噂は噂 壇蜜日記4 (文春文庫 た 92-4)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 187
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167910051

作品紹介・あらすじ

くしゃみの止まらない猫のために空気清浄機を買い、「不条理の利用」を女子に説き、寿司屋の看板を見ては「寿司良いなぁ」と涙し、男の優しさの先にある苦くて甘い「取り返しのつかない何か」を時にかじりたくなる……〝壇蜜〟の日常を瑞々しくも不穏な筆致でつづって大反響を呼んだシリーズ、これがまさかの読み納めなのか!? 書下ろし日記第四弾。真実は本の中!?各界から絶賛の声!!予測なし理想なし悲観なし。誰も真似できない壇蜜的文章作法。──桜木紫乃屁理屈が優美でズルい。──武田砂鉄滴るような愛と、なまなましい傷。私はこのひとの猫か魚になりたい。──宮下奈都

感想・レビュー・書評

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  • 壇蜜日記も4冊目。

    壇蜜さんの時折見せる少女のような一面にときめいてしまいました。
    例えば、みぞれについて、「可愛い名前だが面倒なことばかり。べちゃっとして、ぶるっとして、つるっとするので気が休まらない」なんて書いているところとか。
    一方で、なんだか大人の女性の処世術を学んでいるような気持ちになるときもあり。
    「寛容さは流動的でもろい。不寛容さもそうだといいのに」といった記述には、たびたびはっとさせられました。

    この日記の刊行が終わってしまうとのほのめかしに「もう読めなくなってしまうのか…」とドキドキしつつ、最後までほのめかされたまま読了。
    結局、出版されなくなってしまうのだろうか…と、やきもき。
    もしも数ヵ月後、書店に5冊目の壇蜜日記が並んだら、ほくほくとレジに持っていきたいと思っている読者がここに1人…とひっそりアピール。

  • 壇蜜『噂は噂 壇蜜日記4』文春文庫。

    シリーズ第4弾。本当に最後の日記になるのか…表紙イラストは壇蜜らしき女性が描かれ、そのお腹が膨れている。もしや…

    相変わらず自虐的な文章が並び、時に世相を斬り裂き、時に自らの性癖を暴露し、時に社会を憂うといった日記である。そんな日記は、どこぞの芸能人が計算高く創って書いたものとは異なり、壇蜜の知性や人と成りを示しているように思う。

    どうかこれを最後にして欲しくない日記である。

  • 壇蜜さんの日記エッセイは、壇蜜日記が4冊、後続シリーズの壇蜜ダイアリーが2冊、刊行されているらしい。それを知っているのに、なぜかはじめに読む本を、真ん中の壇蜜日記4にした。たまたまである。そうしたら、先日結婚された相手の方と思われる男性との出逢ったばかりの日々の日記にちょうど当たったようで、ほっこりしてしまった。この日記をしたためていた当時の壇蜜さんは、2年後にこの方と結婚するとは思っていなかっただろうなぁ。

    壇蜜さんの日記の文体は、たんたんとしていて、少し自虐的で、ピリリとするところもあり、ちょうど良い案配のものに感じる。好き。

  • 壇蜜日記も4冊目。注文した関係で一巻を読んでいきなり4巻を読む羽目に。地味でネガティブな壇蜜日記は色気と知性を感じるテレビの中の壇蜜さんとはかなり異なり魅力的。もちろんテレビの壇蜜さんも好き。読み納めなんて悲しいこと言わないで続けてほしい。手書きのあとがきもいい味だ。

  • 4冊目となると、文体の妙に、やや斜度のある感性に、あれほど感心していたのに、ちょっと鈍感になってきてしまった。我ながら、読者とは勝手なものだ。
    そうなると、書かれている内容の方が気になってくる。男のことが猫よりも多く書かれている気がする。
    壇蜜さんは好きな男に尽くしてしまう人らしいので心配になる。男がつけあがりはしないか、壇蜜さんを利用したのち、ぽいと捨てたりしないだろうか。尽くされると男はダメになるばかりではないのかと。
    小説らしきものに手を染めたことをほのめかす日も。すると、男の話だってフィクションかもしれない。そういう巷の噂を利用して書いているだけかもしれない。そして、もうこれで日記もおしまいとほのめかされ、結局最後まで翻弄されてしまう。噂は噂・・・どこまでが?

  • 2019.11.4読了

    壇蜜さん、やっぱり好きだな。
    結構ネガティブな発言が多いけど、それもまた魅力的。
    好きな男性って誰だろう。ちょっと下世話ですね。へへ。

  • 2018.3.15読了。

    終わってしまった。
    今朝の朝刊を見たら、たまに壇蜜さんが寄稿する読書欄もどうやら終わってしまったらしい。

    この一巻を読んで終始感じたことは、彼女自身は書くこと、それを誰かに読んでもらえることで支えられてきた。
    私たち読者は、「来るもの拒まず、去る者は追わず」なサラッと重たい文章に支えられてきた。
    win-winとはこのことだったと思うのだが、その均衡が崩れることでお互いに大きくは変わらないのかもしれない。
    なんとなく、お互いを必要としていた関係が終わるというのは、気にしないようでいて名残惜しい。

    今は言葉にできないこともいつか彼女への手紙に託せるだろうか…未だ書いたことはないけれど、いつか。

  • 壇蜜さんの文章を読んでいるとシトシト降る雨の中にいるような静かな気持ちになる。
    そんなに自虐されなくともと思うのだけど。
    これで終わりとのこと
    寂しいですね

  • ネガティブな文章が多いけど、なぜか惹きつけられます。魅力的だからなのだろうか。

  • この日記が楽しみだった。でも終わりなの?どっち?

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著者プロフィール

壇蜜

1980年12月生まれ。昭和女子大学卒業後、多くの職業を経験。調理師、日本舞踊師範など多数の免許・資格を持つ。2010年に29歳の新人グラビアアイドルとして注目を集める。映画やテレビなど活躍の場を広げ、「結婚してみることにした。壇蜜ダイアリー2」(文藝春秋)、「壇蜜歳時記」(大和書房)、「どうしよう」(マガジンハウス)など著書多数。

「2020年 『三十路女は分が悪い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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