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- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198628239
作品紹介・あらすじ
「どういうことだ!誰かが勝手に別の名前で投稿したっていうのか?!」始まりは、若い雄クジラ、カイエが執筆した童話。自分たちクジラ類が言語を獲得するまでを語ったその寓話的作品が、第三者に不正にアクセスされ、無断でフォーラムに投稿される事件が発生した。時は紀元前八二六九年。クジラ類は、輻輳処理による発信制御と超音波通信によって、分散広域ルーティングによる独自のパケット交換網-コミュニケーション手段を構築していた。カイエの事件はやがて著作権裁判にまで発展するが、外部集団との論理的遮断というわだかまりを残し、終わる。そして二百年後、クジラ世界は、ある一頭の雌クジラ(彼女の名も、カイエ)の尽力により、あらゆる発信パターンに対する解釈を実現する『完全プロトコル』を実装した。ここに、自我の共有による統合思念体プシスファイラとしてのクジラ類が誕生した。さらに時は過ぎ、二十一世紀。人類は遂に、クジラ類とのコミュニケーションに成功する。そして、人類は…。驚愕の展開をみせる、本格SF巨篇。第10回日本SF新人賞受賞作。
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