風の谷のナウシカ 7

著者 :
  • 徳間書店
4.16
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感想 : 210
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784197700257

感想・レビュー・書評

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  • コミック

  • 宮崎駿
    マンガ
    ファンタジー
    ナウシカ

  • 結構面白い

  • 呼吸するエンサイクロペディアな知識を持つ作者なら存じ上げてるだらう、「悪魔的存在としての道化」がなんぞのメディアとして描かれる所に、勉強して書いてます感が見れん。
     「庭」の生き物のもふもふがいい感じ。トルメキアの関係者のセンスのある様が描かれるのは作者の腕でいいらしい。
     その「庭」の端っこで、十ウン世紀の支那にあった風車が回ってゐる。いや別にいいんだけども。作者のセンスがなせる業なんだけども。
     修羅道は法華以外の普通の仏教では比較的いい道なんだー、クシャナ殿下の人生は肯定されるべきものなのは、前から分かってる筈なんだー。

  • 腐海も新世界の人間たちも古よりプログラムされたものだった。ナウシカは世界の秘密を知るべくシュワの墓所へと向かう。一方、トルメキアのヴ王もシュワの墓所と向かっていた。生命の意味を説く大団円。

  • ユパ様やテトとの悲しい別れ。ヴ王は土鬼神聖皇帝と違い、内にこもる邪悪さで、巨神兵オームを引き連れるナウシカとの争いにならなかったのは意外な思いもあった。シュワの墓所での出来事は、新たな世界の幕開けとなったものの前途多難だろう。83年に第1巻が出版され、完結となる本巻が95年と実に12年という年月を一気に再読。自分の手元にある第1巻は91年に重版されたものだが、それでもこのワイド版が出るのを一日千秋の思いで待っていたのが印象に残っている。

  • 不屈の名作とはこう言う事だ。何度読んでも圧倒される。生きとし生けるものが平等に受け止められるナウシカの健やかさよ…高みに行ける資格があると言われても尚、世俗の中で地に足を着ける方を選ぶことに躊躇しない、生き物としての生身の感覚の持ち主でもある。
    「精神の偉大さは苦悩の深さによって決まるんです」

    ちがう
    いのちは
    闇の中にまたたく光だ!!

    胸が詰まる。既に人間が至る所を自分たちの都合のいい様に作り替えて生き延びて来たのだ。今更、あるがままに戻りたいなど、驕りにもほどがある。今からでも出来るのは、これ以上、他の生物を侵食しない事、それだけじゃないだろうか。

  • 孵化した巨神兵は母と思うナウシカのために戦いたいと荒れ、ナウシカは巨神兵と墓所の扉を閉める旅に出る。クシャナはナウシカにマントを託し自分もシュワに向かう。孵化したばかりで動いた巨神兵が弱り、地表に降りた近くにヴ王の息子兄弟の戦隊が。巨神兵の毒の光に弱りつつ、巨神兵に「立派な人になる為に力の恐ろしさを学ぶ」ことを教え名前を与えヴ王兄弟に帰還を促す。ナウシカが倒れたので兄弟は巨神兵に離れた位置から見守るよう伝えたが巨神兵は知識が高まり調停者にして戦士、裁定者と自覚する。

    ナウシカの元に向かおうとするミト、アスベルのもとにナウシカを慕う蟲使いたちも一緒に船で、と願い出る。ペジテも土鬼もクシャナも蟲使いも、ナウシカがみんなを繋ぐ糸。皇兄ナムリスの柩をもちクシャナが僧会に休戦を申し入れたがシュワへ向かう船は貸されずチククと僧官の協力を待つ。土鬼はトルメキアへの恨みを忘れず女子供が自爆を仕掛け 仲裁に入ったユパは片腕を失う。土鬼がクシャナに襲いかかる盾となったユパにチククは僧正の影を映し諍いを鎮める。テトを埋葬したいナウシカは船から出て巨神兵と兄弟と旅を続ける。

    テトを埋葬のため廃墟にある木のそばへ降りたナウシカは念話を使う人に会い、巨神兵と兄弟の休息をもらう。薬湯からあがると昔滅びたはずの動植物に囲まれ安穏。兄弟は音楽を。テトを思い出し外に出ようとするのを動物たちが止める、ナウシカが見たのは農耕に使役するヒドラ。上空を飛ぶミトのガンシップはこの街に気づかない。ナウシカが入ったはずの門はなくなり村人はナウシカの母の幻影を見せて留めようとする。200年前にきたナウシカに似た少年が「人間を救いたい」と連れて出ていき最初の神聖皇帝になった、と聞く。人間の繰り返した愚行を聞き心が折れそうなナウシカに森の人セルムが力を貸す。人間の身体が汚した世界に合うように素から変わってしまったため、清浄な空気や水の元では生きられない、自然に生まれた耐性ではなく人間が自分の意思だ作り替えたと知る。廃墟から出ることを許されミト達と合流したナウシカは、崩れながら1人墓所を閉じに行った巨神兵を追う。ヴ王が墓所に攻撃をしきたところにたどり着いた巨神兵は墓所に攻撃、反撃、その衝撃は離れたナウシカ達にも届く。蠢く墓所の亀裂より土鬼僧会の中でも墓所の主の下僕が、巨神兵の手の中で1人残ったヴ王を墓の中に案内する。生きた墓の亀裂よりアスベルが侵入、別の入口からナウシカと蟲使いの一行が。王以外の者を通すことを拒んだ下僕もナウシカのことは下に降ろす。文字だらけの肉塊が主と聞いて激昂したヴ王の元にナウシカが降り立つ。脈動する文字は旧世界の古文字で冬至と夏至に1行づつ新たに生まれる、生命の秘密を語っている。その肉塊から光が放たれ頭の中をさぐり新王を決めている。だがそれは汚染した大地と生物を全て取り替える計画と凶弾したナウシカは自我を崩壊されそうに。セルムの助けで巨神兵を呼び起こし主は破壊、ヴ王によって守られたナウシカはヴ王の最期にクシャナを会わせ、ヴ王は王位を譲る。

    王蟲の体液と墓のそれとが同じ、て。旧世界の人間は、王蟲になったということ??

  • 連載開始が1982年で、中断を挟みながら1994年に完結、実に12年の歳月をかけて語られた壮大な物語。

    物語というより、これは一つの叙事詩。

    この世界のどこかに、古代の秘法とか、ちょっとした秘密なんかがあれば面白いのに、っていう少年みたいないたずら心が存分に満たされました。

    目の前の現実を精一杯生きることは大切。
    でも、頑張りすぎちゃうと心の中がモノクロになってしまいます。
    そんな心の色を癒してくれました。

  • 子供の頃から慣れ親しんだ映画、風の谷のナウシカ。ずっと読んでみたいと思っていた原作を、やっと読了しました。

    話には聞いていましたが、映画版は本当にほんの一部なんだと知りました。この原作の内容を是非映画にして欲しい…何時間映画になるかわからないがw とにかく壮大で、最後まで読んだものの自分は半分も理解できていなさそう。


    (´・ω・`) ココカラネタバレアリ〼


    いろいろなものが映画で観ていた印象とは随分と違いました。登場人物ひとりひとりがより魅力的だったり残酷だったりする。名言もたくさんあった。だけど一番は「私達は血を吐きつつくり返しくり返しその朝をこえて飛ぶ鳥だ!!」でしたね。

    うまく気持ちがまとまらないけど、王蟲が湖みたいなところでバシャバシャ跳ね回るシーンが、なんかエビみたいって思った。あのシーンの王蟲は可愛かったな…
    読みながらいたく感動したし、思うところもたくさんあったはずなのに。なんでこんな下らない感想しか書けないのか(´・ω・`)

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著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「魔女の宅急便」(1989)、「紅の豚」(1992)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004)、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)を監督。現在は新作長編「君たちはどう生きるか」を制作中。著書に『シュナの旅』『出発点』『虫眼とアニ眼』(養老孟司氏との対談集)(以上、徳間書店)、『折り返し点』『トトロの住む家増補改訂版』『本へのとびら』(以上、岩波書店)『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』(文春ジブリ文庫)などがある。

「2021年 『小説 となりのトトロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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