海駆ける騎士の伝説

  • 168人登録
  • 3.70評価
    • (14)
    • (28)
    • (23)
    • (3)
    • (2)
  • 22レビュー
制作 : 佐竹 美保  Diana Wynne Jones  野口 絵美 
  • 徳間書店 (2006年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198622763

海駆ける騎士の伝説の感想・レビュー・書評

  • ダイアナ・ウィン・ジョーンズが作家としてデビューする以前に書いた作品。これより前にも5篇書いたけれど、発表するに値しないので破棄したとのことなので、実質的にこれが彼女の最初の作品ということになります。

    物語の舞台は現在より100年以上昔のヴィクトリア朝イングランド、主人公は海辺の農村の裕福な農場主の家の12才の少年アレックス。クリスマス直前のある夜、アレックスの家を中世騎士の姿の青年が訪れたことから、彼と16才の姉の姉弟は異世界の騒動に巻き込まれて行くことになります。
    潮が引いたあとに現れる流砂の浜を貫く異世界への道、異世界では治める大公が殺され、アレックスと同年くらいの少年が後を継いでいますが、大公の座を狙っての陰謀が渦巻き、混乱を極めています。
    濡れ衣を着せられた青年貴族と大公を継いだ少年、陰謀を廻らす悪徳貴族等の争いの中、アレックス姉弟は絶体絶命の危機に陥り・・・。

    アレックスの世界の貴族の子どもたちも参入し、お転婆な女の子たち、かんしゃく持ちの少年等々魅力的なキャラによる賑やかな騒動はやはりダイアナ流、彼女の作品としてはややシンプルではありますが、それでも十分に変化に富んだストーリー、とても楽しいファンタジー作品です。

  • 百年以上前の英国と、海の向こうにある不思議の国で起こる冒険ファンタジー。

    主人公の少年アレックスとその姉セシリアは成金貴族で近所のコーシー家から馬鹿にされて過ごしている。ある日二人の家に海の向こうの国から来たというロバートが助けを求めてきて、一晩泊めてあげることになった。翌朝彼の姿はなかったが、追われている彼の姿をスケートをしているときに見かけた二人は、彼らを追って向こうの世界に行ってしまう。ロバートが追われている理由は大公と呼ばれる統治者を殺したという冤罪で手を引いているタワーウッドなる黒幕がいることがわかる。ロバートの従兄弟でアレックスと最初殴り合いのけんかになったエヴァラードとも仲良くなり、最後はロバートの潔白も分かり、理解のない父親のもとをセシリアは離れ、向こう側の世界で暮らすようになった。
    まさに王道ファンタジーだ。今いる世界と違った世界に子供たちが迷い込んでしまうという点はナルニア国のような印象もある。アレックスが捕まったのが寒い冬だったという描写のせいかもしれない。彼らの武器はハリーの鉄砲以外は、外つ国のものを殺しては災いが起こるという言い伝えから自分の命のみ。そんな状態で旅をするものだから、読んでいてこちらがハラハラする。ある程度特殊能力が備わったとかの方がよっぽど信憑性があるような気がする。ちょっとご都合主義が目立つけれど、淡々と話は進み、物語はハッピーエンド。読了後はすっきりした気持ちになれる一冊だった。

  • タイトルからして面白そうだなと思って読んだらやっぱり面白かった。
    ダイアナさんの本は本当にどれを読んでも外れがない!

    初期の作品だから、いつものダイアナさんの本と比べると割とスッキリスラスラ読める感があった。
    主人公のセシリアと海の騎士のロバートが出会った時の二人のやりとりや、エヴァラードと最高に仲の悪かったアレックスの二人が仲良くなっちゃうあたりが凄くいい。

  • 舞台は百年以上前の英国。十二歳のアレックスとその姉セシリアの家は、海を見おろす丘にあった。この海には恐ろしい伝説がある。百年に一度、海の向こうにあるという死の国から“運命の騎士”が現れ、その姿を見た者は、流砂にのまれて、死ぬ運命なのだと。ある冬の夜、アレックスの家に、見知らぬ若い男が一夜の宿を求めて訪ねてきた。まるで中世の騎士のような身なりの、気品に満ちたその男は、ロバート・ハウフォース卿と名乗ったが、翌朝には姿を消していた。セシリアは、なぜかその男のことが忘れられなかった。しばらくたったある日、アレックスとセシリアは海岸で信じられないものを見た。近くの島の上空に、馬に乗った騎士たちが躍り出たのだ。その先頭はロバートだった。“運命の騎士”の謎を解こうと、島へ向かったアレックスたちは、島から海の向こうへと続く流砂の中に、隠された道を見つけ…。十九世紀の英国と時のはざまにある伝説の国を舞台に、二つの世界の子どもたちと騎士が活躍する、ロマンチックな冒険ファンタジー。英国の「ファンタジーの女王」による、若き日の傑作。

  • やっぱ初期はロマンス入ってて素敵(^^)
    男の子主役なはずなのに影うすかったな

  • 読みづらさはあるものの、ちょっとロマンスもありすごく好きなお話

  • この人の作品はやっぱり癒される
    いつもきれいにハッピーエンドにまとまっている
    まとまりすぎるとやなんだけどこの人のはギリセーフな感じ

    アレックスとセシリアが海の向こうの世界で冒険する話
    一目合った瞬間から仲の悪かったアレックスとエヴァラードが仲良くなっちゃったとこがよかった

  • セシリア・ホーンビーと弟のアレックスの出会ったロバート・ハウフォース卿は運命の騎士か。運命の騎士を目にした者は波にさらわれるか、流砂にのまれる。時を隔てたファレーフェルでセシリアとアレックスを何が待っているのか。おかしいと思っても、それだけで何かする訳にはいかないなどと思っていたら、ひどい目にあうこともある。さてはて、別の意味でロバートは運命の騎士かなァ。そんなことはさておき、ヴィクトリア朝の子供たちの冒険ファンタジーを楽しんで頂こう。

  • 舞台は百年以上前の英国。アレックスとその姉セシリアの家は、百年に一度、海の向こうにあるという死の国から<運命の騎士>が現れ、その姿を見た者は、流砂にのまれて、死ぬ運命なのだという伝説の海を見下ろす丘にあった。ある冬の夜、家に見知らぬ若い男が一夜の宿を求めて訪ねてきた。まるで中世の騎士のような身なりの、気品に満ちたその男は、ロバート・ハウフォース卿と名乗ったが、翌朝には姿を消していた。しばらくたったある日、アレックスとセシリアは海岸近くで島の上空に、馬に乗った騎士たちが躍り出たのを見る。その先頭はロバートだった。<運命の騎士>の謎を解こうと、島へ向かったアレックスたちは、島から海の向こうへと続く流砂の中に隠された道を見つけ・・・。

    この作品はデビュー前、1966年に書かれたものです。デビュー前といっても、素質は全然変わっていません。セシリアの性格が好きだなぁ~。アレックスとセシリアの心のつながりがうらやましいですv騎士がたくさん登場しますが、その騎士たちの駆け引きはちょっとビックリしました。騎士ってこんな風なの?と思いますが・・・。もっと潔くてカッコいいんだと思ってた(もちろんロバートは別)最後の結末思った通りでした。初めてロバートと出会ってから、セシリアはもう一度ロバートに会おうと一生懸命。花嫁学校なんかに・・・って感じでしょうね(笑)でもアレックスとセシリアのお父さんが、ロバートを幽霊と間違えるって・・・笑える!!もしかして、伝説になぞらえてるのでしょうかね。そのへんも。アレックスとエヴァラード、そしてコーシー家の子たちとがだんだんと仲良くなっていくところは微笑ましいところでした。

  • 星3.5

     彼女の初期作品だそうです。確かに、他の私が読んだ他の彼女の本と比べて、とてもストレートな王道を行くストーリー展開でした。それでも、十分良質で、よかったです。子供向けに、ストレートですね。

     ロバートとセシリアが好きです。展開の方がメインによかったのですが、意外と自分の心に残っているところは、最後のところで、きちんと手順を踏んで一緒になろうというところです。地に足が着いている感じで、この手のファンタジーとしては意外ですが、いいなぁと思いました。

  • ◇キーワード
    舞台:百年以上前の英国
    人物:姉弟、騎士
    他:二つの世界の子供達による冒険ファンタジー

  • エヴァラードとアレックスにドキドキ

  • ダイアナ・ウィン・ジョーンズのデビュー前の作品。<br>
    初期作品の為か他の作品のように伏線が多くて気が抜けないということも無く、気楽に読める一冊です。<br>
    それでもイギリスの空気が伝わってくる巧みな文章は健在。ヴィクトリア朝のイギリスの雰囲気が伝わってきます。

  • 少しごちゃごちゃとした印象。はらはらドキドキする展開もあって割と面白い。

  • DWJ初期の作品ですが、彼女の実力はこの頃からちゃんと表れてますね。

  • なんだか、ジョーンズさんっぽくないなぁ・・・って思ってたら、最初の本ということだったので納得。

  • この作品は実はデビュー前の作品で、1995年にSFコンベンションで千部限定販売されるまで幻だったとか。
    さらに一般入手が可能になったのは2004年に発行された短編集“Unexpected Magics”に収録されてからという、なかなか珍しい作品。
    19世紀英国の姉弟が、引き潮のときに渡れる島を通り<死者の国>と呼ばれる異界へ旅する物語。
    その国を追われている若い騎士と姉のロマンスもあり、短いながらわかりやすい作品です。
    いつも苛めてくるくせに姉弟を心配して追ってくる他家の兄妹もいい感じ。

    装丁 / 百足屋 ユウコ(ムシカゴグラフィクス)
    原題 / Everard's Ride (1995)

  • 時は19世紀ヴィクトリア朝の英国、物語の舞台は海辺。海には主人公アレックスの父親が所有する島があり、そこには廃墟になったお城があります。地元の人たちは海駆ける騎士の幽霊の伝説を知っていて、不気味がって近づこうとしません。実はその島は干潮になると流砂の中に隠された道が現れ、その道を辿ったアレックスと彼の姉は、中世の騎士道物語のような世界に迷い込んでしまったのでした。というあらすじ。
    DWJは本当、最初は嫌な奴で実はというキャラを描くのが上手い。
    少年たち(というかエヴァラード)かわいすぎる。鳥かごに包まって、法律を空想するシーンが好き。

  • ジョーンズの最新作。なんだか文体がらしくないなと思っていたら、あとがきで始めて作家として
    書いた作品、と書いてあった。一昨年ぐらいまで、かなりのペースで出版されたしそろそろ未翻訳の原書もなくなっているのかもしれない。
    ジョーンズお得意の伏線もないし、ストーリーもラスト唐突感がある。
    ただ、キャラクターは、あまりすれていないせいかなかなか好感がもてた(珍しくツンデレ系も出るし)

  •  ヴィクトリア朝の姉弟が、伝説の国に渡って繰り広げるハラハラドキドキの冒険と友情と恋の物語。分量はあるものの短篇集に収録されたとあって、凝った伏線もなく、ストーリは意外とシンプル。 大公の座を狙う血生臭い陰謀が着々と進行しているっていうのに、全編を通じてなぜか純朴でのどかなのがいいですね〜(笑)。悪人が子供から見てもいかにも悪人なのがちょっと…とは思うものの、端役の脇役でさえ生き生きとして魅力的だし、ユーモア漂う会話につい笑みがこぼれてしまいます。伝説の国の歴史もしっかりしていて、世界観に厚みがあるのもいいですねー。 DWJがデヴュー前に書いた同じ湾を舞台とした6編の連作集のうち、この作品は6番目の作品なのだとか。そしてこの作品以外、すべて処分してしまったのだとか。 今となっては読む事ができない、他の5編が読めないのが本当に残念。作品内のあちこちに、他の5編の存在を仄めかす伏線が存在しているから。 ああ。ラルフがどうしてのちの「不運の大公」エドワードの曽祖父になるのか、それが知りたくて知りたくてたまんないわ〜!!

  • 直線的進行は最初期作故か。この人ならではの味は既に顕在。

全22件中 1 - 22件を表示

海駆ける騎士の伝説に関連する談話室の質問

海駆ける騎士の伝説を本棚に登録しているひと

海駆ける騎士の伝説を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

海駆ける騎士の伝説を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

海駆ける騎士の伝説のハードカバー

ツイートする