ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座 宗教紛争はなぜ終わらないのか

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198619466

感想・レビュー・書評

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  • 第1部は各宗教の概要、第2部は各宗教の人へのインタビューで構成される。
    この本の分かりやすさは、第1部が概要を説明しつつ、第2部でのインタビューの議題をまとめていることにある。
    当然ながら、今回インタビューされる人の考え方が各宗教を100%代表する訳ではないことに注意が必要だが、本の構成の良さも手伝って、日本人が各宗教を理解する一助になる内容になっている。

  • ユダヤ人が何故迫害されたのか、以前読んだ「ユダヤ人の歴史」の補足となればと思い読んでみた。非常に良い本だった。
    異文化を知ることは己を知ることだというのは、まさに真であるなぁと思った。この本を読んで自分の宗教観がこれら一神教の人々と根本的に違っているとはっきりとわかった。

  • 16年ぶりの再読。
    分かりやすく、それぞれの宗教の入門編として良いと思う。
    後半にある対談を読むとそれぞれの主張が分かり、
    信仰を越えた融和というのがいかに難しいか、
    ということが窺い知れる。。

  • 1

  • 読みやすいので入門編には最適。

  • 勉強になった。諸宗教の解説本ではなくそれぞれの宗派の人たちとの対談がメイン。

    こうして見るだけでもほんと人によって意見が全く異なる。たとえば『キリスト教』というと単なる信仰として捉えがちだけど、その中にはもちろん非常に熱心な信者もいれば、付き合い程度のライトな層もいるし、中には狂信的にとらえている人もいる。そして宗教というと祈りや信仰だけでなく生活習慣や文化にまで深く根ざしているものがほとんどだ。イスラムとかユダヤは特にそれが顕著。だから単に考えか方の違いというだけでなく、それぞれの生き方に関わってしまっているのがさらに問題をややこしくしている。そこに歴史や解釈の違い、果ては政治まで絡んできてしまうともう何が何やら.....

    本当に日本人は『宗教』に対する知識が薄い。まあ学校の授業で学ぶこともないし、日本で生きていく上では知らなくても特に問題がないことだから無理もない。それどころか新興宗教や詐欺など、悪いイメージさえあるような気がする。でも実際は世界のほとんどの国々で信仰があり、外国の文化を知る上で切っても切り離せない要素だと思う。

    まだまだ先は長いがじっくり学んでいこう

  • 宗教を知ることで、世界史が理解できるかも。
    問いは、なぜ、ユダヤ人が差別されるのか。
    イスラエル・パレスチナ問題は何なのか。
    なぜ起こるのか、ということ。


    ユダヤ教、キリスト教、ユダヤ教ともに一神教。
    全て、ヤハウェを神として崇めている。
    そのため、偶像崇拝は認めない。神は見えないもの。
    それぞれが、それぞれの解釈で神を崇めるため、
    相手を認めず、宗教戦争が起こる。

    ユダヤ教は旧約聖書。
    イスラエルにユダヤ人が還ることで
    最後の審判が起こり、天国か地獄かを神が決める。
    だから、肉体は焼かない。蘇るために肉体を置いておく。
    神に選ばれた民族というプライドがあり、
    イスラエルに還ることを目的とする。シオニスト。

    キリスト教は新約聖書。
    イスラエルをローマ帝国に支配された時、
    病気を治せるイエスを、ユダヤ人は救世主と
    感じた(キリスト=救世主の意味)
    しかし、イエスは信仰を広めるばかりで、
    一向にローマ帝国を倒さない。
    怒ったユダヤ人は、イエスを磔にして
    殺害する。
    その際、「血の責任は、我々と子孫にある」と言ったとされ、それが新約聖書に記述されているため、ユダヤ人は差別の対象となっている。活版印刷の普及で、聖書も広まり、より、差別が広がる。
    十字架ののち、イエスが蘇ることで、神と同格となる。
    一神教で、ヤハウェが神なのに、イエスも神?イースター。
    これは、三位一体という考え方で整理されているらしい。
    ローマ帝国の国王がキリスト教になることで、
    一気に広がりを見せる。
    カトリック(神父)反抗するものプロテスタント(牧師)
    プロテスタントには、十字架にイエスはいない。

    イスラム教。ムハンマドが神の言葉を伝える。
    イスラム教では、イエスも預言者の1人だが、
    あくまでヒトであり、神では無い。
    最新の預言がムハンマドの言葉であり、
    新しいイスラム教が正しいと考える。
    酒を飲まず、豚も食べない。
    神は唯一であり、キリストはいない。キリスト教否定。
    ユダヤ人は、猿と豚の子孫。ユダヤ人差別。
    天国に行く方法は、最後の審判で天国に行けると告げてもらうか、ジハードを行うこと。
    宗教を守るため、すなわち、改宗させることが、
    天国に行く方法。ジハードで死んだら天国に行けると
    されるため、自爆テロが頻発。

  • アメリカドラマや映画の作品の背景には、宗教がある。
    この3大宗教を知らないと、物語が理解できないことが多々ある。
    海外ドラマやハリウッド映画を楽しむ方は必読。

    日本人は一神教ではないので、理解し難い部分もあるかもしれないが、それが今日ある世界の姿でもある。
    様々な宗教戦争はなぜ起こっているのか、何故解決することはないのか、この一冊で理解できるはずです。

  • ここまで分かり易く掲題の3宗教の考え方を示した本には出会ったことがなかった。
    筆者の考え方を示す第1部だけでも充分に思えるのだが、それに加えて各宗教の代表者に言い分を聞いている第2部は客観性という補強をつけて第1部をより強固なものとする。
    時代は10年前だが、手許に置いておきたい名著。

  • 2004年11月30日、初、並、カバスレ、帯無2014年2月18日、イオンモール鈴鹿BF。

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著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』『動乱の日本史』シリーズ、『天皇の日本史』、『お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで』『お金の日本史 近現代編』(いずれもKADOKAWA)など多数。

「2023年 『絶対に民主化しない中国の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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