仲代達矢が語る日本映画黄金時代 完全版 (文春文庫)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167909321

作品紹介・あらすじ

これがプロフェッショナルの凄味!名監督との出会い、伝説の俳優との撮影秘話から現在の映画界や芸談、役者論まで!――80歳を超えてなお活躍する役者 仲代達矢。映画史の生き証人ともいえる氏に、岡本喜八、黒澤明、成瀬巳喜男、小林正樹ら名監督との出会いから高峰秀子、原節子、夏目雅子、勝新太郎ら伝説の俳優との仕事、そして現在の映画界に至るまで、稀代の時代劇・映画史研究家 春日太一がインタビューし尽くした濃密な一冊!文庫化にあたり新章「仲代達矢の現在地」を追加し、大幅加筆。NEW YORK FESTIVALS WORLD’S BEST TV & FILMS(2017)のDrama Special部門にて、金賞を受賞した主演時代劇『果し合い』の現場ルポも収録。【目次】はじめに/文庫化にあたって序 役者・仲代達矢の誕生第一章俳優デビューと『人間の条件』第二章黒澤明との仕事――『用心棒』『椿三十郎』『天国と地獄』第三章京都の撮影所と時代劇――『炎上』『鍵』『股旅 三人やくざ』『切腹』第四章仏の喜八――『大菩薩峠』『殺人狂時代』『激動の昭和史 沖縄決戦』第五章成瀬巳喜男と木下恵介と女優たち第六章海外進出、前衛、左翼、俳優座第七章五社英雄と名優たちの情念――『御用金』『人斬り』『闇の狩人』『鬼龍院花子の生涯』第八章黒澤明と勝新太郎――『影武者』『乱』第九章小林正樹と日本映画の落日――『上意討ち』『怪談』、幻の『敦煌』文庫版特典①仲代達矢の現在地 第一部 映画出演と舞台出演/第二部 役者論・芸談文庫版特典②現場ルポ 時代劇『果し合い』での激闘おわりに――仲代達矢(書き下ろし)仲代達矢出演映画一覧

感想・レビュー・書評

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  • こういう本はいろんな裏話が知れて面白い。今の役者や日本映画に嘆いておられます。自身出演作でこの一本にあげる『切腹』をまだ見ていない。早速見てみたい。

  • 名優仲代達矢の生い立ちから役者として多くの名作に出演し苦労話や名監督、共演した役者とのエピソードが興味深い。

  • 芸能界の生けるレジェンド、映画史の生き字引こと仲代達矢に、時代劇研究家:春日太一がロングインタビューに挑んだ書。若手イケメン俳優やアイドルのインタビューがフォトブック的に出ることはあるが、聞き書きがここまでしっかりした文芸書として成立するのは、仲代達矢ただ一人だろう。仲代の個人史であると同時に、戦後映画の道のりをたどる歴史書だ。

  • 日本映画黄金時代について、その時代を生きた大スターのリアルな証言。才能で映画がとれるわけではなく、確固たる基礎基本があって、とてつもない手間があって、良い映画ができることがよくわかる。今はもう難しいか。

  • 私の人生にカスりもしなかった日本映画黄金時代を、この人から教えて頂けるありがたさ。演技という面で映画を見る、視座をも与えてもらった。
    こんな人生送ってきた人には、今の邦画界は狭過ぎるんだろうなぁ。

  • 仲代達矢…
    重厚という言葉を天下一品のこってりスープで十日間煮込んだような濃厚な味わいの演技。
    同世代の俳優たちが次々と天国へとログアウトしていくなか、いまだ延々と地上界にインし続けるアプリ廃課金者のごとき生命力。
    彼が語る名優・名監督の逸話が実におもしろいです。

    本書を読むとまた彼の映画が観たくなります。
    「人間の條件」「殺人狂時代」などがアタクシのフェイバリットでございます。
    唯一の汚点は市川崑の「女王蜂」冒頭部分の学生服姿でしょうか。
    どう見ても浅草のコント芸人にしか見えないのです。
    彼の演技力をもってしてもこれだけの年齢的なギャップはいかんともしがたく…痛々しいかぎり。
    やはり学生姿はあっさり風味のほうが口当たりいいね。

    まだのかたは是非一度ご賞味あれ。

  • 娘に言わせると「仲代達矢っていまいちピンとこない」とか。
    時代ですかね~、でも現存する役者の中ではピカイチの俳優さんだと想います。
    私は特に「切腹」という映画が大好きです。
    この本は彼がこれまで舞台、映画で関わってきた人日のエピソードや役作りについて
    大変興味深い話が満載されています。
    映画好きのみなさん、必読の一冊だと想います。

  • 文庫化に伴い再読。

  • 【「現役最大の俳優」の到達点!】岡本喜八、黒澤明ら名監督との出会い、高峰秀子、原節子、勝新太郎ら伝説の俳優との仕事、そして現在の映画界について語り尽くす。

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著者プロフィール

映画史・時代劇研究家。1977年東京都生まれ。日本大学大学院博士後期課程修了。映画界を彩った俳優とスタッフたちのインタビューをライフワークにしている。著書に『時代劇聖地巡礼』(ミシマ社)、『天才 勝新太郎』(文春新書)、『ドラマ「鬼平犯科帳」ができるまで』(文春文庫)、『すべての道は役者に通ず』(小学館)、『時代劇は死なず! 完全版』(河出文庫)、『大河ドラマの黄金時代』(NHK出版新書)、『忠臣蔵入門 映像で読み解く物語の魅力』(角川新書)など多数。

「2023年 『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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