高速の罠 アナザーフェイス 6 (文春文庫 と 24-8)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167903121

作品紹介・あらすじ

大友鉄の一人息子・優斗が行方不明に――父を訪ねて高速バスに乗った優斗は移動中に忽然と姿を消してしまう。誘拐か事故か!? 張り巡らされた罠はあまりに大胆不敵だった。100万部突破の大人気シリーズ、大友鉄が新たなステージに!

感想・レビュー・書評

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  • 安心して読める人気シリーズ。主人公が撃たれ、息子が監禁されたりして、バスジャックが起きたりするわりには、いつもの展開。
    面白いのは主人公の演劇経験が生きるシーン。読めばわかります

  • 前作『凍る炎』で狙撃され(この犯人は別シリーズ「警視庁追跡捜査係」で逮捕されるというコラボレーション)、実家でリハビリ中の主人公大友の元へ、息子が高速バスで訪ねる途中、行方が分からなくなる。
    冒頭からの衝撃的展開で、読者を物語の世界へ引っ張り込む。ストーリーテラー堂場瞬一の本領発揮。
    続発した高速バスの事故を背景にした、このシリーズ異色作といっていいか。

  • シリーズ第6弾。前作で被弾した大友が佐久で療養中に高速バスを使った事件に巻き込まれる。最初は大友の息子の監禁、高速バスの事故、そしてハイジャックと次々に高速バスを巡る事件が起きる。最初は無理やり、犯人から遠ざかるような表現をしていて、読んでいて、違和感がある部分もあったけど、やはり高速バスと言うからには、動機はそこなのね・・・と言う展開。実際、バスに関わる仕事をしていると、納得できない部分も多いけど、娯楽作品としては楽しめると思う。

  • 大友鉄の一人息子・優斗が行方不明に――

    父を訪ねて高速バスに乗った優斗は移動中に忽然と姿を消してしまう。誘拐か事故か!? 張り巡らされた罠はあまりに大胆不敵だった。
    100万部突破の大人気シリーズ、大友鉄が新たなステージに!

  • 漸く捜査一課に戻る決心がついて、再婚も?と上向いた感じの前作からかなり後退。今や裁きようのない信越バス…会社なんてこんなものか。優斗の成長が救いだった。大友と優斗、次作はどうなるのかな?

  • シングルファーザーの刑事大友哲のシリーズ4作目。
    前作での怪我の療養中に一人息子が巻き込まれる事件。
    管轄外の地域で起こった事件であり手出しは出来ないのだが、自身が目指す方向についての悩む中、息子との会話の中からやるべきことを見出だしていく。
    毎作羨ましく感じる仲間たちのフォローも相変わらず素敵な感じ。

  • 負傷が癒えつつあって、仕事への復帰を考える大友刑事が、思いも掛けない事件に巻き込まれ、或いは関わることになる物語だ…
    息子の行方不明に、乗っていたバスの事故…不審な事態に大友刑事は動揺しながらも事件に向き合うこととなる…そして、事態は意外な展開を見せて行く…
    高速バスを巡る事件の展開に、息子の成長に向き合いながら、自身の負傷からの復帰等のことを想う人生模様が絡み、頁を繰る手が停まらなくなってしまう…同情に値するような動機を有しつつも、決して許されない犯行に手を染める者達…大友刑事が彼らを追う…
    非常に楽しめた作品で、多くの皆さんにお勧めしたい!!

  • アナザーフェイスシリーズの第6弾でしたが、前回、謎に終わった主人公大友鉄が銃撃された真相も分かりましたし、その銃撃後にリハビリを兼ねた実家帰省で起こった息子を巻き込んだバス事故に端を発した一連の事件で、事件の核心に迫っていく大友の姿が良かったですね!
    この事件をステップとして、今度こそ大友が捜査一課に復帰となるのか?注目です!

  • 大友の一人息子・優斗がパーキングエリアから消えたことから、否応なく事件に巻き込まれていく大友。
    幸いにも優斗は無事に戻ってはきたが、誰が、何のために優斗を拉致したのか。
    優斗の精神的ダメージを気にかけながらも、大友はどうしても事件が気になってしかたがない。
    企業が会社という組織を守るために隠蔽工作を行うことは、別に珍しいことではない。
    最近ではそれでも以前よりも減ってきただろうけれど、隠蔽したことで新たな犠牲者が出るケースもこれまでにはあった。
    横浜で起きたタイヤ脱落による母子が巻き込まれた死亡事故。
    湯沸器の動作不良が原因となった一酸化炭素による死亡事故。
    社会的に許されることではないし、すべてを公けにして事後原因を究明し、二度と同じような事故を早急に起こさないようにすること。
    それこそが企業としての責任を果たすことになるのだと思う。
    銃弾を受け、事件の現場からしばらく遠ざかっていた大友。
    以前とはどこか違う自分を、捜査の過程で思い知ることになる。
    前には感じることがなかったためらいがあったり、焦りがあったりと、事件に一歩踏み込んでいくことがなかなか出来なくなっている。
    それでも、爆発物を発見したときに咄嗟に刑事としての行動を取る大友はすごい。
    やはり根っからの刑事なのだと思わせる場面だった。

    復讐の念に囚われた者は、その感情に呑みこまれて行く。
    視野が極端に狭くなり、自分のしていることの意味すら見失っていく。
    復讐者にもそれなりの理由があるだろうけれど、結末はけっして誰も幸せにはなれないのだと、あらためて思った。

  • アナザーファイスシリーズは、いわゆる一般の「刑事もの」とは一線を画する作品です。
    主人公はシングルパパで警察官という、かなり変わった設定ながら、事件発生~解決までのプロセスが実に面白いです。

    精読する価値は十分にあります♪(=゚ω゚)ノ

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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