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- Amazon.co.jp ・本 (490ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167903213
感想・レビュー・書評
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ラップ命の高校生と剣道の邂逅。それに心身を震わせるアルコール依存症患者の剣道コーチ。その二人を繋ぐ禅師にして剣道範士。
読む前に想定していたストーリー展開はことごとく裏切られた。裏切られる快感。快感が呼ぶ興奮。凄まじい攻勢を受け、ただただ圧倒されながら読了した。
剣道の立ち合いの描写がすごい。自分もこんな風に描写される立ち合いがしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これはおもしろい。
ラストにかけて描かれている、まわりの世界と同化していく感覚はほんとに気持ちが良いもの。
その感覚を思い出させてもらった。 -
武道関連の小説を読みたいと思っていたところに、書店の平台で出会った新刊文庫本。
『ラップに夢中の高校生、いきなり竹刀を握らされ…』という帯のコピーがなんとも良くって。
現代を生きる、世代の違う者たちの描き方が鮮やかでした。
舞台もたまたま身近なところで、「そんなこと」もあるかもしれないと思いながら。
細かいことを言わせてもらえば、書体についての記述がたびたびあるのだけれど、なんでも明朝体というのは、それはどうなのかしらと気になってしまいました。
読み終えて表紙のイラストをじっと見てみれば、くすぐりが効いていてそれもまた味わい深い。
しかし、こういう面白い、良い余韻の残るものを読んでしまうと、次に読むものを探すのが大変です。