殺気!

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198628055

感想・レビュー・書評

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  • タイトルの割には、かわいい装丁だ・・・・
    あれ?作風変わった?って思うほど、女の子っぽい作品。
    確かに青春サスペンスだ。
    「犯人に告ぐ」や「火の粉」のようなのを期待した人には、違和感があるのかもしれない。Amazonの評価が非常に低いのもそのせいか?

    でも、言うほどつまんないわけではなく、私は結構好きだな~。
    主人公のボーイフレンドがなんか笑える。

    ただ、途中の成人式やらファッションショーなんかが、男性読者にはどうでもよく感じられたかもしれないな。男性の筆者がずいぶん今風のファッション?を頑張ったもんだと、感心。

    ストーリー的には、予想通りだったし、意外性は何もなかったけれども、こういうベタな感じが青春っぽいかもしれない。赤川次郎風だ。

    主人公のまっすぐさが、うらやましくもあり・・・。


    賛否両論があるけど、私は好きだな。

  • 話全体としてはそんなに面白いとは思わなかったけど、ちょいちょい「ふふっ」と声が出てしまう笑える箇所があった。普段読んでいてニヤリと思うところはあっても笑う事がないので、自分でも意外。
    すんごい内容に関係ないくだらないとこばかりだけど笑

  •  祖父からの遺伝で殺気を感じられるようになったましろ。過去に自分が閉じ込められ治療により記憶を
    封印された日の出来事は、親友理美子の父の死と繋がっていた。
     理美子の父は現在の彼幸介の実家早瀬建設で事故死したが、会社の先行きを考えて会社外での事故に
    偽装したのだった。
     自分の記憶を取り戻す中で、ましろにより真実は分かったが、今さら、と感じる理美子に恨みを買うが
    最後には和解した。

  • 主人公は「白銀を踏み荒らせ」や「栄光一途」に登場した女剣士・佐々木深紅のいとこで、深紅が助手を務める多摩学院大学に通う佐々木ましろという女子大生。

    タイトルにもあるようにましろには殺気を感じる特殊な能力があり、それは小学6年生の時に拉致監禁されたことが関係しているのではないかと疑い始める。

    ましろは監禁事件の詳細はカウンセリングによって封印されていたが、自分が何も知らないで生きていることにわだかまりを抱えていた。

    また監禁された日に小学校時代の同級生・理美子の父親が山菜取りに出掛け、転落死していた事実を知る。

    理美子の彼氏と、その彼氏の親が経営する建設会社、その建設会社に勤めていた理美子の父。

    2つの事件は大人の事情によって真実がねじ曲げられていた。

    率直に言えば、殺気を感じるキャラの設定がどうしても必要だったのかなという感想。
    もう少し違うストーリーか、人物をもっと深く書き込んでいた方が、作者の作風が生きてくるような感じがしました。
    女剣士の活躍の場面もなかったし。
    たぶんお惚け役のましろの同級生「友部」が笑えるんだけど、緊張感なくしてる感じがする。

    なので少し評価は厳しめです。

  • 他人の「殺気」を感じることのできるましろ。
    彼女は小学生の時に拉致監禁事件に巻き込まれ、その後カウンセリングで記憶を封印したという過去がある。

    その事件と同じ日に父親を亡くし、今は母親の経営するスナックで働く理美子。ふとしたことから再開した小学校の同級生が、ましろの過去と理美子の父親の死の真相というとんでもないスキャンダルに巻き込まれていく。

    殺気を感じるってすごいですよね。
    現代社会では殺気を感じる機会自体がありそうにないですが。

    最初は青春群像劇のような感じで読んでいたんですが、最後のましろの事件の真相がわかるくだりでは完全にサスペンスで、ページを繰る手が止まりませんでした。

    理美子ちゃん、幸せになってね。

  • 主人公のましろがなんだかちょっと苦手…?で最初が辛かったです。
    友部くんにちょっと冷たすぎるんじゃない?というとこがありましてね……

    でも途中からは一気読みでした。ましろの殺気を感じる能力もかっこいい!と思いました。

    昔の隠していた事件を明らかにすることを嫌がり、嘘の上塗りをしようとしていく人の中で、はっきりさせようとしたましろは、正しくてかっこよかったです。
    でも、他人だからできたことかもしれないけど。それでも、その正しさに救われる人もたくさんいたと思います。

  • 全く面白くない。途中リタイア

  • 他人の殺気を感じることが出来る女子大生のミステリー青春小説。幼少の頃謎の誘拐事件の当事者となった彼女が小学校の同級生が係る事件に立ち向かい、過去の誘拐事件の謎も明らかにする。色々な立場になった昔の同級生たちと一緒になって事件を解決しようとする姿が郷愁を誘う。この作者はやはり話の展開が上手い。爽やかな読後感の中に何かほろ苦い感じが残り、良い作品だと思う。

  • 合わないだろうなと読み進めてたけど、最終的には楽しめた。
    小学生の頃の友達は特有なものがあると思う。大人になるにつれて変わったように見えても、根っこは純粋だったものが残ってると言うか。

    ただファッションショーとか、それ必要かな?ってエピソードで長く感じた。

  • 殺気を敏感に感じ取ることができる女子大生を主人公としたミステリー。
    多摩を舞台に地元の仲間たちとほんわかした雰囲気で、タイトル「殺気!」とは程遠い。
    退屈だった。
    (図書館)

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著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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