- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198508913
感想・レビュー・書評
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2012年11月19日読了。
キャラ読みしてたはずのオーラバなのに、久々に読んだら「才能を持つ者と持たざる者とのプライトとコンプレックスの問題」が妙に引っかかって、勝手に感慨深くなったり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三島アカリの名で大学生活を謳歌する斎伽忍の様子を、友人(?)の大学生作家、鳴木喬士の視点で描いたオーラバ番外編。
というか、鳴木くんの話がメインで忍様はおまけみたいな感じですが……。
鳴木くんはオーラバ用語で言う「術者ではないけど一般の人よりは感覚が強いタイプ」なんでしょうね。
かつ、作家という特殊な感覚世界に生きているせいで、色々と拾っちゃいやすいんだと思います。
『天使はうまく踊れない』の頃の、中和能力に目覚める前の亮介にちょっと似てるかも。
最終話にちょこっと冴子さんが登場します☆てか、表紙の”赤いスーツの女”は冴子さん?
でも、鳴木くんが本編に登場することは多分ないだろうなー。
絡ませるとこがないもん。 -
いたのか!みたいな登場が妙に似合うよね忍様って。
このシリーズの忍様はとても楽しそうで
見ていて嬉しくなる。
「雨隠り」が短いけれどとても好き。
忍様と鳴木は
雨がやむまでこんな調子で
雨垂れみたいにぽつぽつ喋っているんだろうな。 -
「ハイスクール・オーラバスター」シリーズの外伝にあたる短編集で、「インテグラル」は近似値の意。本編と共通する登場人物は、斎伽忍、冴子。
本作の主人公は、大学生にして小説家の鳴木喬士(なるきたかし)。
<感想>
ライトノベルはあまり読まないけれど、著者のヒリヒリとした心理描写が好きで、このシリーズは愛読していた。本作では、「人蝕譚――ひとがくれのはなし――」で、主人公が親友に対する驕りと鈍感さを思い知るくだり(p.35)に胸が痛くなった。
妖の者VS空の者という構図をとりSFアクションの要素が強いシリーズ本編に対して、本作は、彼岸の世界に引き寄せられる体質の主人公が巻きこまれる怪異譚といったところ。夢か現かおぼつかない、観念的な話が多い。
シリーズ本編で最も謎が多い、斎伽忍(本作では三島灯)の正体が明かされるかと期待したがそうはならなかった。口数は多いものの、悲しいほど出番が少ない。
ニヒルで危なっかしい主人公は嫌いではないが、三島灯の活躍をもっと見たかったのが正直なところ。芥川猪輔をいれたトリオの話も面白そう。
好みの問題だとは思うが、イラストがやや古めかしく感じた(たとえば『七瀬ふたたび』の表紙になら似合いそうだ)。シリーズを通してイラストに一貫性がないのは本当に残念。個人的には杜真琴さんのイラストが最も好きだった。 -
月光人魚は随分前に読んだのに案外覚えてたもんだな。このぐるぐるっぷりが純文学寄りの印象。楽しいより興味深いの意味で面白い、かな。しかしこちらの三島くんやってる彼も実に楽しそうでよいことです。
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前半が、再録としらなかったので、ちょっとガッカリ。
でも、やっぱり昔の文体は興奮した!
インテグラルは2段で書いてあるので、文字のつまり感もよかった。
内容としては、
再録内容は、ナルキの不思議体験。
後半部分は、ナルキの作家としての内容満載で、
ナルキ≠ワカギと言っていたが、
絶対=だろうなと思った。
冴子さんがでてきて(´∀`*)ウフフ -
難解…ちょっともう1回読まないとわかんない『ファウスト解体』そもそも私に「ファウスト」の概念というか基礎知識がないから、まずそこに理解のひっかかりが…
相変わらず魂にグサグサくる。読んでたら落ち込む落ち込む(笑)
でも落ち込んでどうしたらいいんだよって泣きそうになるんだけど、そこでアカリちゃんがどういう救いというか希望の見解を見せてくれるのかが気になって、読んでしまうんだな。
鳴木さんもこんな気持ちなのかも(笑)
忍様(アカリちゃん?)が身内自慢してますけど、そう、冴子ちゃん本当にいい子!!
わかりやすところでは『秘密』がお気に入り。
スコーンと完全に納得できたわけでないので、☆4つ。