- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198631529
感想・レビュー・書評
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「蛇衆」「無頼無頼ッ」の矢野隆の時代小説だったんで期待値しまくって読んだ。
前ニ作と比べると地味目かなぁ。
殺陣のシーンは迫力あるんだけど、人物の内側の葛藤に重きを置いてる感じ。
そんなこんなでこじんまりした印象。
三作目で少しやり方の幅を広げた感じか。 -
幕末の京都。人斬りに魅入られた青年の話。
読みやすいですが、
台詞や心理描写がクサイといいますか、芝居がかりすぎて
読んでて苦笑してしまいました。
幕末モノ好きなので、どうしてもハードルが高くなってしまうっていうのもあるのですけどね。 -
『無頼無頼ッ! 』が面白かったので。
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幕末の京都。天誅と称する要人暗殺が、尊王攘夷を叫ぶ若き武士たちによって行われていた。剣の腕に覚えのある旗本の次男・水上守弥は、内偵のため江戸から派遣される。守弥の前に立ちふさがるのは、人斬り以蔵と恐れられた土佐藩の岡田以蔵。以蔵との斬戟死闘を繰り広げるなか、守弥は自分の内側に眠る「人斬り」の欲望に目ざめてしまう。このまま、自分は以蔵と同じ獣に堕ちてしまうのか。出口を見つけられずに恐れおののく守弥。一方、以蔵は守弥の大切な人たちに襲いかかる。スピード感MAXの剣戟場面は圧巻!守弥のあきらめない姿に感動(「BOOK」データベースより)
幕末が舞台で、斬り合い時に視界が赤くなって我を忘れ、超人的な力を発揮する主人公。
えー、これなんて『薄桜鬼』(オトメイトさんの幕末乙女ゲーム)?
よくあるようなストーリーで、主人公の苦悩もよくあるような悩み、ラストもあっけないほどのよくあるような吹っ切れ解決。
前作『無頼無頼ッ!』よりよくなっているけれど、『蛇衆』を越える面白さは無かったかな。
以蔵の執着心が濃ゆくて濃ゆくて、独特のもったりした空気を感じられたところはよかったですが。
あ、あと土方さんは格好よく書かれていたので、そのあたりを読むのは楽しかったです♪
「本当に良い刀は、鞘に納まってるもんだ」
「頑張るなんて言葉は弱い者の言う言葉だ。俺ぁ頑張らねぇ。やるかやらねぇかだけだ」
あー、土方さんが言いそうなセリフー。
この辺りはニヨニヨしながら読んでました。 -
ラストの誘拐からの流れがありきたり過ぎ。最後も不完全燃焼。
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主人公:水上守弥の幕末の人斬り岡田以蔵との戦い描く。土方歳蔵とに関わりも面白かった。正義感のみでは生きられず、邪悪な心とも折合いをつけながら生きる事を悟る。
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著者である矢野隆氏のポップな語り口調がすごく良いです。
青春のテイストと剣客小説の独特な疾走感というか高速感?が、スピード感が重要である文学作品において、筆力×内容がより物語を良い物にしているという印象がありました。
前作の「蛇衆」「無頼無頼ッ!」も若いエネルギーのある作品でしたが、今回の「凶」は、前にも増して若さを全面に出し、筆力を爆発させた作品であるとおもいました。
僕的にはかなりヒット。