- Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198630201
感想・レビュー・書評
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最初から主要人物の背景が語られずに話が進み、前作があるのかなという違和感があり、そのまま物語の進行役が犯人側に変わり、ときおり警察側やテレビ局側の人物が語られ、少々、焦点がぶれまくり、感情移入しにくい上に、過去のクライシスものと比べても最初から最後まで盛り上がりに欠ける。少々、残念。
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117:死人を出さない爆破テロ、出稼ぎに来たものの、行方不明になったいとこを探すペルーの警察官と彼に協力する「わけありの」スポーツクラブ店主。東京と神戸、東と西で起きたふたつの事件が、徐々にひとつのうねりとなって……という、構成が見事なクライシス・ノベル。
登場人物の描き方がすごく刺さりました。閉塞感と諦めと、やり場のない怒りを抱えた十二神将たちの描写に丸みを感じるのですよね……。悪なんだけど、二元論的な悪ではない、というか。だから彼らの結末は悲しかったな。 ひとというものをおよそ信じられなかったはずの彼らが、最後には見知らぬ誰かの身の安全を(たぶん無意識に)思って行動してしまうというあの構図がね……。
とっつきやすい高村薫、というのはほめ言葉じゃないのかもしれないけど、いつもそう思う。ほめてます。(自分的に) -
「十二神将」を名乗るテロリスト。と言う話のストリーがなかなか面白かった。その中に来日したペルーがTNTを作る話のストリーも面白い。でも最後は、ほぼ全員が死んでしまう。そして主人公は??だったのだが、何となく中途半端な感じもする。
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不条理の連続。読んでいる時は切なかったし読み終わった後は苛立たしい。
後、登場人物の出身地がペルーである必要ないよね。 -
7
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2013.2.5
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序盤は少しもたついた感じでしたが、柚木たち十二神将のメンバー側の視点がでてからはスピード感があってよかった。今回の警察は本当に役立たずの一言に尽きます。あと、東洋テレビもなんだか立ち位置が微妙でしたので、武藤玲子側の視点は書かなくてもよかったのではと思った。十二神将のメンバーのどの人の経歴は他人事ではないと思う。P.138の4~9行目からとP.318の4~8行目の柚木の言葉は思わずグサッときた。そしてメンバーのラストはあまりにも悲しすぎる。最後、田代がミゲルに言った一言・・・今後、続編出るのかな?
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弱いものを切り捨て続けたら、何が残るんだろう?
ワタシは残りたくない。 -
#読了。東京にて「十二神将」と名乗るテロリストによる爆破事件が続発。一方神戸では、スポーツジムを経営する慎吾のもとに、ペルー警察のミゲルが友人を捜しに来る。残念ながらテロリストの犯罪根拠もペルーの必然性も低いような。