忍者無芸帖 大食の巻 (文春文庫 ビジュアル版 60-22)

著者 : いしいひさいち

• 文藝春秋 (1993年12月1日発売)

感想・レビュー・書評

[darkavengersさんの感想 · 2021年5月3日]

古本の神様が降りて来てくれたお陰で￥110で購入。

過去に発売された「新・忍者無芸帖101匹忍者大行進」を中心に「忍者無芸帖」単行本未収録作品を含めて再編集した物。

忍者達の悲喜劇を描いたいしいひさいちの代表作の一つ。(人気ｼﾘｰｽﾞであるB型平次も九編収録されているが影の主役とも言うべきおしずが目立つ話が無かったのは残念)

一応、忍の術は会得してはいるが全くと言っていいほど『役に立たない』彼らも いしい版ﾎｰﾑｽﾞと同じ『哀』すべきｷｬﾗｸﾀｰ達。

例によってどの話もﾊﾞｶﾊﾞｶしくて最高だが、中でも捕らえられて藩の名を問い詰められて舌をかみ切ったと思いきや藩の名(生麦生米生卵藩)を言いきれず舌を噛んでしまった忍者と大目付様に呼ばれ忍者が部屋が滅茶苦茶になるほどの爆煙と共に現れ 去る時はそれ以上の爆煙で屋敷が粉々になる話、罪人にやたら理不尽な裁きを下すお奉行様と罪人ｼﾘｰｽﾞ(特にのこぎり引きの刑にされると思いきや のこぎりを引かせるという話に爆笑)が個人的なﾍﾞｽﾄｽﾄｰﾘｰ。

現在 いしいひさいちは「ののちゃん」しか描いていないのだが、できることなら時代劇物の新作(特に大目付様と忍者ｼﾘｰｽﾞとお奉行様と罪人ｼﾘｰｽﾞ)を描いてほしい。(と願うのは自分だけ?)

今回手に入れたのは「大食の巻」だが他に「無芸の巻」もあるのでなんとか手に入れたいなあ。

[猫丸(nyancomaru)さん · 2021/05/06]

darkavengersさん
ナルホド、、、無心かぁ

[darkavengersさん · 2021/05/06]

猫丸(nyancomaru)さん

自分も無心を心掛けているものの、いつも古本屋に行く時今日こそ「夢幻外伝」が見つかるといいな と、思いながら行くのでいまだ見つかりません＝古本の神様が降りて来てくれないのです。

[猫丸(nyancomaru)さん · 2021/05/08]

darkavengersさん
高飛車な猫は、ニヤニヤして知っていますヨ。と神に無心する、、、

著者プロフィール

■いしいひさいち…1951年、岡山県玉野市生まれ。関西大学に入学し漫画同好会に入会。 在学中より求人誌『日刊アルバイト情報』で「Oh! バイトくん」を連載し、大学卒業後、四コマまんが集『バイトくん』（プレイガイドジャーナル社）を出版。 1985年に文藝春秋漫画賞、2003年に手塚治虫文化賞、2006年に菊池寛賞を受賞。 現在、朝日新聞朝刊の「ののちゃん」を連載中。 著作に「がんばれ!!タブチくん!!」「おじゃまんが山田くん」「地底人」「コミカル・ミステリー・ツアー」「現代思想の遭難者たち」「女には向かない職業」「となりの山田くん」「ホン！」「フン！」「ヘン！」「まぁ映画な、岡山じゃ県!〈1〉～〈3〉―シネママル珍風土記」「現代思想の遭難者たち」「ののちゃん①～⑫」など多数。

「2022年 『ののちゃん（１３）』 で使われていた紹介文から引用しています。」