真夏の夜の黄金殺人 (TOKUMA NOVELS)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784191535985

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  • 早稲田大学の学生、沢木雄一は夏休みに知り合いから『オイシイ話』に誘われる。千葉の小湊に居を構える三島という金持ちが、泥棒よけのために学生グループを無料で宿泊させたいというのだ。しかも三食、海水浴、昼寝付き。早速友人と連れ立って、途中合流しながら屋敷に向かう沢木。通称『金政』の成金趣味の黄金御殿と、そこにそぐわぬ新進女優の娘、三島ゆかり。そして彼らは思いもよらぬ殺人事件に巻き込まれることとなる。

    もう一方で同じく事件に巻き込まれる慶応義塾大学の学生グループ、鳥居良夫の回想が沢木の回想に挿入され、事件は二つの側面から語られる。『推理早慶戦』の副題あり。

    だいぶ梶龍雄に慣れてきたからか、何となく思い描いていた二つの予想は当たっていた。だが初めて読む方には軽い驚きはあるかもしれない。怪しい人物が次々に浮上。あいかわらずの伏線。
    解決篇での思わぬ伏兵には「!」 

    青春ミステリらしい軽妙なラストは気に入っている。
    いままで読んだ梶龍雄作品の中では「普通かな?」という感じだが、それでも水準以上の面白さだと思う。

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著者プロフィール

1928年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部英文科卒業。出版社勤務を経て文筆活動に。52年探偵小説専門誌『宝石』に短篇「白い路」が掲載され、ミステリ界へデビュー。77年『透明な季節』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。『海を見ないで陸を見よう』、『リア王 密室に死す』など旧制高校を舞台とした清冽な作品で注目され、『龍神池の小さな死体』『清里高原殺人別荘』『葉山宝石館の惨劇』等、巧緻な作品で、本格ミステリファンの記憶に残る傑作を多数発表。90年逝去。

「2023年 『梶龍雄 青春迷路ミステリコレクション2 若きウェルテルの怪死 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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