーソン(アメリカ)
    8 『種の起源』チャールズ・ダーウィン(イギリス)
    9 『雇用、利子および貨幣の一般理論』(ジョン・M・ケインズ)
    10 『資本主義と自由』ミルトン・フリードマン(アメリカ)

    改めて、10冊を列挙してみると、宗教的・経済的思想が人を動かすのだが、それを広めるのに『本』という媒体が強い力を持っているのだなぁということに気付かされる。結果として、当該10冊が『世界を変えた』のだ。

    原書を読んでみたい。

  • わかりやすいし、歴史と経済の仕組みと思想と、そういうことだったんだ……!とガッコで暗記した知識が結びついて理解できました。

  • 博識になれます!
    世間さんの動きに疎いとか、政治経済に疎いとかいう皆さんは読んでみて良いと思います。
    私はそんな一人です。
    何より分かりやすくて、大変素晴らしい。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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