泣くなら、ひとり 壇蜜日記3 (文春文庫 た 92-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167907174

作品紹介・あらすじ

「幸せにします」と言われても、「幸せって何さ」と思い、手帳には大事な存在である「ある少女」からの手紙を挟んで持ち歩き、自分の中には、反対の性が住んでいると断言。見られてマズイ画像を持っている人を心の中で数え、3月11日には、非力でも、向いてなくても、誰かを助けたい、と祈り、暴かれたら世間から血祭りに上げられそうな過去があり、たくさん寝ることが大好きで、孫自慢の激しい祖母の長生きを心の底から願い、「私と春はどちらが図々しいだろう」と考える……〝35歳の壇蜜〟という、類い稀なるキャラクターのリアルがここにある!2015年7月~16年7月までの書き下し日記のほか、竹取物語をベースにした、壇蜜初の短篇小説「光ラズノナヨ竹」(「オール読物」掲載)を特別収録。

感想・レビュー・書評

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  • 壇密さんの短い日記、読めば読むほど好きになってしまいます。
    無性に読みたくなって手に取るけれど、読み終えてしまうのがもったいなくて、少し読んではそっと本を閉じる。
    おたのしみだから、ちびちび大事に読むのです。

    今回ときめいてしまった一文。
    「好きな男に告白できない時は、「来世あたりあなたの飼い猫になりたい」と言う。」
    こんな台詞が似合う女性···たまりません。

    あとがきは壇密さんの直筆です。
    少し癖のある、右肩上がりの文字。
    しなやかさ、潔さがにじむ、彼女らしい字だなぁと思います。

  • 3冊目にしてやっとタイトルがついた。いいタイトルだなぁ。ここまでの3冊、一気読みしたわけではない。
    私の読書タイムは就寝前、何冊かを並行して読む。この頃「トリ」に読むのが「壇蜜日記」と決まっていた。毎日1ページにも満たない文章は、日記なのだがきちんと読み物になっている。暗くした部屋でその意味を考えてしまったり、構成が巧み、表現も巧みと感心して、文章を反芻してしまったり。たった1行のこともある。

    好み。「どうせなら」を趣味といい、「どうしても」を癖という。

    出かけようとすると雨が降る。アーケード街は雨女の安息地。

    ますます眠れなくなる。

  • 有名人に疎く壇蜜という人はバイト先の先輩が似ているらしい人、という知識しかなかったが。
    なぜか自分をうしろ斜め上あたりから眺めているような客観性を感じる。
    世の「知性」「品」という評価はこの客観性のことではないのだろうか。
    彼女の賢さと性質は世間から見るとミスマッチに見えるのだろう。なんか、好き。

  • 書き下ろし小説を含む「いつも通りの」壇蜜日記。訳あって2を飛ばして1、3と読んだので流れの速い芸能界にいる彼女は、書くことも変わっているだろうと思っていた。
    が、雨の日には特に眠かったり、眠くなることを許してほしい感じからすると相変わらずだ。
    たとえサラリーマンやOLとして働いても、芸能人として働いても、彼女にとって時間の流れ方は同じだったのかもしれないと思わせるマイペースぶりだ。

    彼女は自虐しても、人の心を抉るような言葉を使わないので、朝の電車に揺られる毎日の私を抱きしめてくれる気がする。

  • このエッセイももう3冊目。彼女の文章が私は好きだ。もっと小説も読んでみたいな。

  • 壇蜜さんの日記第3弾もとても良かったです。この空気が大好きです。最近見ないな、と寂しく思っていたら、「精霊の守り人」に出てらして、お元気そうで嬉しい。このドラマの話題の日記もありました。日記ももちろん、小説も壇蜜さんっぽくて面白かったです。壇蜜さん、品があって素敵なのにな、何故こうも自虐的なのだろう…計り知れないものがあるのだなきっと。帯にもある、あとがきの言葉が潔かったです。これからも読んでいきたいシリーズです。

  • 綺麗な言葉を紡ぐ人。一生に一度はお会いしたい。
    優しい気持ちになったし、彼女の虜になった。
    言葉で魅了させる人って素敵だなあ。憧れます。

  • TVでは多くを語らない壇蜜さんの本音が垣間見えて面白い。短いのに妙に落ち着いた印象を受ける文章も好みだし、その短文の中に時折覗かせる強い皮肉も良い。
    熱帯魚や猫に対するペットというより同居人的な目線が素敵だし、周りの人と軋轢を起こさないように常に気を配っているところにも好感が持てます。
    そこまで卑屈にならなくても、あなたのことを好意的に見てくれる人はたくさんいますよ、と言ってあげたい。

  • 自分を律するということを意識してやってて、すごいなあと思う。

  • ちょぼちょぼ読んでいたのがようやく読み終わりましたねぇ…自分は頭が悪いので壇蜜さんが書く、文才豊かな文章を咄嗟に理解できなかったりします…が、ここまで読んできているということは何かしら、壇蜜さんの文章に魅力を感じている証拠なのやもしれません…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    もうここまででいいや…次回のは読まなくてもいいや…とか思うていたんですけれども、あとがきを読んでまだ付き合ってみようかと思い直しましたね!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    巻末の小説もなかなかの出来だったかと思います…結構あっさり終わっちゃいましたけれども…。

    さようなら…。

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著者プロフィール

壇蜜

1980年12月生まれ。昭和女子大学卒業後、多くの職業を経験。調理師、日本舞踊師範など多数の免許・資格を持つ。2010年に29歳の新人グラビアアイドルとして注目を集める。映画やテレビなど活躍の場を広げ、「結婚してみることにした。壇蜜ダイアリー2」(文藝春秋)、「壇蜜歳時記」(大和書房)、「どうしよう」(マガジンハウス)など著書多数。

「2020年 『三十路女は分が悪い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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