- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784195775929
感想・レビュー・書評
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女であるディアナ、男であるディアス、ふたつの顔を持つ二面神ディアナ・ディア・ディアスを継ぐ血統の狂気。
『扉を開けて』『ラビリンス(迷宮)』と世界観を共有する新井素子の初期ファンタジー作品。前2作とはまたガラッと作風を変えてきた。
書き出しの光景から、どこか狂気を感じる登場人物の雰囲気。血統という呪いに翻弄される、母と子、兄弟、夫婦たちの内面の葛藤をえぐり出す。設定の面白さと、新井節の文体にどっぷり浸かりつつ、家族について考えてしまう良作。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カトゥサ、ディアナは言うまでもなく、プシケがいい。
気になっていること、ディミダは死んじゃったのかな?
とにかくここら辺の話もっと読みたいよ!! -
(2000.02.12読了)(2000.01.28購入)
(「BOOK」データベースより)
本来ならば〈高貴なる血〉をひく者として王位に就く筈だった王女ディアナ。幼くして父の国王を失ったため、叔父のカイオスが暫定的に王に。ディアナが王位を継承するには同じディアを持つティークと結ばれる必要があった。〈運命〉に導かれるように恋に落ちる二人。が、カイオスの陰謀によりディアナは将軍ムールの許へと嫁がされてしまう。ディアナがティークの不義の子を身篭ったことから悲劇が始まった…。
☆新井素子さんの本(既読)
「星へ行く船」新井素子著、コバルト文庫、1981.03.15
「通りすがりのレイディ」新井素子著、コバルト文庫、1982.01.15
「扉を開けて」新井素子著、CBSソニー出版、1982.03.05
「ラビリンス」新井素子著、徳間文庫、1987.12.15
「チグリスとユーフラテス」新井素子著、集英社、1999.02.10 -
「新井素子100%」で読んだ
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扉を開けて、の東の国、南の国の話。
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万能薬ともされる≪尊い血(ディア)≫をもつ王族と、その≪運命(ディア)≫に翻弄される人々の話。
癖のある文体で、独特の世界観(神話や政治など)の説明がありますが、割と読みやすかったです。
愛するが故、生きるが故の狂気が、幻想的に描かれています。
ただ、頁数が少ないので、さわり程度で完結してしまいますが、そこが逆に物悲しさをかき立ているところでもありました。 -
続きが気になる。切なくも狂ってしまった人たち。愛情は難しい。
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古い作品という印象は全然なく、面白かった。ところどころの分に素子節があるくらいw 新井素子はこういう狂気みたいのを描くのが上手だなあ。
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異世界中世風ファンタジー。
王家に流れる特異な血脈により引き起こされる、抗えない運命に翻弄し翻弄される人々の話・・・と言うと壮大なイメージになってしまうが、実のところこの話、現在と過去が交錯するので、話の上での現代の状況と時間は殆ど進まないまま終わる。
読み始めは「?」という感じだが、そのまま読み進めていく内に没頭してしまい、結局あっという間に読み終わってしまった。
結局、「 」の中身は判らないままだったなぁ。 -
素ちゃんのこういうファンタジー系はちょっと苦手。'02