おじいちゃんは荷車にのって

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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (78ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198601256

感想・レビュー・書評

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  • おじいちゃんの様々な価値を一つずつ思い出させる人々。山の崖につくまでだまって荷車を引きながら、最後に「いやだ」という孫。あったかい。

  • 第41回青少年読書感想文全国コンクール課題図書 小学校高学年の部(1995年)

    原題:Der GroBvater im Bollerwagen

    「もうたくさんじゃよ」と言って、「荷車にのせて山の上につれていっておくれ」と孫のペピートに頼むおじいちゃん。

    若いダーミアン先生 
    まだ知らないことがおありです。字が書けたり読めたりしたら、どうでしょう。

    アステディア
    チーズの味がいまひとつでねぇ。

    「ア」

    ルフィーノギターの名手
    ギターの調子がおかしいのでみてほしい

    「ウ」

    ロザリーナ
    うちのホセリートのおなかがふくらんでいるのに、ぐったりとして顔色が悪く、目の周りにくまができているのだけど・・・

    「リ」

    アントーニオ
    天気をみてくれ

    「オ」

    イザベル
    恋について~黒い肌のイジドールのことが好きなのに、みなが反対する

    「アウレーリオ」

    ふたりのヤギ飼い
    歌をいっしょに歌ってくれ

    「少しお昼寝をしたら?」ペピートがいいました。

    ダーミアン先生が生徒を遠足に連れてやってきた

    http://ci.nii.ac.jp/els/110007117625.pdf?id=ART0009054871&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1470039907&cp=

  • 読み始めてすぐに自発的な姨捨山という
    死を受け入れる自殺という結末が読めてしまうが
    それでも最後まで読めたのは
    それなりの豊かな流れがあったからだと思う

    それにしても社会が生きづらくなった今
    この物語を書こうと思うと
    もっと切実な問題として
    ベニスの商人の如くにお金でしか命を測れないという
    大自然の法則に反する人間社会の価値観を
    考慮しなければならないことになり
    嘘を書き込まないかぎり
    豊かさなど微塵もなく読む気も起こらない本に
    ならざるをえないだろう

    政治を主権者たる庶民の手に取り戻して
    誰もが程々に生き抜ける
    棲み分けと補い合うことを両立させる環境を
    編み出さなければならない
    それには可能は範囲で
    無条件のベーシックインカムを実施することだと思う

  • おじいちゃんが老いに絶望し、たった一人の身内である孫に、荷車で山の頂上まで連れて行け、と言う。一人死ぬつもりなのだ。『楢山節考』みたいだが、はじめからそうはならないだろうと思わせる温かさとユーモアがあるので、安心して読める。
    ドイツ語で書かれた物語だが、舞台はイタリアのようだし、時代はまだ田舎には車も走らないような頃。孫は学校に通っている。祖父は読み書きできないが。
    『パードレ・パードローネ』も思い出す。あれくらいの頃かもしれない。
    老いれば体にガタがくるし、考えも鈍り、いいことばかりとは言えないが、まだまだ人の役に立てるし、楽しみもある。
    児童書ではあるが、老いを感じ始める大人に元気をくれる本だと思う。
    周りの人たちが、皆おじいさんを愛し、頼りにしているのがいい。(おじいさんも愛され、頼りにされるに足る、知恵と経験の持ち主であることがちゃんと描かれている。)
    現実にはここまで他人に愛されることはないだろうが、だからこそ外国のちょっと昔の話として書いたのだろう。現代ドイツの話ではこうはいかないから。
    ちょっと幸せな気分になる本。

  •  おじいちゃんはがけから飛び降り自殺するつもりだったんだろうか、とちょっとドキドキした。思いとどまってくれてよかったよホントに!
     孫と一緒に山の上でお昼寝してる挿絵が最高だった。

    原題:Der Groβvater im Bollerwagen

  • これはいつ読んでも泣く。

    山頂で孫が泣き出すシーンがたまらん。
    おじいちゃんが死ぬつもりだってこと分かってて、それでも黙って荷車を引いてきた気持ちってどんなんだろう。
    途中で文字を教えていく孫がけなげで良い。


    年を取って家族に迷惑をかけるようになったら、皆このおじいちゃんみたいに死のうとするのかな。
    働けなくなっても、介護が必要になっても、生きてること自体が必要だって言ってくれる人がいたらいいな。

  • おしいちゃんに言われるままに、おじいちゃんを荷車に乗せて山の上へ連れて行く少年。山の上で二人は?さし絵が温かくて素敵。

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