春から夏、やがて冬 (文春文庫)

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著者 : 歌野晶午
  • 文藝春秋 (2014年6月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167901134

春から夏、やがて冬 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • なんつー不条理で救いのない終わり方やあ
    後半から解説までで二度三度どんでん返しあり
    どんでん返しの度にこれまでの違和感を回収しつつもまだ微妙に違和感を残し、解説でやっと私は理解できた。
    末永ますみは馬鹿で不幸。もっと幸せになってくれても良かった
    病院の先生が最後に探偵役となるが、この人は静かで穏やかで明るいかんじでよかったなあ
    主人公の平田誠は、最初から最後まで悲しみの代名詞みたいなひと。
    この人の苦しみは大きすぎて想像できん

    季節の表現が良かった。
    ---
    紫陽花が咲き、傘の花も満開になった。
    梅雨が明け、兇悪な太陽が大地を焦がした。
    土用が過ぎ、乾いた風が肌の熱を冷ました。
    彼岸、衣替え、木枯らしと、季節は本のページをめくるようにゆき過ぎる。
    ---
    きれいな表現だなあ
    全体的にこういう表現がある。たしか風が吹いて髪がふわっとなる様子とか、わかりやすいのにきれいな表現をしていた。

  • 歌野先生の作品のタイトルの付け方が好き。これも上手く内容とリンクさせつつ、読後に余韻の残るタイトル。
    今回は救いの無いパターンの話で、もう本当にどうしようも無い、誰も救われない。思いのすれ違いや、どこか欠けている人間関係が上手いなあと思う。

  • ますみがどう変わっていくのか、果たしてDV男の元を離れ、更生できるのか?
    平田とますみは男女の関係に変わっていくのだろうか....?

    そんな予想を平田が癌を患っている、という真相の告白を皮切りに、ぐるぐると急降下していく。
    500万円を受け取って、ますみが更生しひき逃げ犯を突き止める、とかはたまたますみがDV男にあと一歩のところで殺されてしまう、でもない衝撃のラスト。
    平田とますみの持つ闇の深さが、この作品の見どころで、グイグイ引き込まれてしまった。

    星4としたのは、とても頭が良いとは思えないますみが、あんなフィクションを作り、わざと携帯をおいて刃を向けさせるようなことは到底できないと思ったから。
    設定に無理があると思ってしまった(もう少し思慮深い面を見せる描写があったら納得できたけれど)
    そして何か鍵を握っていると見られた姪っ子が何も結末に影響を与えていなかったこと。

  • 個人的に歌野晶午さんの作品は大好きです。
    …といっても、数作しかよんでませんが…。

    スーパーの保安員が、事故で亡くなった娘と同じ年生まれの女を万引きで捕まえるところから始まる。

    平田の抱えた過去や現在、
    万引きした女の境遇や思い、
    それを取り巻く周囲の人物や環境。
    それらが時系列を多少ズラして描写されているため、
    読者も考えながら読み進めていける。

    平田に肩入れするなら、絶望や切なさ、希望や落胆といった気持ちは渦巻いているけど、最終的には「思い残すことはない」という気持ちになっているのか?

    女はどこまでが本性で、最後はなぜそうなったのか?

    小瀬木の第三者(部外者)目線からどのようにうつっているのか。

    考え出すととまらなくなるかな。。。

    2時間ほどで一気読みでしたが、内容は濃く
    ヴィジュアル化しても面白いと思える作品でした。

  • バカそうな女なのに自分で物語を作る!?
    そう終わるのか・・・って違うの?

  • すっきりしないまま終わってしまいました。末永ますみのイメージはすごくわかりやすかったです。蓮っ葉で貧相で馬鹿で薄汚くて、でも心のどこかにすごく相手への思いやりがあって。ただ、それをうまく表現できなかったんだなとは思いました。平田誠も冷静な割に、意外と短絡的だったと思うのですが。お互いの思いがかみ合わなくて、最悪の結末になってしまいもどかしい気持ちになりました。

  • うまいし、とても読ませるんだけど、最後がなあ、、最後が。もうちょっとどんでん返しを期待していたのだが、「え!やっぱりこのまま終わるの?」とかなり拍子抜けしてしまった。

  • 子どもを失った親の心情は計り知れない。主人公の喪失感、絶望感は、重く深く暗い。
    ラストは少々強引さも感じるが、二人は救われたのだろうか。
    読後、救いようのない悲しみに包まれる。切なすぎて、心がどっと疲れた。

  •  ただただ重く、丁寧に描かれる人物の後悔や諦念に息が詰まる思いだった。中盤までは文章としての読みやすさも手伝ってか解りやすい展開ではあったが、突如の急展開を経た結末は、彼と彼女の決断は果たして正しかったのか、また、どうしたら彼らは救われるのかという問いを読者に提示されているような心地がした。彼らの覚悟を理解した上で飲み込むには自分には重いテーマであった。
     制度そのものの是非を述べるだけの知識や思想は持ち合わせていないが、刑法、時効制度によって罪や人の死が定量化されるこの世界に生じる苦悩を垣間見た気がした。

  • タンタンと話が進んでいく…
    行き先はコッチだな!と読み手に思わせて、話は別な方へ向かっていく。
    読後の感想は、う〜〜ん。悪くは無いけど再読しようとは思わない…かな。

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ミステリーの限界を超えた“現代の神話”スーパーの保安責任者の男と万引き犯の女。偶然の出会いは神の思し召しか、悪魔の罠か? これは“絶望”と“救済”のミステリーだ。

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