シュナの旅 (アニメージュ文庫 (B‐001))

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著者 : 宮崎駿
  • 徳間書店 (1983年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784196695103

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シュナの旅 (アニメージュ文庫 (B‐001))の感想・レビュー・書評

  • 読了。
    シュナの旅
    宮崎駿

    後輩からゲド戦記の元になっている本ということでオススメされて読んでみた。全体的に漫画を見ているような、絵がたくさん色彩豊かでさすが視覚を大事にする人の本だなあと思った。
    ストーリーはチベットの昔話を引用しているようだが、自然の厳しさ、美しさ、グロテスクなところ、を捉えているのはさすが宮崎駿。シュナ自身の物語に惹かれる一方で、些細なことに感謝できる、そんな物語になっている。
    すごく簡単に読めるし、ジブリが好き!という人は是非一度読んでみてください。

  • 2014/9/1読了。
    古書店で懐かしい書名を見つけて購入、再読。
    たしか『風の谷のナウシカ』の頃に出た本で、当時中学生だった僕は本書を読んでも「ナウシカに似てるけど地味な話」としか思わず、たいして印象にも残らなかった。中学生なんてそんなものだ。頭の中の引き出しが大ざっぱにしか仕切られておらず、この本をどこに入れたらいいのか分からなかったのだろう。「ナウシカに似ている話」という仕切りを作ってそこに放り込むことしかできなかったわけだ。いま読み返してみると、こんなに豊かな本を扱いかねたなんて、当時の僕の愚かさ底の浅さが知れる。
    後に「宮崎駿の思想」的に語られる要素もプリミティブな寓意の形で表れていて分かりやすい。この歳になってから読むと、それなりに寓意解釈もできるものだ。この日本で彼のアニメが国民的なヒットを飛ばし続けたのは解せないが、僕とは違う別の人生を歩んできた人には別の読み方ができるのだろう。
    この本を入れる場所はいくらでも何通りでも存在する。ただし、自分の周囲の世界を疑わず、せいぜい「風の谷のナウシカというアニメを見たことがある」という程度のことしか本書の繋げ先としての人生経験を持たない中学生には、それなりの読み方しかできなかった、ということだ。懐かしい本を読み返してみるというのも良いものだ。

  • 穀物。何よりも重要。生の象徴というよりは、生そのもの。私たちの中核であり、構成するすべて。そして現代人はそれを知らない。宮崎さんはまだその少し前の人類の心を知る人なのか、知ろうと努めたのか、それとも戦争と貧困の体験に、穀物の伝説との親和性があるのか。いや、自分の親世代には実感をもって伝わるレベルの伝説なのか。
    石原慎太郎が言っていたが、今の若者は不幸だ。貧困を知らない。
    こう一概に暴力的に定義づけられると腹が立つが、この作品を読むとこの作品の美しさをきっと心から理解できないのは寂しい。
    穀物の伝播の伝説は良いですよね。日本や沖縄では米の伝説がマレビトから。やっぱり島国では海の向こうからやってきたり。このチベット系でも断絶した崖の先の海の先に神の国があるんですね。農民の純粋な感謝と憧憬がどうにも愛おしい。

  • ジブリ映画「ゲド戦記」と「もののけ姫」を併せたように思える。逆か。シュナの旅から「ゲド戦記」と「もののけ姫」が派生している。ゲド戦記は原作(翻訳)も読んでいるが,ジブリの「ゲド戦記」も嫌いではない。生きることを正面から取り上げる作品をもっと鑑賞したいぞ。

  • ナウシカの世界観。
    グロテスクな画風も、水彩のタッチも、どうしてもナウシカと重ねてしまう。
    人間ってちっぽけだなぁ、なのに傲慢だなぁ、人間ってなんなんだろうなぁ、と、いろんなことを感じさせられる。
    食べ物としての麦を「死んでいる」と表現していることが深いと思った。

  • 13歳の誕生日に買ってもらった。
    今読んでもいい作品。というか、理解が追いついた感じ。

  • コミック類はこの本棚には入れないことにしているが、前述した【犬になった王子】が元になった話ということで特別扱いにする。
    カテゴリーは(少々無理だが)児童書。読まれた方はどうぞご容赦を。

    宮崎駿さんによる後書きを読むと『十数年前、はじめて読んで以来、この民話のアニメーション化がひとつの夢だったのですが、現在の日本の状況では、こんな地味な企画は通るはずもありません・・』
    とあって、軽い衝撃を受けた。
    私自身は、なんとドラマティックなお話だろうと感動しつつ読んだからだ。
    それとも、もしかしたら私たちは、殺戮の場面や暴力的なシーンがないともう物足りないまでに鈍化しているのだろうか。
    素朴で、土のにおいのする力強い話にはもう魅力を感じないのだろうか。
    この【シュナの旅】の後半は、元になったと言うチベット民話とは大きく異なる。
    「神人」という存在が登場し、人買いから集めた人間たちを麦に変えてしまうのだ。
    かなりぞっとする設定で、旅の途中で人買いから救った少女・テアとの関わりがわずかな希望である。
    それも、互いにギリギリの命の選択であり、チベット民話に描かれたような、純愛を貫くというものでもない。
    読みすすめていると、身体が痛くなってくるような感覚がある。
    何もここまで登場人物を痛めつけなくてもとさえ思う。

    【シュナの旅】を先に読んだ場合は、こんな感想ではなかったかもしれない。
    絵は相変わらず美しく、ナレーションのように文字が入り、文を絵が補い、絵を文章が補うという、とても良い配分。
    吾郎監督の【ゲド戦記】の原案になったと言うのも頷ける。
    色々な場面が「ナウシカ」のようでもあり、「ラピュタ」のようでもあり、「もののけ姫」の「シシ神様」を彷彿とさせるような【ヤックル】という家畜も登場する。
    もっとも、こちらはもっとずっと身近にいて、人間を助けてくれる存在だが。

    背景色とのミスマッチで、ところどころ文字が見にくいのが惜しい。
    宮崎アニメファンの方は、ぜひ元になったと言う民話もおすすめです。

  • なかなかいい話だった。「もののけ姫」の原案となった話だそうだ。
    現在の日本の状況では、話が地味過ぎてウケない、ということで、映像化されなかったが、これはこれで素朴な感じで良いと思う。
    ただ、この文庫本の”あとがき”が書かれた1983年頃だったら、確かに、少し地味すぎるかもしれない。
    その点、「もののけ姫」は、話の設定も面白く、やはり洗練されている。
    「未来少年コナン」とも、ちょっと通じるところがある。コナンの方が先みたいだけど。

  • 十数年ぶりに再読。

    チベット民話をモチーフに描かれたもので、アニメーション化したかったものの内容が地味という理由から断念したものが書籍となったそう。

    でも淡々としたなかに、ナウシカの要素あり、もののけ姫の要素あり、ゲド戦記の要素あり、ジブリ好きとしては何度見ても楽しいです。

    民話…文章からこれだけの空想を広げてそれを表現できるなんて…羨ましいなんて簡単に言ってしまうのはおこがましいことこの上ないけど、でもやっぱり羨ましい!

  • TSUTAYAで見かけたので購入。
    チベットの民話を元に書かれた(描かれた)ようです。
    その不思議な世界観は、大きな起伏があるわけではありませんが面白い作品でした。
    「もののけ姫」にも登場したヤックルも出てきます。
    しかし、世界観的には「風の谷のナウシカ」に近いです。
    この世界にかつて何があったのか!?と物語として描かれていないところが気になってしまいます。
    是非アニメーション化したものをみたいなと思いました。

  • 何だかもっておきたくなる本。とりあえず手元に一冊。

  • 宮崎作品に出てくる場面が、ところどころでてくるお話。宮崎作品好きなら、「あっ、この場面見たことある!」的なことがよくあると思う。

  • シュナはなんとなく女子にみえる。ゲームの「ワンダと巨像」と似ている。旅立ちと喪失と再起動の物語。大男の緑色が怖い。

  • 世界観や綺麗な絵など楽しめたんだけど、神人の島での話は⁇だった。捕食者がいないのに生態系が完結していて楽園の様だが、実は外部から人間を供給しなければならないこととか、シュナが穂に触れて記憶喪失になったのは、何かを意味してると思うんだけどなぁ。
    何度か読んでみたい。

  • 今の宮崎作品はほとんど興味がないが、この頃はナウシカなど好きだった。とはいえこの作品がこんなに自分に響くのは、やはりモンゴル旅の影響が大だろう。そしてそれをきっかけに中央アジアへの興味ががぜん湧いてきたわけだが、その要因のひとつとしてこの作品やナウシカで描かれている山岳民族の姿があることは間違いない。ストーリー自体はよくできた神話的ファンタジーだが、絵の達者さに加え、衣装や小道具、建物、室内装飾、乗り物、そして空や雲、草原などはモンゴルのそれと相まって、とてもリアルに響いてきて良い。

  • 最近またジブリにはまりだした。
    高校時代に読んだ本をアマゾンで買った。
    麦のお話。
    青春時代を少し思い出す。
    とにかく絵がきれい。

  • もののけ姫や、ナウシカの原点と言えるような作品です。
    厚さ1cm程の本ですが、1本の映画のようなスケールの大きさ。
    さすがです。

    ヤックルが出てきます。かわいい!

  • 「行くか行かぬか、それはそなたが決めることだ」

    宮崎駿の文庫版絵物語。ナウシカを想起させるタッチ、丁寧に紡がれた世界観。一切の比喩や婉曲を放棄して、真っ直ぐに訴えたいこと、描きたいことに向かって疾走していた時期なんだろう。ビレッジバンガードでふと目に止まったのも何かの縁。何度も、ゆっくりと読み返したい物語。

  • 久しぶりに読みました。ナウシカやもののけ姫の世界がちらちらと過るのは、やっぱり宮崎さんの世界の中だからでしょうか。
    確かに地味だけど短くても映像でも見てみたいかもしれない。文字として読んでもみたいお話。

  • 宮崎駿作品の原点とも言うべき作品です!
    一部では「ゲド戦記」の原案になったとも言われている本作ですが、漫画というよりは絵本と言った方が近いかもしれません。
    わずか150ページの中で展開されるこの作品の中に秘められたメッセージはとても力強く、そして身体に染み渡る水のようにやさしく語りかけてきます。
    この地球という惑星に【人間】として生まれてきた意味と意義。それらをこの物語は教えてくれようとしているのかもしれません。
    全体的な雰囲気が「風の谷のナウシカ」に似ているので、「風の谷のナウシカ」と併せて読むと更に楽しめるかと思います。

  • 宮崎駿がチベットの民話「犬になった王子」に絵をつけたオールカラーの絵物語。

    主人公のシュナがヤックルに乗って旅に出るのはもののけ姫のようだし、風の谷や腐海や巨神兵やロボット兵を連想させるものがたくさん登場して、ジブリ好きの心はくすぐられた。

    稲が作られるシステムについてはどんな意味が隠されているのか、うまく理解できなかったけれど、自分の土地で供給できないと争いの種になってしまう…というようなことが感じられて、いろいろと考えさせられた。

  • 衣食住が足りている今の環境に感謝。

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