キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春篇 (文春文庫 い 47-20)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167901783

作品紹介・あらすじ

誰にだって忘れられない夏の一日があるよな--。高校時代のタカシにはたったひとりの兄タケルがいた。スナイパーのような鋭く正確な拳をもつタケルは、みなからボスと慕われ、戦国状態の池袋をまとめていく。だが、そんな兄を悲劇が襲う。タカシが兄の仇を討ち、氷のキングになるまでの特別長編。IWGPシリーズ初の、文庫書き下ろし作品!

感想・レビュー・書評

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  • 池袋ウエストゲートパークの
    スピンオフ作品。

    タカシがなぜキングになったのか?

    マコトとタカシの昔の話。

    IWGPファン必見ですね!

  • 兄弟の、不器用だけど羨ましいほどの相手を思いやる関係が、悲しいストーリーを予感させながら話が展開していく。
    タカシが『氷のタカシ』に変化したとき。読みなれた懐かしい場所にたどり着いた思いと、あぁ深いところへ行ってしまったというズシンとした思いと、両方だった。
    深いところへ行ってしまっても、マコトが付かず離れずの距離でずっとタカシに寄り添っている理由。タカシそれを受け入れ、マコトに心を許している理由。それが十分にわかる一冊。

  • タケルのスゴさがあまり伝わらないなあ。
    兄弟の人柄の違いはわかるけど。
    仇討ちとキングになることの繋がりもいまいち。
    タカシとマコトのキズナとそれぞれへの思いは感じた。

  • 池袋ウエストゲートパーク外伝。キングとなる前、高校時代の誠とタカシの冒険の話。
    IWGPの読者にはクールでなにがあっても動じないキングの印象が強いが、まだ可愛い頃のタカシのギャップにびっくり。誠とじゃれあって冗談を言うところなんて普通のバカっぽい(失礼)高校生で微笑ましい。
    高校時代の誠は現在とほぼギャップがないが、この頃から国語の成績はよくコラムニストの片鱗を覗かせている。懐かしのドーベルマン山井もちょこっと友情出演していて嬉しい。

    しかし矛盾点もある。タカシには伝説的な兄がいたという設定だが、Gボーイズの先代って無認可ガーデンをやってるシンジさんじゃなかったの?とか、そんな凄い兄がいたのにシリーズ中一回も名前がでないどころか存在を匂わされてもないのはいくらなんでも不自然じゃ……とか、あれタカシおじさんの所に身を寄せたって言ってたよね、連絡する親戚がいないってどういうこと?とか、突っ込みどころは多い。
    けれどタカシの貴重な高校時代や人間臭い側面、誠とタカシの青臭い友情など見所も多く、アンダーグラウンドのジュブナイルな青春要素で中和されてる。オレオレ詐欺やチーム同士の抗争など、犯罪や暴力描写も多いが、不思議と読後感が爽やか。
    人の死や肉親との生き別れなど重いエピソードを扱いながら、湿っぽくなりすぎないバランス感覚は絶妙。
    スピンオフと割り切り、本編との細かな矛盾点に目を瞑って流せばタカシの成長や誠(及びその母親)との絆により説得力がでる佳作なので読んでおいて損はない。

  • たまに読みたくなるIWGPの主人公マコトと主要キャラタカシの過去のお話。
    いろいろと突っ込みどころはあるものの、いつもながらの読みやすい文体と安定のわかりやすい冒険譚で楽しく読めました。

  • 毎月発売していいよ。
    毎月買って読むから。

  • タカシをキングにしたのはマコトだったんだなあ…。ほろ苦さもあるけどやっぱり爽やかな読後感だった。友達っていいな…と素直に思えた。

  • IWGP好きは読むべし。

    本編の最後に辻村深月さんの解説がのっているのだか、言いたいことをすべて言ってくれている。

  • 池袋ウエストゲートパーク外伝
    タカシが氷のキングになった理由、タカシの生い立ちや取り巻く沢山の人とのこと・家族のこと、マコトとの関係性など、いつものマコトの語り口調で進められるストーリーがとても良かった。

  • 辻村深月の解説にとても共感する。
    もっと若いころに出会っていたら、絶対に「これは自分のための物語!」と感じたに違いない。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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