風の谷のナウシカ 6 (アニメージュコミックスワイド判)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784197731206

感想・レビュー・書評

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  • 【<気候征服>を考える自由研究】(3)

    「でも今の人間が知ったら、また自分たちが世界の主人だと思いはじめる」
    『風の谷のナウシカ』第6巻より

    ***以下ネタバレを含みます
    ここまで2回に渡り、気候を支配しようとする人類の命運を考えてきましたが、この問題を突き詰めていくと、いわゆる「環境倫理学」になるようです。
    レイチェル・カーソンさんの『沈黙の春』とか、いわゆるガイア理論とか宇宙船地球号とかですね。わずかな変化が重大な事態を引き起こすというバタフライ効果も見逃せません。ただ、ここまでくるともう自分の手には負えません…。

    本当に地球のためを考えるのならここだけの話、人間は存在しないほうがいいのかもしれません。
    ***
    本作は民族や戦争、自然、哲学などいろいろな要素やテーマが複雑に絡みあう大作ですが、科学が地球を征服しようとした一つの結果、という側面も持っていると思います。

    環境や自然を改変しようとした人間が滅びる内容は、もうすでに「未来の神話」であり、そこから学ぶべきものは多いと思います。

    おわり




  • 漫画版ナウシカ6巻。それぞれのキャラクターが物語の終末に向け動き出す。絶望の深淵にいたナウシカは世界の真実に近づき、微かな希望を見出し再び歩み始める。そんなナウシカの前に、ナムリスの連れた巨神兵が現れる。この巻で最も印象に残ったのは風の谷の少女テパがナウシカを継ぐ風使いになる場面。人の想いが子に受け継がれ、古い子は新たな世界へ旅立っていく象徴的な場面だと感じる。

  • ナウシカは深淵で、ミラルパを解放し、眼ざめ、蟲使いを連れる。
    ここにクシャナの兄ふたりが加わる。
    巨神兵にアレを渡すと、ヤッパリアナタハワタシノママダッタ。

  • あと残り一巻なのに、新キャラの名前が出てくるとか。驚いた。

  • 映画より断然こっち。

  • バイブル

  • 人間そのものがこの世界の癌細胞なのかも知れない。それでも必死に生きるしかないのか。

  • 涙がとまらないナウシカと一緒に、ただひたすらに涙がとまらない。
    闇から来た土鬼を一緒に連れて行くナウシカの姿が、カオナシを連れる千尋と重なった。

  • 映画を初めて観たときは、子どもだったこともあって、どこか難しい印象を受けた。
    理解できるところと、できないところの隔たりをものすごく感じる作品だったように今では思う。

    とても神聖で、人類にとって、私たちにとって、生きるということにとって、うまく言えないけれど、意味のある作品なのだろうなぁ…というようになんだかうやむやに感じたけれど、そんなもの、ほんの序の口だった。

    こんなに深い話だったなんて、大人になってから読むことができたことに感謝する。

  •  王蟲の粘液に包まれ意識不明となったナウシカ。暗闇の中で彼女は”森の人”と呼ばれる種族の少年セルムと出会い、自身の心象風景を旅することに。慈悲深いナウシカは土鬼の皇弟ミラルパの怨霊を一緒に連れてきてしまうが、大地が浄化され草木が茂り、マスクなしで空気が吸える1000年後の世界にたどり着いてミラルパの魂は成仏する。ナウシカは夢のような光景に涙しつつもそこをまた人間が汚してはいけないと立ち去り、彼女の魂は肉体へ戻り目を覚ます。そばにはセルムとチクク、偶然近くに停泊していてトリウマのクイに連れられてきたクロトワがいた。風の谷のガンシップに乗せていたクイの卵からヒナがかえり、それを追いかけてきたミトたちはついにナウシカと再会する。大海嘯が終わり新しい朝の光と共に腐海の植物が育ち、クイの子どもが生まれたことがすでに新世界の始まりを象徴している。
     ナウシカは罰を受けるとわかっていながらあえて土鬼に戻ったチヤルカを助けるため、チククと共に大混乱の民衆の中へ出て行き平和と友愛を訴える。その神がかり的な力によって彼女がどんどん神格化されていき、宗教とは人間が心の支えとしてすがりたいものがほしい時に生まれるのだと実感する。
     そこへ土鬼の神聖皇帝ナムリスが巨神兵と共に現れ、駆けつけたアスベルから巨神兵の鍵である秘石を受け取ったナウシカはメーヴェで単身ナムリスのいる船へ乗り込んでいく。 
     ついに巨神兵が目覚め最終決戦へと突入する。ナウシカの心象風景の旅に多くのページを割いているが、最後は大混戦に。静から動へ。クライマックスに向けて、平和を勝ち取るための戦いが始まる。

  • 漫画。シリーズ。
    1990.7-1991.5。
    オームの中の深淵の岸辺。巨神兵。
    あとは小娘が背負ってけって、そんな。

  • 皇弟の最期の姿が切なかった。
    きっともとは純真無垢な心を持った人だったんだろう。それが幾度となく苦しみ、悲しみ、恐怖にさらされて絶望を繰り返し感じるうちにあんな黒い塊になってしまったんだろうな。純真で繊細だからこそ心が脆く弱いところがあって、黒い感情を纏い武装していなければ心を守れなかったんだ。
    ナウシカも誰より純真な心を持っているけど、同時に彼女は逞しさを持ち合わせている。作中でも女神や使徒と呼ばれているけど、本当に人間離れした精神の持ち主だと思う。あまり共感はできないけれど、その慈愛に満ちたキャラクターからは学ぶところが多い。

  • ユーモア以外のすべてを兼ね備えた名作!!

  • すばらしい。

  • 名作第六巻。
    とうとう最終章突入っといった感じです。

  • ナウシカを探しに出るチククとチヤルカは森の人セルムと出会い,王蟲の漿に包まれたナウシカを発見。チヤルカはセルムにナウシカを託し,死を覚悟して土鬼の都へ帰る。一方,ミトたちと一緒にいたクロトワは何故かクイに連れられナウシカの元へ導かれる。ナウシカは内なる森でセルムに案内され道を決める。セルムに「闇から生まれた」と言われた土鬼の皇弟を自分の一部だと思えるナウシカは,只者ではない高潔な心の持ち主であると思わされた。クイの子コリヤがかわいい。風の谷とナレ族の幸運な出会いと裏腹にトルメキアはシュワに侵攻し,ナウシカは土鬼のトルメキア侵攻を思いとどまらせようと出発する。ナウシカを母親と思って慕う巨神兵。

  • 「森の誕生の秘密を知ったナウシカは、わずかに生き延びた人々に、
    たそがれの世界で生きていくことを説く。一方、巨神兵の覚醒によって世界は新たな局面を迎えようとしていた…。」

  • 月刊「アニメージュ」90年7月号~91年5月号掲載

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 巨神兵の目覚め

    人間は汚れてる。
    自然は清浄である。
    ということばかりで食傷気味。
    自己犠牲好きなのはよく分かった。

  • ラスト

  • 庵野秀明さんによると「宮さんの作品は絵コンテ段階が最も(宮さんの)理想に近い」という(「コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと」より)。映画製作では完成に近づくほどにその純度が下がる宿命にあると。
    そういう意味では本シリーズは宮崎駿さんの最高純度作品と言える。ナウシカから始まるジブリ作品に登場する躍動感あるキャラクターの原型もたくさん登場する。まったく古くならないマスターピース。

  • #2461-222
    #3010ー67ー305

  • 巨神兵をも。どこまで温かいのだ、ナウシカ。

  • 感想は1巻にまとめてあります(・ω・)

    https://booklog.jp/users/fleurenbonton/archives/1/4197735812

  • 巨神兵が起動し、皇兄討たれる
    次は遂に最終巻

  • 2020.50

    ナウシカ神がかってきた。

    「死ぬも殺すもだめ。
    生きて。」

  • 大きな闇に直面し、瀕死になるナウシカ。
    精神世界の中、森の人に導かれ青き清浄なる世界の果てを見出す。
    現実世界は存亡の危機に直面しているにも関わらず続く戦争。
    部族間の争いは憎しみから激しさを増し、お互いを殺し続ける。
    そんな中、ついに世界を火の七日間に陥れる最終兵器が世界に解き放たれた・・・

  • ミラルパがカオナシみたいになって、さらにしょぼくれたおじいさんのお化けみたいになったところで、ナウシカが「一緒においで」って手を差し出すの、まあナウシカだからそうするんだろうなと思うけど駿いいかげんにしろよという気持ちにもなる。なんでいつもいつもナウシカは与える側なのよ。

  • 2020.01.16

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著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「魔女の宅急便」(1989)、「紅の豚」(1992)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004)、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)を監督。現在は新作長編「君たちはどう生きるか」を制作中。著書に『シュナの旅』『出発点』『虫眼とアニ眼』(養老孟司氏との対談集)(以上、徳間書店)、『折り返し点』『トトロの住む家増補改訂版』『本へのとびら』(以上、岩波書店)『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』(文春ジブリ文庫)などがある。

「2021年 『小説 となりのトトロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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