かけおちる (文春文庫 あ 64-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167903343

感想・レビュー・書評

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  • なかなか話に入り込めず、ずいぶん時間をかけて読了した。後半はなるほどそういう話か…など感じるところもありつつ、最後の作家さんご自身のあとがきなども読んでみて、さらに、なるほどと…
    「人の上に立つのはしんどいぞ。」と最後に岩渕家老が藤兵衛相手にはいた言葉がすんなり腑に落ちる。「腹を割って話す相手がほしい。」
    大きな器を持って、人は上に立てるものだと再認識する。

  • 面白え。青山文平読むの2作目だけど、やはり時代小説とは思えない読み易さに引き込まれるし、そこに感動すらする。ドラマティックな歴史的出来事に欠ける時代を舞台にしてここまでのドラマを編めるのが凄い。ラストでタイトルの意味と妻の駆け落ちの真意がわかるシーンは痺れた。ただ、それも自分の興産の結果を知らずに腹を切った娘婿に関しては救って欲しかったなあ。これじゃみんな救われないじゃん。ハッピーエンドでいいんだよ?

  • 日本SFの金字塔と言われる作品を読んだ後にこの作品を読んでいるせいなのか、世界に入っていけないのです!何かワンクッション置く意味で別の作品読んでから、もう1度読もうと思います。
    さて、何にしたものか…

    読了。
    みんな、他人の事、ホントに考えていて、頭が下がる。こうは生きられないけど。少しでも自分本位な生き方を変えられたらいいなと思わされた。

  • 2016/12/4
    カット中読んでたら美容師さんに
    「どんな本ですか?」と問われたので
    「あまり何も起こらない時代小説です」と答えた。
    あとがき読んだらあながち間違いでもなかったな。
    最後の岩淵家老が素敵だった。
    こういう人に弱い。

  • 2015年の直木賞作家さんです。
    別に賞につられたわけではないのですが、紹介文を読んでこれは好みかもと思って、文庫化されたこの作品を購入。
    当たりでした。
    身を削るようにして興産の道を進む武士と家僕と篤農家。そしてその婿養子。剣士ではなくとも武家の清冽な生き様を感じさせます。
    少々、女性たちの心情に無理を感じますが、何やらフッと笑を感じさせるエンディングも良く。
    このまま、こうした作品を書き続けていって欲しいものです。

著者プロフィール

作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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