死に金 (文春文庫)

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著者 : 福澤徹三
  • 文藝春秋 (2016年5月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167906139

死に金 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 読んで、残念な気がした。
    なんだろうね。
    結局 『お金の使い方が よくわからない』ので
    先送りする ということなんですね。

    侠飯の第3巻で 闇金で稼いだお金を
    卓磨は 自分の子供の頃を思い出し 
    キラキラネームの柔斗 に500万円を渡して 贖罪する。

    今回の矢坂も、ヤクザに組することなく、
    数億円のお金を溜め込み、自分で使うこともなく、
    妻でもなく、金にからんだニンゲンでもなく、次に託す。
    まぁ。数億円では 個人レベルなんでしょうね。

    八坂は言う
    『金が無意味だとわかるのは、
    本気で金に執着したニンゲンだけだ』
    『勝つということは、何かを捨てることだ』
    これが キイワードになっている。
    八坂は なぜ 辰野を? がよく見えない。

    それにしても、ヤクザたちのシノギが厳しくなっている。
    バカラで負けた400万円。それを悩む 飯島。
    ヤクザというより 愚連隊レベル。
    金で 出世するヤクザの世界も みみっちい。
    社会の底辺で うごめく人たち。

    死に金を 生きる金にしえない 絶望的な風景。
    さぁ。
    福澤徹三 このとほほな 現実から 脱出できるのか?

  • 作中人物各々が、各々の事情で現在の人生を歩んでいる訳で、それが活写されている作品が面白いというのも在るのだが…私は何か「余命幾許も無い状況下、纏まった金…金は“死後の世界”に持ち去ることが出来るでもない…そういう訳で、多少の縁が在る人達が何やら現れ…」という物語の状況に、「哲学めいたモノ」を感じずには居られなかった…それが「新刊文庫の紹介」で本作に惹かれた理由でもある…

    「勝ち取った」というよりも「なってしまった」という人生の哀切と、そういう中で蠢く作中人物達の思惑が、「余命幾許も無い男の財産」を巡って交錯する様…何か“余韻”が深い…

  • 末期癌で死の淵に立つアウトローの金貸しの矢坂の大金を何とか手に入れようと、矢坂のもとに群がるするやくざ、別居中の妻、チンピラ…

    金に群がる人間の浅ましさ、そして、この小説の中の唯一の救いとの対比。途中で結末に気付いてしまったが…

    裏表紙の紹介文にあるピカレスク・ロマンとはちょっと違う。傑作『灰色の犬』のレベルまでは到達してはいないが、面白い小説だった。今後の福澤徹三は、この路線で行くのだろうか。

  • 金とはなんなのか、金に振り回される人と、金に振り回されない人。金に振り回される人が多数を占める現在では、それが一般的で、かつ、それが幸せとも刷り込まれている。地獄の沙汰も金次第。金の切れ目が縁の切れ目。まさにその通りの本だった。

  • 【余命短い男をめぐるピカレスク・ロマン】金になることなら何にでも手を出し、数億の財産を貯め込んだ矢坂。彼が死病に倒れたとき、財産を狙う者が次々と病室を訪れる――!

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余命短い男をめぐるピカレスク・ロマン金になることなら何にでも手を出し、数億の財産を貯め込んだ矢坂。彼が死病に倒れたとき、財産を狙う者が次々と病室を訪れる――!

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