風の谷のナウシカ 全7巻箱入りセット「トルメキア戦役バージョン」

著者 :
  • 徳間書店 (2003年10月31日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (1116ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784192100106

感想・レビュー・書評

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  • マンガは読書にカウントしてないのだが
    例外的に。

    風の谷を作るという思想を知り、読んでみた。


    ちゃんと読むと、風の谷は作ってはいけないのではないか。

    人類は、自分たちが生み出したもので、
    地球を破壊してしまう。

    でも、破壊され汚染された空気でも生きていける
    人類をつくりだした。
    そして、破壊された空気や土地を回復させるために
    森や蟲をつくりだした。
    森や蟲は、浄化が終わると役目を終えるように
    作られている。

    浄化されたのち、もとの人類が帰ってこれるよう、
    旧人類は、たまごのなかで保存されている。
    文明も元にもどせるように、不死の生命が守っている。

    風の谷のナウシカは、旧人類の計画を破綻させ、
    新人類の生きる道を模索する。

    そんなストーリー。
    深い。腐海だけに。






  • 雰囲気が昨今の新型コロナウイルスの状況に類似している。よくもまぁこんな希望のない話をツラツラと書いたもんだ。作者の奇人ぶりを存分に味わえる。終わり方もだいぶ無理矢理。この作者から受ける一般的なイメージからしたら、最後に希望を描いておわるべきだが…何かあったのか勘繰ってしまう。もののけ姫に繋がるような終わり方だし。ちょうど94年までだし。

  • 本当にドはまりしました…。特にクシャナに惚れた。

  • 月刊アニメージュに連載され、
    スタジオジブリ長編アニメーション映画
    「風の谷のナウシカ」の原作となった、
    コミックス全7巻のセット。
    宮崎駿監督の水彩画「トルメキア戦役」で彩った
    美麗な特製箱入りでお届けします。
    映像化されたストーリーは、
    このコミックスのおよそ2巻目まで。
    映画では語られなかったその後の世界や、
    ナウシカの活躍を知ることができます。

  • 難しい。

  • すぐに買って読んでほしい!

    ○結末について
    墓所とナウシカの対決は、一度読むと、不可思議な結末なようにも思えます。
    旧世紀の人間達は自分らが生きていく大地を失ってもなお、命をあやつり思うがままにしようと、自分らが消え去ったあとの世界を支配しようとします。
    それに対してナウシカはそんなものは命のあるべき姿ではないと言って、旧世紀の全てを拒絶し、無に帰してしまいます。つまり世界が浄化されたあとに生きることが出来るはずの人間の卵まで消してしまうことでした。

    宮崎駿もどうしてこういう形にしたのか。
    連載の終盤には冷戦の終結やバブル崩壊など、これまでの価値観を根底から覆す出来事が起こっていました。
    それが作者本人にも何か影響を与えたのかと思います。
    ナウシカも母性だけでなく、矛盾を抱えて旅を続けます。
    巨神兵オームを慈しむ心を持ちながら、地球の為にはオームが滅ぶことを望むという背反した気持ちを持つことになるのです。

    ○世界感について
    遠い未来を描きながら、機械、特に飛行機の躍動感ある描写は実物見て描いたような表現です。
    一方で土鬼とトルメキアの会戦も見事に描ききられています。作者本人の好物であることがよくわかります。
    退廃的な世界感を描くマンガはたくさんありますが、ナウシカを抜きには語れないでしょう。

    ○キャラクターについて
    ナウシカのほかに主人公級なのはクシャナでしょう。
    聡明さ、決断力を併せ持つカリスマとしてクシャナは描かれています。
    クシャナの様な指導者がいたらなぁという作者の夢がそのまま現れている気がします。

  • 絵を眺めてるだけでも楽しい
    最後オーマとの関係で自己嫌悪になっちゃうところは切なかったな
    あれほど周りから頼られて、慈愛に満ちたナウシカは幸せだったのかな…

    とか考えちゃうけど自分が死んであの子幸せだったのかしらて第三者に言われたら腹が立っちゃうな笑

  • 幼少期から今に至るまでとても大好きな作品です。

  • 原作を初めて読んだ時、
    『映画のナウシカって、
    原作コミックの、ほんの初めの 2巻までの話だったんだ!』
    と 驚きました。

    映画も泣けましたけど、原作も、涙なしには読めません。

    読み終わって、しばらく・・放心状態。

    『ナウシカの世界観の、ひとつは たぶん<浄化>。
     それともう一つ・・・なんて言えばいいんだろ・・?』
    そうぼんやり・・数日考えていました。

    そんな時、ある本の一節から《共生》という言葉が心に引っかかりまして、

    『あ。《浄化と共生》がテーマかも?!』
    と思い至ったのです。

    浄化と共生…

    浄化はするんだけど、
    (ナウシカの世界では、腐海が、汚れた世界を浄化します。)
    汚してしまった空気や土や、愚かな人間を全否定してるわけではなくて、
    どこか汚さを嫌いには なり切れず、

    時には、汚いものに愛を注ぎながら、
    それら(汚れた空気)のそばで、浄化を見守り、促しながら 共に生きていく。

    こういう考え方の日本人は、多いですよね。(私もそういう考え方です。)

    何か、自然(本当の自然、運命の自然な流れ)を信じていて、
    『なされるようになるはずなんだ』と受け止められる

    そういう意識が、本当に素晴らしいなと思いました。


    その他、
    この作品には、霊的なことが、さりげなく描かれていて、驚きました。

    ナウシカの(オームの声が聞こえたりする)テレパシー能力も、普通に霊的な能力ですし、

    彼女が、闇の存在につけ狙われるシーンで、
    『恐れたらダメ、恐れたら闇を引きこんでしまう』
    と 自分に言い聞かせるところも、

    『おぉ!よろしくない霊を寄せ付けない真髄が!』
    と、感心しました。

    (一般的に、恐れると一層そういうものを引き寄せてしまうのです。)


    宮崎監督の作品は、ナウシカ以外でも、霊的なことが描かれていることが多いですが・・

    監督は、霊的な能力が鋭い方なのでしょうか?

    いつか、インタビューなどで、聞いていただきたいです。

  • 美も醜も越えたところの価値観。
    読んでよかった。

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著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「魔女の宅急便」(1989)、「紅の豚」(1992)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004)、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)を監督。現在は新作長編「君たちはどう生きるか」を制作中。著書に『シュナの旅』『出発点』『虫眼とアニ眼』(養老孟司氏との対談集)(以上、徳間書店)、『折り返し点』『トトロの住む家増補改訂版』『本へのとびら』(以上、岩波書店)『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』(文春ジブリ文庫)などがある。

「2021年 『小説 となりのトトロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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