まほろ駅前狂騒曲 (文春文庫 み 36-4)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (521ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167909185

感想・レビュー・書評

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  • あらすじ
    便利屋を営む多田のもとに同級生の行天が転がり込んでから3年。多田は行天の元妻から、5歳の娘の子守を依頼される。一方、街では怪しげな宗教団体が妙な活動をしていた。多田と行天がその調査を進める中、団体の代表が行天と関わりのある男だったことが明らかになる。

    感想 まあまあかな。

  • 改めて読み直して刺さる言葉の数々。親子関係や生きること死ぬこと愛することについて。曽根田のばあちゃんに予言されていた、多田の旅は、一旦終わりを迎えた。二度と会えなくても、記憶されることで人は生き続ける。覚えておくことがもたらすあたたかさを感じた。行天が裕弥に語る、正気でいることの大事さは、今やっとわかったし、幼かった頃の自分に伝えたいとも思う。

  • 前2作を読んでから、だいぶ時間が開いてしまった……。でもページを開けば、そこにはいつもの2人が待っていてくれた。本書には500ページ近い表題作と、おまけのような短編が1本収録されている。相変わらず生真面目でお節介焼きの多田と、なにを考えているのかわからない行天の迷コンビは、今回も様々なゴタゴタに巻き込まれる。その過程で2人は、これまで頑なに閉ざしていた心を開き、少しずつ前に進み始める。笑いに包みながら大切なことをさらりと書く手腕は見事だった。

  • 物語が終わってしまうのが惜しい。
    それくらい世界観が好きになれた。映画、ドラマも合わせてかなり楽しませてもらった。まほろ市という舞台がリアルだった。まずこのまほろ市にとてつもなく惹かれた。東京らしい喧騒と適度な田舎を持ち、駅裏にはもの暗い場所が広がり、美味しい洋食チェーンがあって、怪しい宗教団体がいて、便利屋に頼むような様々な問題を抱えた人たちが沢山いる……まほろの表も裏も含めて大好きになった。そんなまほろ市のゴタゴタに巻き込まれながら、多田と行天のコンビが漂うように生きる姿が最高にカッコよかった。

    その日暮らしの気軽な生活に見えて過去に深い傷を持っている2人。これが物語に深みを増して哀愁を感じさせる。過去の傷を抱える多田と行天は互いに支えあってなんとか、本当になんとか生き続けているように感じる。むさ苦しい男物語の中にホッとあたたかい絆がある。

    年齢や立場の上下関係も何にもない多田と行天、
    社会人になってこんな風に遠慮なしに対等な相手に出会えることってなくなった気がする。だから憧れる。

    シリーズはひとまず完結したようだが、またいつか2人が帰ってくるのを願っている。

  • 優しい気持ちになる。
    他の人と大きく変わらない、日常の中の、人とのつながりや感じることが多田の目線から語られて、日常の中の大切なことを思い出させてくれる。

    よくわからないようで、結局は温かい行天を見ることができ、人の本質を見ることができる多田さんはすごいと思って読んでいた。

    映画を観たい。

  • あ゛ー、終わってしまうー
    まほろシリーズ(多田便利軒)の最終話です。
    さて、多田くんと行天くんのこころの闇は少しは晴れたのでしょうか。

    行天くんのように、僕も筋トレしてみようかな(笑)
    20170930

  • 舞台となっている街並みを思い描きながら読了。
    登場人物が暮らしているのを想像しながらまた散策して見たいと思う。

  • 間違えました!

    まほろ駅前シリーズ、2作目を読んだつもりが…
    これ、3作目でした。

    どうりで、きれいにハッピーエンドで終わってる。

    ブクログ内で、小説読了221冊。

  • シリーズ3作目が1番面白かった。みんな良い奴すぎる。

  • 前作から半年以上、開いてしまったが、すぐにこの独特な世界に戻り浸ることができた。
    これで終わりだなんて、とても残念。「また新しい年を迎えた」のだから、是非とも続編を望む。

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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