黒書院の六兵衛 下 (文春文庫)

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著者 : 浅田次郎
  • 文藝春秋 (2017年1月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167907679

黒書院の六兵衛 下 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 居座り続ける六兵衛を巡って、周りの人々は彼の正体をあれこれと詮索する。
    あるいは前将軍家、あるいは公家衆の差し向けた間者、はたまた英国の密偵とまで。
    その彼らのドタバタは、著者の『プリズンホテル』を想起する。
    騒動の果て、六兵衛とは「流れゆく時と変節せる人心の中にあって、母なる国の花のごとく風のごとくに変わらぬ良心そのもの」と、視点人物を通じて、著者は明かす。
    いつの時代でも、目先の物事に惑わされることのない良心を見失ってはいけない、これがこの作品に込めた著者のメッセージか。

  • う~ん。なんだか消化不良な終わり方。途中、六兵衛の真相について様々な詮索がされるものの、「物言えばきりがない。しからば、体に物を言わせるのみ」の一念で城内に居座り続け、ただ者ではない感をずっと漂わせただけ。結局、江戸時代を支えた武士の魂を象徴する存在として、曖昧になまま終わってしまった。
    途中で浮かび上がっては消えた推理の数々も荒唐無稽でかなり陳腐。得たいの知れない武士のまま物語を終わらせるよりも、一層のこと幽霊か何かにしてしまった方が良かったんじゃないかなあ。
    と言うわけで、下巻は期待外れでした。

    六兵衛が城内の居場所を「御書院番宿直部屋」、「虎の間」、「大広間張台構え」、「帝鑑の間」、「大廊下上之御部屋」、「溜間」、「御黒書院」とあたかも出世するように替えていく中で、江戸城の間取が何となく分かった。

  • 上巻に記載

  • 2017年7月26日読了

  • 長い割りに、そうきたかの結末

  • 六兵衛の正体はいかに・・・といろいろ想像していると、作中でもいろんな人が同じような想像をするようで。
    でも、それは、おそらくその想像は違っているってことなのだろうな、と思いながら読み進む。

    歴史上の人物がちらほら登場し、彼らと六兵衛の邂逅は浅田さんらしい味付け。塩結びやお粥、うなぎまで登場する。

    大政奉還の物語。武士道の物語。

  • 六兵衛は一体何者だったのか。

  • 的矢六兵衛とは何者なのか?正体を探ると見え隠れする的矢家の複雑な事情が・・・。天朝様の登城が迫るなか遂に六兵衛は最も高貴な黒書院へ・・・。家康の作り上げた江戸幕府の260余年の平和のバックボーンとは。

  • 『ゴロウ・デラックス』で紹介された浅田次郎氏の「黒書院の六兵衛」読了。
    幕末の江戸城引き渡しにおける悲喜劇。
    六兵衛は武士の矜持を体現した概念であっただろうから、あのような形の幕引きであり、正体は謎のままなのだろうなと。一時代の終演をこのような切り口で物語った浅田氏の手腕は見事。

  • 動かぬ六兵衛が周囲を動かす。周りがアタフタしているのに一向に動じない、その対比が面白い。人々は六兵衛を通して何を見るのか、何を恐れるのか。まるで合わせ鏡のように自分を内省する装置のようだ。

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黒書院の六兵衛 下 (文春文庫)の作品紹介

天朝様が江戸城に玉体を運ばれる日が近づく。が、六兵衛は、いまだ無言で居座り続けている……。虎の間から、松の廊下の奥へ詰席を格上げしながら、居座るその姿は、実に威風堂々とし日の打ち所がない。それは、まさに武士道の権化──。だが、この先、どうなる、六兵衛!浅田調に笑いながら読んでいると、いつの間にか、連れてこられた場所には、人としての義が立ち現れ、思わず背筋がのび、清涼な風が流れ込んでくる。奇想天外な面白さの傑作です。解説・青山文平

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