死神の浮力 (文春文庫)

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 文藝春秋 (2016年7月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167906474

死神の浮力 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 死神の精度の続編。サイコパスに娘を殺された夫婦が死神の千葉と一緒に犯人を追い詰めていくサスペンス。全体的に暗い感じの話しですが、最後のオチはスッキリしました。

  • 読み終わってから胸がドキドキして「面白かった」を連呼しながらフワフワすた気分を味わいました。
    伊坂さんの作品の中で一番好きかもしれない……。
    物語の冒頭はひどく陰鬱でやるせない気持ちに押しつぶされそうになるし、対峙している相手の異常性は読んでいる私までも背筋をぞっとさせられる頭の良さと行動理念が怖くて恐ろしくて仕方なかったですが面白かった。
    偉人の名言の引用が多く、その度に熱くなった頭を冷まされた気分でいい息抜きになりました。
    千葉さん大活躍。音楽を思う存分聞かせてあげて……!

  • 「お、ミュージック」
    がじわる

  • 生きているということ、誰にでも訪れる死という出来事。忘れているわけじゃないけど、忘れがち。いつ、かは誰にもわからない。
    だから、日々を摘む。
    だから、毎日を、ただ一生懸命、思うままに生きる。
    とても大切。羽那が生まれてから、そう感じることが多くなった。
    自分にもし何かあったら。何かあってはいけない。と。あたしは羽那を守るために、幸せになってもらうためにここにいる。
    そして、羽那が毎日元気に過ごしていることもまた当たり前ではないこと。日々感謝と、日々を摘むことを忘れてはいけない。
    やっくんに、朝顔を見て挨拶もできない日がある。いつも、と反省はするのだけど。。改めて、そんな事を考えさせられる本、

  • 2017.02.28

    千葉はやはりいい。



    いつかは死ぬ

  • 短編を読んですぐに読み始めたので、少し展開がダルい感じだった。

    1週間の出来事。
    相変わらず、死神と人間の会話がチグハグ。
    でも、そのことで物語が深まる要素なのかも知れない。

    ある意味、ハッピーエンド。

    面白かった。

  • 1年経てば娘の死に向き合えるようになるだろうか。どんなに辛いことがあっても人間は、飲んで食べて寝ることができるんだろう。それでも様々な記憶を呼び起こさせる家に住み続けるのはとんでもない苦痛なんじゃないのかな。伊坂作品にしては流石にいつもの軽妙さが少し弱まっている。というか、同じ歳の娘を持つ身として冷静に読めなかったかも。そして氏の作品によくある存在感のある父親。「先に行って観てきてやる」には泣けた。親にとっては子供は幾つになっても子供なんだよな。

  • 長編の死神シリーズも良かった。
    プロットで遊ぶ感じではなく、ドンデン返しとかもないけれど、率直な千葉の、香川の問いかけが相変わらず気持ちに訴えて来るそんな作品。

    そして、安定の伊坂が描くサイコパスの恐ろしさや人でなしの描写がまた憎い。
    でも、伊坂なりの勧善懲悪な決着にほっとした。

  • 作中たびたび繰り返される「死」についての概念。
    前半は不穏に作用し、後半、つまり千葉の判定期間が終わりへむかうに連れてなんだか解放的に作用して読んでいてなんともいえない明るさを感じられた。
    「死」の裏で「生」が際立つということだろうか。
    語り手が山野辺と千葉で変わる構成も良かった。
    千葉さんやっぱいいなぁ。
    私の前に現れるなら松田龍平か長岡亮介風味の姿でお願いします。

  • 面白かった!!!

    動物と人間の違い
    動物は『今の自分』しか興味がない
    人間は、動物の中で唯一、『死を知る存在』である

    いつかは死ぬと分かっているにも関わらず、人間は人を生み、時折死ぬことに恐怖を感じながら生活を送る

    にも関わらず、お金ためや宗教の価値観の違いで戦争を起こし、殺しあう

    人間は、死など無縁な「平和」を望むのに、平凡であると「飽き」が来て、結局は争いを起こしたくなる生き物…か。納得。


    死神の千葉さんが「死神の精度」に続き、いい味を出してくれています。
    人間が死ななければ、ああいう性格になるんでしょうね笑

    本を苦手方も、気軽に読める一冊です。

  • 前作同様短編かと思っていたら、長編なのね。
    やっぱ切り返しがおもしろいし、不死身だから頼もしい。
    香川が本城を「見送り」にした時、憤ったけどあんな生き方になるとは。20年生きられるのかな・・・生き、はするんだろうね。
    そして私も本城の名前を忘れてしまってた・・・。WEB で調べるという。

    サイコパスってのがなー。動機とか脈絡なくて良いのは、作者に都合良すぎじゃないかな−。まぁでも、推理小説の謎解き後にでも動機が弱いなぁとか思うことあるけど、そもそも犯罪に動機がある必要は、確かに無い。

  • あっというまに読了。愛すべきキャラクター、仕事熱心な千葉はまた会いたい。

  • 前作「死神の精度」が凄く面白かった印象があって思わず手に取ったけど、若干期待はずれだったかな。短編の方が良かったかも。

    サイコパス本城の罠にまんまと引っかかる山野辺夫妻に苛立ち、そろそろ千葉がなんか上手い事やってくれるんでしょーと期待して。ま、しっかり引き込まれて楽しんでますね、私。前作を再読したくなった。17/2/1

  • 面白かった!
    娘をサイコパスに殺害された山野部夫婦の復讐劇。その復讐に山野辺の調査として死神の千葉が加わり奇想天外な展開に。
    山野部夫妻と千葉のズレた会話が漫才みたいでホント面白い。前作よりもこのズレ漫才的な感じは強くなった気がする。読んでて、クスッ、クスッ、って感じ。そして、展開が読めないのでいい感じのサスペンス感を味わえる。
    千葉が仕事真面目なだけに、山野辺の復讐に付き合う姿と、あっさり山野部を「可」としてしまうギャップが可笑しい。死神の千葉にとっては、人間はいつか死ぬ生き物であって、そのタイミングにはこだわりや情はないらしい。死神と人間の時間感覚が大きく違うことも影響しているだろう。
    本作は、サイコパスと対峙するサスペンス感と、千葉と山野部のズレ漫才、生死に関する哲学的思想、そしてある意味での究極のハッピーエンド。色々な要素を楽しめる作品。なかなか良かった。

  • 請求記号 913.6/I 68

  • 事件は、既に起きていた。
    「千葉」の素性もそこそこに、犯人も特定されている。被害者家族の心情とちぐはぐな、千葉とのやりとり。千葉は情報を持っているらしいし、被害者家族もそう決めつけて譲らない。本当に、犯人はそいつでいいのだろうか。そんな疑問を持たせる開幕に、引き込まれてしまう。

    そう、あの愛すべき死神が、長編小説として帰ってきた。
    今回の調査対象は、娘を殺害された小説家。娘を失ったばかりなのに、あと7日で死ぬかもしれないのだ。言い換えれば、死神は概ね7日で人生を終えることに「可」と報告する。死の運命を先延ばしにすることはまずない。

    伏線の貼り方と回収は、これでもかと言わんばかり。ただただ、ひたすら関心する。調査期間の一週間に合わせチャプターも1日ごとになっているので、時系列は追いやすい。章にごとに物語の語り手(視点)が変わるのも、この作品を高次にしている要因の一つと言える。この辺りに、小説を描きたい私は確実に影響を受けるだろう。

    どの人物、どのアイテムが、どう関わってくるか分からないので、決して読み進めることを疎かにできない。まさに緊張感漂う一週間だ。

    果たして小説家は、一週間でこの世を去るのか。容疑者の運命を法に任さずに復讐を遂げることはできるのか。その目で確かめて欲しい。最後の描写を理解したら、じんわりと感動が押し寄せる。

  • クライマックス、対決のシーン。ロリンズのアイスハント思い出した。

  • 読書日数 21日

    死神「千葉」が担当した、作家とサイコパスとの対決録。前作「死神の制度」の続編という位置付けになっている。

    ある作家の娘が、サイコパスに残酷なやり方で命を奪われてしまうが、その刑事裁判で無罪が確定することで、作家夫婦は復讐を企てる。決意をきめた雨の夜に、自転車でやってきたのが死神「千葉」である。

    相変わらず「死神」の仕事を真正面から取り組む姿勢は素晴らしいが、やっぱり何処かずれていて、それが主人公を怒らずこともあるが、何処かほっこりする場面もある。

    娘を奪われてしまったその悲しみに暮れてしまい「生きているのかどうかもわからない」状態で、ただ復讐するという目的で生き続けいたのが「なぜ復讐をするのか」とか「どんな覚悟でやるのか」ということに向き合う主人公の心情には、かなり考えさせられ「人というものは、弱いものであり、それでもいつかは死ぬことになる」ということを思い知らされる。

    今回はサイコパスとの対決ということで、その推理や犯人に迫る時に「千葉」独特の能力(以上に聴力、視力がいい。体がとてつとなく頑丈である)が力をかなり発揮し、主人公達がかなり助けられたのではあるが、最期はやっぱりという感じだった。でも、それを受け入れて前を向く姿を見ることもできて、少し泣けた。

    あと、死神の世界でのルール変更があったらしく、今回の担当では「見送り」もしていい、みたいなことにもなっていた。またそのサイコパスにも死神が付いていたことも、またこの話を面白くしていると思う。

  • だらだら続く感じで疲れたというのが本音ですが、千葉のキャラクターと最後に伏線を回収したことで3点としました。

  • 短編集の「死神の精度」がすごく面白かったため、続編の本作への期待も高かった。が、あまり長編向きの設定ではないのかも。特に山があるわけでもなく、一定の調子で進んでいく。死神の千葉があらゆるものを超越してるとはいえご都合主義感も否めないような?特に日本の警察は、そんなにヤワではないだろ~と、ミステリ好きとして違和感。
    ただ、夫婦と千葉の噛み合わない会話は面白かったし、終わりかたも、後味悪くはない。ハッピーエンドではないけれど、登場人物が死なないことがハッピーエンドって訳ではないだろうから、うまい締めだな、と思った。

  • 「死神の精度」の続編。死ぬ予定の8日前にその人間の前に現れて、死の判定する死神が主人公。今回は長編。前作のほう(連作短編集)が好みではあったけど、ストーリー展開はすごくて、特に後半たたみかけられる。ただ、話が重い(子どもを殺された両親が、無罪になった犯人に復讐する)ので、コミカルな面もあるけど、テンションはちょっとあがらない。

  • 前作「死神の精度」がお気に入りだったので続編の本作品を読んでみた。前作の短編と異なり長編小説。死神は前作同様千葉で、ミュージックが好きな点や、少し言葉がかみ合わない個性などは前作同様引き継がれている。娘を殺された山之辺夫婦を軸に、犯人である本城(サイコパス)に迫る話。エンターテイメント要素の中に、日常では考えない「死」に対峙する奥深い要素も含まれており、いろいろな視点から楽しめる作品であった。本城の結末は読者をスカッとさせる反面、山之辺が死んでしまうので、ハッピーエンドなのかどうかは読者に委ねる形になっているように感じた。最後に訪れる妻の死に関しては、とても切ない気持ちになった。人間誰しも死が訪れる、それも特に前触れもなく突然訪れるという現実が巧みに描かれているように感じた。

  • 死神の感情のない感じが、
    怖くなく面白く描かれてるのがすごい!

  • シリーズに2作目だったんですね。知らずに、これから読んじゃいました。

    人間が、避けられない死とどう向き合ってゆくかというテーマの小説。様々な状況に対して、人間達が行動する様子を、死神という一歩離れた存在を通して見つめることによって、
    むしろ本質を浮きたたせようという構図が良かったと思います。

    この作品で提示された答えは、死の恐怖を解決するものとして、一つの説得力を持っていたかなぁと思います。

    前作も、ぜひ読みたい

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