空棺の烏 八咫烏シリーズ 4 (文春文庫)

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著者 : 阿部智里
  • 文藝春秋 (2017年6月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167908638

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空棺の烏 八咫烏シリーズ 4 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • シリーズ4作目はまさかの学園モノ。登場人物が総じて若いためか、全体的な雰囲気がやや軽くなったような気がします。

    雰囲気の軽さは学園内での話展開が予定調和的なものだったことも影響している? 雪哉はもとから頭が良い設定(勉強ができる、というより機転が利く・地頭が良いというニュアンス)ではありましたが、雪哉の良さが際立ちすぎる展開にちょっと都合の良さを感じました(山内で最も用兵に長けているという翠寛に勝ってしまうのはやりすぎかと……)。この辺りに少年漫画的なライト感を感じたのかもしれません。

    とはいえ、全体から見ればそれは「ちょっぴり」気になる程度。

    雪哉をライバル視する明留や、妹のためやむを得ず公近に従う千早といった学友たちとの交流や、彼らが抱える悩みや揉め事を解決する様は胸がすく展開。また終盤訪れる猿の襲撃と真の金烏の謎に関わるエピソードはスリリング。

    エピローグでは勁草院を卒院する少年たちの凛々しい姿に期待感を、「嵐が来る」という若宮の言葉と最後の一行に不安を覚えさせられ、次巻が待ち遠しくて仕方ない次第(単行本を買うべきか…悩ましい……)。

  • 帯には,“少年たちの胸熱な青春!”とあるが,瞞されてはいけない.段々常人離れしてきた.逆に考えれば,そのような常人離れしている人の能力に委ねられた世界は,一度崩れると脆い.世界をどのように収束させるのか,今後の風呂敷のたたみ方を楽しみにする.

  • 化け物を倒すためには、己も化け物になるしかない。
    とても性格が悪いが、優しい主人公の雪哉が、化け物になりきれず、葛藤する姿がもどかしく、悲しい。

  • 久々にこのシリーズは新刊が出た瞬間に買って、その日のうちに読破する作品。 早く物語の中に入りたくなってウズウズする、こんな気持ちがまだ自分にも残っていることを気づかせてくれた作者に感謝!

  • うーん、一作目はいまいちかも、と思ってたけど面白くなって参りました!しかし読むたびに前の巻のエピソードや人間関係忘れちゃうのどうにかしたい…読んでると思い出せるけど…

  • おもしろかった… もしかしたらシリーズで一番面白かったかも。学園ものかと期待していなかったけど、少年たちの心の内面が掘り下げてあってすごく良かった。

    雪哉が完全無欠すぎてすごい。したたかさも最高。だけど、つらさも分かってくれる人たちがそばにいてくれてよかったね!

    次巻も楽しみすぎて文庫まで待てないかもしれない。

  • 久し振りの烏たち。勁草院での学生生活が面白い。そうそう雪哉ってこんな奴だった。空の棺って何の事?あぁそういうこと。茂丸、明留、千早、雪哉、四人の中では う~~ん茂丸の大らかさが一等好きです。

  • 待ってました待ってました!!巻を追うごとに楽しい。というか、雪哉のキャラクターがいいんでしょうね。次巻も期待。

  • 面白かった。
    巻を増すごとに読みやすくなる。
    キャラクターに慣れてきたからか、
    書き手の力量の問題なのか、
    とにかく読みやすく面白かった。

    最初の頃は、奈月彦じゃなくて雪哉メインで続くんかいー!
    と思ったけど、いや、雪哉でよかったです。
    ありがとう、ごちそうさまです。
    少年の成長ネタが好きなので。

    しかし、セーブせずフルで動き出した雪哉の性格よ、、、
    打算的だし、黒い、、、輪をかけて、、、

    治真の存在が緩和剤だよ。癒し。

    単が似合わないの女子学園(ぽい)からの
    男子学園モノ。
    立場がいろいろバタバタしたり、
    喧嘩あり、友情ありで楽しかった。

    そんな傍で真の金烏と山内をめぐる物語も
    裏でしっかりと動いているのであった。
    次巻楽しみ、
    っていうかもう文庫本待たずに単行本で買うわ。。。

  • 烏シリーズはやっぱり面白い!
    今度の舞台は山内衆養成学校の勁草院。
    学園モノの大道、先輩後輩関係の中でも嫌な先輩がいたり、ハリポタのスネイプの様な嫌な先生がいたり。
    でもその分掛け替えのない仲間がいたりする。
    雪哉の史上最高に腹黒い一面が見えたり…
    でもその反面気を張りすぎている雪哉をガッチリと支えてくれる茂さんと言う親友が出来たのは本当に良かったと思う。
    いつも通り読み終わるとはやく早く続きが知りたくなる。

  • 今回はハリーポッターを彷彿とさせる学園物
    多少展開が強引かもしれないけど学園物として完成度が高くて引き込まれる
    各人物の回想が多くて人物像がよく分かる反面、話が遮られるのがちょっと残念かも

  • 大好きなシリーズ。安定の面白さ。

    雪哉のキャラクターに最初は違和感。こんなになんでも出来て外面も完璧な人だったっけ?
    雪哉自身からの視点と他人から見た視点との違いと、前作までで色々あって考え方が変わったから、という事で、納得はしましたが。

    未知の脅威に挑むための、信頼できる仲間が沢山出来ていく。少年漫画のようなワクワクを感じました。
    猿の謎が今後どう展開するのか、楽しみです。

  • 過去三作よりも面白かった。そして次作はさらに今作を超えるだろう。これほどの傑作に出会えたことを感謝したい。
    あらすじ(背表紙より)
    人間の代わりに八咫烏の一族が住まう世界「山内」のエリート武官を養成する全寮制の学校「勁草院」に入学した少年、雪哉。次の日嗣の御子たる若宮派と巻き返しを図る兄宮派との間で激化する対立の中で次々と起こる事件に雪哉は立ち向かう。競争の中で少年たちは友情を深めていく―。八咫烏シリーズの第四弾。

  • これもこの時期の定番になった八咫烏シリーズの4作目。
    今度は、宗家を守る山内衆を育成する勁草院が舞台。
    長束派と若宮派の派閥争い、真の金烏たるべき若宮に足らざる記憶、そして再び猿の恐怖。
    『化け物を倒すためには、己も化け物になるしかない』みたいな台詞があるが、将来的な猿との対決に備え有為の人材を確保するための覚悟の行動とは言え、雪哉の“食えない”ところが目立つお話。
    いつもの通り、筋書きが分かった時には作者の掌の上で転がされていたのが分かる仕掛け。
    終盤語られる金烏の謎と猿との因縁については、私には分かったようで分からぬ結末。
    漸く若宮の下に集権体制が整ったところ、思わぬ災厄の到来だけ告げられ、to be continued.

  • 前巻で、若宮の近習になることを選択した雪哉は、若宮引いては宗家を警護することを目的とする集団、山内衆になるために勁草院へと入峰(にゅうぶ)した。

    学園ものらしく、明るくほのぼの~……
    てなるわけがないかw
    なんたってあの腹黒雪哉が主人公ですものね(褒めてます)

    猿の襲撃から2年が経っている。
    その間には特筆すべき事項はないのかな。
    この夏に出る6巻(第一部完結らしい)でその部分が語られたりするのかしら。

    雪哉が勁草院へ入ったことで、
    若宮の身辺に、信じられる仲間がどれだけ増えたんだろう。
    それがわたしは嬉しい。

  • 待ってましたーーー!!やっと文庫化!一気読みしましたよ。

    これが、本気の雪哉なんですか…?漂うチート感!ここまで天才だったっけ??前巻読んでから、だいぶ経ってるので、結構忘れちゃってただけ?

    私、この作者の大どんでん返しに、心構えしなくては、と意気込みすぎて、治真が猿とかだったりしないよね??とか思ってしまいましたよ…。どんだけ、サイコパスに慣れてしまったんだ。雪哉が自分の半生を顧みたって記述に、私も一瞬遠い目をしちゃったよ。

    雪哉が、みんなに対して酷いと言う人もいるかもだけど、きっと雪哉も若宮も、結ちゃんに護衛くらいつけてただろうし、きちんとやるべきことはしてたと思うよ。
    酷いやり方もしてるかもしれないけど、こんな厳しい状況で《使える人材》を育てるのは、相当大変だと思う。
    別にお友達ごっこがしたいわけではないのだから。

    ただ、お友達ごっこがしたい気持ちも捨ててはならない、という先生の言葉は、染み入るものがあったね。
    大事にしちゃいけないってことではないんだよ。よかったね、雪哉。

    次巻は玉依姫ですかね。現在より過去に遡っての、山神様と人間のお話。もともと、八咫烏シリーズで最初に書かれた作品だそうです。
    世界観が多少異なるのが、気になる人もいるようですが、私は楽しみです。いろんな謎も明かされるようですよ。

  • 相変わらずの面白さ。
    以下、ネタバレ含みます。

    山内衆の養成所である勁草院に入った雪哉の真意とは。
    とりあえず雪哉のある意味こまっしゃくれた人柄に、良くも悪くも翻弄される人々が良い(笑)
    ただひとつ、千早はユイの処遇については、雪哉にもっと怒っても良いはずなんだけど!
    力で在り方を左右されることが嫌いなはずの千早が、知らない所で動かれていたことを最後すんなり受け入れたことに、違和感はある。

    それ以上に、明留が山烏を知る中での視野の変化と、勁草院の在り方を雪哉が糾弾するシーンは上手くて、グッときました。

    大きい所では前作で現れた猿の存在が、否応なく雪哉を駆り立てていることと、それをのんびりと構えている山内の八咫烏達。
    ただ、八咫烏の「斬足」という刑罰に、山内の中でも抗えない力関係があるということ。
    二つのヒビ割れを同時進行で語ってゆくのは、難しいだろうに、一冊の中で収拾が付いていて、すごい。

    からの、クライマックス急転直下。
    猿が……『進撃の巨人』のジークを思い出させて、怖いです。。。
    あと二作で「第一部」が完結するって、一体。
    今作では予測不可能な展開がなかったが故に、一作目のような「ええええ⁉︎」という裏切り方にワクワクしている自分がいる。
    次作も楽しみ。

  •  一作目よりもテンポがよくなったように感じる。ただ、雪哉ってこんな感じだったっけ?キャラは当初より変わった印象を受ける。ところどころ、シリーズを通して読むと矛盾してるな~と思うときもあるけど、めちゃくちゃ面白い!
     

  • 久しぶりに夏に読書をして
    めちゃめちゃはまったファンタジー小説

    私がこういった若と雪哉のような関係がどタイプ
    なのだろうが練りこまれた雪哉の計画の中
    笑っちゃうくらい転がされた
    しかしその心理はやはり若と故郷にある一途な雪哉に
    発狂しました、、、(語彙力が圧倒的にない

    そして忘れちゃいけない猿の謎と題名の通りの
    空棺の烏ね うまいなあと思わず口に出したくらいです

    これを面白いと言わずなんというのか
    でてる新作をまだ読んでません
    すぐ読みます

  • 優秀で小賢しいデキる男、雪哉がかけがえのない仲間達との絆を育んでいく、青春ストーリー!

    グロさも少なくて、ファンタジーやミステリー要素もこれまでよりは少なめで、読みやすかった!

    そして、私が思ったことは他の読者の皆さん同じくも感じていたみたいで、数々のレビューに共感の嵐!

    オススメ!

  • 八咫烏シリーズの第4作目!まさか、まさかこんなにハマると思ってなかった。来たるべき猿との大決闘の前に、まさか、こんなことになるなんて、、、!!
    前作での宣言通り、頸草院に入峰を果たした北領垂氷郷の雪哉。雪哉は山内衆として若宮を支えるべく、(むしろ積極的に)トラブルに巻き込まれつつも、同郷・同室の茂丸と市柳、西家の御曹司・明留、南領出身の千早と確かな絆を築きあげ、順調に院で成長してゆく。
    さて、雪哉が頸草院に入峰して間もなく、若宮の即位の準備も整った。即位の礼も間近に迫ったある日、神職である白烏から突如、若宮の即位非承認の通達が届く。未曾有の事態に、若宮をはじめとする一行は、白烏に問いただすべく禁門に足を運ぶ。白烏によると、若宮は金烏たる資格を完全には満たしていないという。不確かながら、それは先代の金烏の死に関係しているようで...?
    それから3年後、雪哉たちの卒院も間近に控えた嵐試の日、山内は再び猿の侵入を許してしまう。山内中を震撼させたその出来事はしかし、世界の謎、ひいては若宮を金烏たらしめる記憶を紐解く鍵となる。

  • まさかのギムナジウムもので、しかも雪哉がさすがの性格の悪さでわくわくしながら読まざるを得なかった。
    これだけ作り込んだファンタジーで毎回作品の雰囲気変えてくるのとんでもない。

  • シリーズ4巻目。個人的には、これまでで一番!

    それにしても、子どもの頃、ハリーポッターをどきどきしながら読んでいた女の子が書いた物語をどきどきしながら読む日がこんなに早く来るとは。

    ハリーポッターと同じく、舞台は学校。学友たちのそれぞれの個性、境遇の違いから起こるあれこれや、それを超えて親しくなっていく者や、そうはならない者や・・・。

    学校の外に、もう一つの大きな世界があって、というのもハリーポッターと同じだけど、ダンブルドアに当たる人はなし。もちろん、このシリーズが、一筋縄でいくはずはなく、黒幕はあの人。ただし、その名前のとおりのイメージの清賢院士の言葉が、ふっと心に残るかな。

    ハリーポッターとは違って、1年間が1冊とはいかず、分量からいうと、ほとんどが1年目の話。だけど、卒業間近の展開がほんとの山場ならば、純粋に雪哉に憧れ、尊敬の気持ちでいっぱいの後輩と、そんな彼をつい疑いの目で観察してしまう雪哉が、どんな時間をすごしてきたかを見せてほしかった。あと、卒業試験の相手との関係も。

    そのあたりの具体的なエピソートが読み手の想像にゆだねられているのは、楽しいことかも知れないけど、やっぱり残念。

  • ハリポタのような面白さ!何を書いても面白いし、ひとつのシリーズのなかで様々なジャンルの物語が楽しめる。文庫版の装丁が好きなので、次巻以降も早く文庫落ちして欲しい。小冊子のエピソードもよかった。短編集希望。

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