スリーパーズ: 恐怖の少年院と復讐の記録

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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198604813

感想・レビュー・書評

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  • 60年代ニューヨークのスラム街。ジョン、トミー、シェイクスそしてマイケルの4人はある日、ふとした悪ふざけから大きな傷害事件を起こし、少年院に送られてしまう。そこで彼らを待ち受けていたのは、サディスティックな看守たちによる夜毎のレイプと暴力、恥辱の限りの虐待だった。4人は友情の絆だけを頼りに地獄の1年を生き延びようとするがーー。成人した4人は心に深い傷を抱えながら、それぞれ別の道を歩いていた。ジョンとトミーは地元のギャング、シェイクスは新聞記者、そしてマイケルは検事補だった。ある日、ジョンとトミーはかつて彼らを虐待した看守ノークスと偶然出会い、射殺してしまう。4人はこの事件を機に再会し、裁判を利用して、少年院時代の復讐を今こそ果たそうとするーー。全米を震撼させた感動の実話。感動の嵐を呼ぶ壮大な友情ドラマ。
    原題:Sleepers
    (1995年)

  • 確かこれって前に映画になってたよね、ハリウッドの。事実だというようなことが書いてあるけど、まあそれは不問で。
    戦後のNYのWhite Trash(アイルランド系、イタリア系)が多く住む荒っぽい地域に育つ少年たち。かなりさらりと書かれてはいるけど、貧困と家庭内暴力、虐待は日常。でも子供たちは強く、明るい。(おそらくストーリーのような流れがなくても少年たちに輝かしい未来はないだろうけれども)
    仲良しの4人の少年たちは、生活背景からすればごく普通の元気で性格もいい悪戯っ子たちで、これがどうして少年院に入ることになるんだろう、と冒頭で不思議に思う。結局のところ、彼らが成長してやはり悪の道に入ってしまったと言うわけではなくて、悪戯っ子のまま、その悪戯(と分別のなさ)が災いして、今ならおそらくもっと違う結果になったんだろうけど(保護観察とか)、そのまま揃って少年院へ。
    そこでほんとに人間どうしてこんな風になれるんだろうと思わざるをえないほどのサディスティックな看守4人(少年たちと10歳も違わない若い男なんだよね、彼らは。もっと世の中に楽しいことはいくらでもある年代だろうに)と出会い、目をつけられて徹底的に虐待される。途中で一緒に反抗した黒人少年は彼らに殴り殺されてしまう――少年たちは生命だけは助かったけど。
    期間で言えば1年弱〜1年半弱の間の地獄なんだけど、この時の経験のせいで、4人のうち2人は地元のマフィア(もちろんそういう連中がひしめいてる地域だし)の雇われ殺し屋になり30歳そこそこで2人とも命を落すことになる。
    残りの2人は、ずっと彼らを支援し続けてくれた学校の先生である神父(彼も若い)の支援もあって地元を脱け出して大学へ行き、主人公(一番年少)は新聞記者になり、一番年長でリーダー格のマイケルは地方検事への道を歩んでいる。
    で、大人になった(といっても20代)4人が(わりと穏やかな方法で)当時の看守たちに報復をする、というストーリーが、ノスタルジックに描かれている。
    何といってもマイケルがかっこよくて。個人的にツボの長兄タイプ。この人に惚れ込んじゃったので、なんでもアリです。 悪い人は徹底的に悪く(そして最後は情けなく)、善い人――善い人のほうがありがたいことにずっと多いんだけど――は徹底的に良く描かれていて、良くも悪くもアメリカ的。 でも面白かったし、割と好き。 というか、マイケルかっこいいので(以下略)。

  • ヘルズキッチンと呼ばれる、治安の悪い地域で生まれた4人の子供達の復讐劇。
     子供のころに度が過ぎたいたずらで人の命を奪い、入った少年院で暴行や性的虐待を受け、大人になって自分たちを陵辱した看守に対する殺人で罪を問われ、いろいろあって無罪を勝ち取る。
     ラストは無罪を勝ち取るんだけど、爽快なハッピーエンドという感じじゃない。実話をもとにしているということで、少年達の気持ちになると、入り込めるけれどとても心が痛い。
     ちなみに映画版はブラッド・ピット出演で、映画の方も面白い。
    面白いけど、小説も映画も全体的に逃れられない過去の苦しみとかがひしひしと感じられて心がチクチクします。

  • 前半のほのぼのした感じはだいぶ美化されてそうだと思いながら読んだけれど、それでも打ちのめされた。実話だなんて考えただけで気が狂いそうになる。彼らの行動には賛否両論ありそうだけれど、現実としてならとても面白かった。機会があったら映画も観てみようかな。。

  • 本当に実話だったら、こんなに怖い話はない

  • 映画を観て、原作も読みたくなって読みました。
    原作の方が内容が濃くておもしろかったです。

  • 映画を昔観た。原作があったのか。
    一番最後の章が、とても切ない。

  • 映画よりも少年時代の描写が多いので、より感情移入できる。

  • 映画はおもしろくなかったけど原作は良かった。

  • 映画を観た時に納得いかなかった(不明だった)為読んでみた。
    「ヘルズキッチン」というスラム社会の、法則と結束を本を読んでようやく理解できたので、
    映画での、神父の神に背くともいえる行動にも、納得することができて、原作を読んでよかったと思った。

    ‥しかし、映画のケビン・ベーコン‥印象深かったです。
    他の豪華俳優陣がかすんで見えたよ。

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