大恐慌入門 何が起こっているか? これからどうなるか? どう対応すべきか?

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198626617

作品紹介・あらすじ

さあ、どうする?2009年から大恐慌の本当の恐怖が始まる!これまでは「春の散歩道」。これからデリバティブ6京円というスーパーバブルが破裂する。世界を襲う「100年に一度の津波」にどう備えるか。いま必読の大恐慌サバイバルマニュアル。

感想・レビュー・書評

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  • 事実を元に推論(政府、中央銀行への批判)。
    とりあえずヤバイがいっぱい書いてあるが、こんな簡単に崩壊してたら、マズイですね。

    知らない情報が多く真偽はわからず。

    ◉気になったところ
    ・サブプライム問題は問題の一端に過ぎない。別の超バブルが崩壊寸前(P44)
    ・AIGは2005年にCDS市場から撤退していた(P36)

  • サブプラムローン問題がいよいよ本格化してきて世界経済に悪影響を及ぼすと言うことが明確になってきました。「歴史は繰り返す」と言われますが、今度来るであろう恐慌は1929年の時とは比較できないほど大きなものになるかもしれません。

    恐慌が来る来ないは別にしても、今世の中で何がおきているかを解説してくれている本を読むことは、これからの生活においても重要かもしれません。この本に述べられているように、サブプライムローンは本質的な問題のほんの一部に過ぎない(p239)と書かれている部分にはぞっとしました。

    以下は気になったポイントです。

    ・商業銀行ならば自己資本比率8%という歯止めがあって、12.5倍までしか投資できないが、SIV(特定目的会社)を使って自己資本の30-50倍近い投資をしてしまった(p5)

    ・金融商品の元金を保証する保険であるCDSの想定元本は5400兆円で、世界GDPに相当する(p29)

    ・ヘッジファンドはCDS市場に参入した、企業が倒産しなければ保険料はただ取りとなうので美味しいビジネスであった(p33)

    ・CDSで損失を受けた保険会社AIGは、2005年の段階から撤退していた(p36)

    ・2008年10月にアイスランドが破綻してから、アルゼンチン・パキスタン・ベルラーシが財政危機になった(p48)

    ・アメリカで10ドル以下の株価は、日本の50円以下と同じで実質倒産価格である(p60)

    ・金融庁は、日本国内の投資家が持つCDSは、79兆円であるとコメントした(p62)

    ・フレディマック、ファニーメイ問題で一番あきれるのは、530兆円の住宅ローン債権、170兆円の社債を自分で保証している点である(p70)

    ・AIGは50兆円の保証に対する担保不足として9兆円の資金を投入した、全体5400兆円の市場では、1200兆円以上の損失が発生していると考えられる(p106)

    ・今回の事態は日本で13年かかって起きたことが、わずか1年で起きた(展開がとても速い)と見るべきである(p107)

    ・エンロンがアーサー・アンダーセンと組んだように、ヘッジファンドは格付け機関と組んだ(p139)

    ・日本では13年かかって株価は80%下がったが、ロシアは5ヶ月で下がった、これによりロシア国内の銀行は実質すべて倒産状態であろう(p168)

    ・AIGは当初、9兆円の資金援助が報じられたが、2ヶ月も経たないうちに、15兆円に増額された(p186)

    ・株価指数が1年で70%も下がる国が、プラス成長できるわけがない(p190)

    ・今回の危機は1929年の大恐慌を超えている、モデルは実は14世紀の暗黒時代である、1347年10月に中央アジアからイタリアに伝わった毛皮に潜んでいたペスト流行と似ている(p230)

    ・今回のサブプライムローン問題は、CDO(債務担保証券)300兆円の一部の問題に過ぎない(p239)

    ・いま投資すべきなのは、「円高」にかけるべきである(p242)

  • 9784198626617  262p 2009・1・25 3刷

  • 2010/8/20:
    2012年​までに大恐慌となるのかどうか?​とりあえず、今日現在は、GMの​再上場などもありどうにか、押さ​え込んでいる感じ”

  • 想定元本6京円といわれるデリバティブ(金融派生商品)のバブルが崩壊し訪れる世界とは・・・。



    経済・金融音痴ですが、漠然とした危機感がこの本を手に取らせました。

    知識がなさすぎる僕には、この本を線(ストーリー)として理解はできませんでしたが、点(トピック)の集まりとしての危機感は感じ取れました。

    そして、その最悪の結論は第三次世界大戦であるということ。

    こういった論を自分で咀嚼できるほどの知識がないのが非常に口惜しいので、すこしずつでも経済・金融音痴の解消と、さらにはその大きな流れの歴史的意義を認識できるよう歴史音痴も解消しようという意識が新年早々強まったのでした。
    そのことがこの本を読んで一番の収穫です。

  • リーマンショック後の世界がどのようになるか、予想。

    著者の予想に反して、世界は良い方に進んでいる。
    とはいえ、著者指摘の問題は現状も内包しまくっているので、注視することは必要。

    とくに、最近(2010/07/17)ファニーメイとフレディマックの動きが怪しいので、
    かなりビビッている今日この頃。

  • 世界経済が不況に陥り大恐慌(1929年)へと転げ落ちた1920年代、ヨーロッパではファシズムが台頭した。オルテガが『大衆の反逆』(La rebelión de las masas)を著したのは1930年のこと。大衆(las masas)という心理的情況を「慢心しきったお坊ちゃん」に譬(たと)え、無責任な群衆心理を唾棄すべきものとして糾弾した。

    http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20100629/p9

  • たしかにそうなんだか、どうなんだか
    信用取引というかマネーゲームって恐ろしい
    そんなに借金できないもん

    楽観論はいけないのはわかった・・
    でも、だめですから食料備蓄をといわれても
    不安をあおるのはどうも
    いつの時代も希望は必要ってことよね

  • 2010Feb03開始

  • 初めての経済の本。とても面白かった。日本で流されるニュースはかなり制限されていると感じた。ちょっと終末論っぽい。読んでると世界が破滅するみたいで怖くなる、けど面白い(笑)経済学って複雑なんだな。

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著者プロフィール

経済アナリスト。(株)アセットマネジメントあさくら代表取締役社長。1954年、埼玉県生まれ。77年、明治大学政治経済学部卒業後、証券会社に勤務するも3年で独立。顧客向けに発行するレポートで行った経済予測がことごとく的中する。故・舩井幸雄氏が著書のなかで「経済予測の超プロ・K氏」として紹介し、一躍注目される。『2013年、株式投資に答えがある』『すでに世界は恐慌に突入した』(以上、ビジネス社)、『株の暴騰が始まった!』『世界経済のトレンドが変わった! 』(以上、幻冬舎)、『暴走する日銀相場』『株、株、株! もう買うしかない』(以上、徳間書店)など著書多数

「2021年 『株高・資源高に向かう世界経済入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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