プシスファイラ

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著者 : 天野邊
  • 徳間書店 (2009年10月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198628239

プシスファイラの感想・レビュー・書評

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  • 鯨やイルカが超音波によってコミュニケーションをとっているというのは現実に聞いたことがあったが、
    この作品では超音波による0と1の表現の組み合わせでバイナリ言語を獲得した鯨類が、独自のコミュニケーション体系を発展させ続け、地球規模でのなんかものすごい生命現象に進化していく様とその行く末を描いている。
    読み進めるうちに、ここで描かれているようなコミュ体系や文化を鯨類が持っているのは必然のような気がしてくる。

    文中にネットワーク用語が多用されていて、巻末のヘルプを参照しながら読むようになっており、なかなか読むのが大変だけど、
    読み進めるうちに鯨たちのコミュニケーションの仕組みとあわせて、現実のネットワーク用語の定義や概念に見当が付くようになった。

  • 図書館で借りた。
    個性派。面白いけどもっとできる。
    以下、酷評ですが激励のつもり。

    あらすじのわりに読みやすい文体。ちょっとカタカナ多くてうざいときある。ワイフとかピープルとか古い。
    通信用語や自然科学の専門用語が盛りだくさんだけど、大学生から社会人くらいなら脚注なしで読めるんじゃないかな。
    一章の一節から二節への仕掛けが秀逸。あらすじで個性派出オチかとおもったけどそんなことなくてよかった。
    一章二節ひたすら解説が長い。いらない。発想は面白いのに、キザに現代の専門用語さ使いまくってるから読みにくい。概念を説明すればいいだけで用語なんてどうでもいいのに。せっかく博識なんだからこだわりの用語だけ使えばかっこいいのに。
    クジラと通信の絡め合いは上手くて面白いけど、IT知識をばんばん使うばかりで、まだ完全に自分の創作物にはできてない感じ。舞台設定が舞台設定なんだからもっと現実を無視して自由につくりこんでほしい。
    あと展開が単純明快、悪く言えば陳腐。犯人さがしがゆっくりすぎる。もっと怒濤の展開にしてほしい。法廷シーンは面白い。
    二章ちょっと難しくなる。カイエと一角の首長のやりとり(素直にシャチVS一角って書けばいいのにと思わなくもない)、ピールが死を超越するとこ(ネタとしては既出だけど)だけでいい。
    一章も二章もオチがはんぱ。
    三章で人間でてきてげんなりする。日本の出し方はいいけど日本の扱いが日本人的だな。イルカと繋ぐとこ面白いから、そこから始めればいいんでない?
    そのあと核の話くらいからぶっ飛んでく。説明じゃなく描写にしてほしいなぁ。まぁ存在があれだからしょうがないんだけど、ついてけないので読み飛ばす。ここだけ別の本にすれば?
    オチもうひといきなんかほしかった。納得はできたけど、たぶん二割くらいしか理解できてないと思う。必然的に不死ネタに落ち着くよねー。
    考えさせられる。SF書きたくなる本でした←

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プシスファイラの作品紹介

「どういうことだ!誰かが勝手に別の名前で投稿したっていうのか?!」始まりは、若い雄クジラ、カイエが執筆した童話。自分たちクジラ類が言語を獲得するまでを語ったその寓話的作品が、第三者に不正にアクセスされ、無断でフォーラムに投稿される事件が発生した。時は紀元前八二六九年。クジラ類は、輻輳処理による発信制御と超音波通信によって、分散広域ルーティングによる独自のパケット交換網-コミュニケーション手段を構築していた。カイエの事件はやがて著作権裁判にまで発展するが、外部集団との論理的遮断というわだかまりを残し、終わる。そして二百年後、クジラ世界は、ある一頭の雌クジラ(彼女の名も、カイエ)の尽力により、あらゆる発信パターンに対する解釈を実現する『完全プロトコル』を実装した。ここに、自我の共有による統合思念体プシスファイラとしてのクジラ類が誕生した。さらに時は過ぎ、二十一世紀。人類は遂に、クジラ類とのコミュニケーションに成功する。そして、人類は…。驚愕の展開をみせる、本格SF巨篇。第10回日本SF新人賞受賞作。

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