著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198615864

作品紹介・あらすじ

だから女は使えねぇ!鑑識課長の一言に傷つきながら、ひたむきに己の職務に立ち向かう似顔絵婦警・平野瑞穂。描くのは犯罪者の心の闇、追いつめるのは「顔なき犯人」。警察小説に鮮やかなヒロイン誕生。

感想・レビュー・書評

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  • 『陰の季節』内の短編『黒い線』の平野瑞穂が主役の長編小説。瑞穂のその後を描いた物語。

    古い体質の男ばかりの"警察"という組織の中で、プライドを保ちながら職務を全うする瑞穂。それは並大抵のことではないだろう。
    男尊女卑の激しい世界でもがき、不本意な仕打ちにも耐えつつ自分の道を探る。女だからとバカにされ、遣われたくもない気も遣われ、時に男たちの都合で勝手に利用される。全てが自分の意志に反したもので精神的にも苦痛を伴い、身も心も壊れてしまいそうになる。

    鑑識課機動鑑識班、秘書課広報公聴係、捜査一課犯罪被害者支援対策室、そして捜査一課強行犯捜査係。転々と部署を異動させられても、鑑識と似顔絵描きで培った観察眼で犯罪者の心の内を冷静に見極める力が、瑞穂を前へ前へと突き進ませる。

    「靴は口ほどに物を言う」には驚き。靴でその持ち主の職業や年齢が分かるものなんだ。…気を付けなきゃ。
    最後にあの二渡さんもチラッと出てきて嬉しかった。
    念願の鑑識に戻れた瑞穂のその後の話も気になるので、ベテランとなった瑞穂をいつか見てみたい。

    • 地球っこさん
      mofuさん、おはようございます♪

      オダギリジョーさんの西島が小説にはいなかったので、ちょっと残念でしたが、やっぱり二渡さんの所属するD県...
      mofuさん、おはようございます♪

      オダギリジョーさんの西島が小説にはいなかったので、ちょっと残念でしたが、やっぱり二渡さんの所属するD県警シリーズはどの作品も好きです♡
      私もベテランとなった瑞穂、見てみたいです。
      2022/07/25
    • mofuさん
      地球っこさん、おはようございます♪

      ドラマのオダギリジョーさんはカッコよくて、小説の中でも読んでみたかったですね〜。
      二渡さんがチラッと出...
      地球っこさん、おはようございます♪

      ドラマのオダギリジョーさんはカッコよくて、小説の中でも読んでみたかったですね〜。
      二渡さんがチラッと出てきたのはやっぱり嬉しい(//∇//)
      ベテランになって活躍する瑞穂の物語、もうそろそろ書いてほしいです(^o^)
      2022/07/25
  • 少し頼りない婦警が上命下服の警察官の中で、もがきながらも職を成し遂げていこうとする姿は、感情移入しながらも拝読させて頂きました。

  • 短編の3編目で挫折。

  • 婦人警官平野瑞穂の短編集
    多くの挫折を味わいながらも力強く立ち上がる姿はなにかもどかしさも感じてしまった

  • 短編集。

    似顔絵捜査官の婦警の物語です。

    題名通り、多角的に「顔」というテーマを切り口に、事件を解決すべく奮闘する婦警さん。

    婦警ならではの警察での境遇(ほんとかわからないけど)なども臨場感あります。

    婦警の視点からの作品は初めてで新鮮でした。

  • 横山秀男の警察小説はジャンルが広い!
    今回は鑑識の似顔絵描きの婦警が主人公の短編小説集。しかし一編一篇が流れになっている。
    横山秀男は外れがない?!

  • ブクログ初の登録。
    結構強い女性だったので安心した。心の弱い話が多い中、打たれても立ち上がる姿は格好がいいと思う。格好のいい女は美しい。

  • 2002年発表
    魔女狩り
    決別の春
    疑惑のデッサン
    共犯者
    心の銃口

  • 芸は身を助く

  • 似顔絵捜査をする婦人警官の話。なぜ顔というタイトルなのかわからず読み始めたが、なるほど、となった。最後の展開にはちょっとすっきりしないけど、エピローグの描写が素敵だったので、すっきりしなっかったのが昇華されてよかった。
    横山秀夫の作品の中ではサラっと読める方なのではないかと思う。

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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