お父さんのバイオリン

  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198633004

作品紹介・あらすじ

ある事故がきっかけで、バイオリンが弾けなくなった十二歳の梢。亡くなった父との絆に気づき、立ち直っていく少女の姿をみずみずしく描く、さわやかで、ちょっぴり不思議な物語。小学校高学年〜。

感想・レビュー・書評

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  • 最初の方の事故を目撃した場面の描写はちょっと苦しかった。ドラマではさんざん見ても平気なのに、言葉の力ってすごい。

    おばあちゃんの手作りフルーツのシロップ漬けやお母さんの手作りパンは素敵だと思うけど、全体的にやや重かった。

  • よかったなぁ~~
    読み出したら止められず一気読み。
    悔しいけれど(なにが!?w)、この作家さんは、いつも泣かせる。
    ときどき、読んでいて面倒になって挫折した本もあるけれど、
    これはツボ、ストライク!

    交通事故死を目撃して以来、バイオリンが弾けなくなってしまった小6の梢。
    そんなとき、お母さんがライブラリアンを務める、オケも解散となり失業。
    亡くなったお父さんがコンマスを務めていたオケ、
    そしてお父さんのバイオリンなのに・・・
    それぞれに屈託を抱えてしまった母娘は
    夏休みに入ると、さっそく、おばあちゃんの元へ帰省することにした。
    そこで不思議な出会いや新しい展開もあって・・・
    という再生の物語であり、過去と今とがつながる物語でもある。

    内容は、途中で、ほぼ展開が予想できたのだが、
    きちんと最後まで読ませるのは、やっぱりうまいんだろうな。
    生と死の問題、音楽の描写が、効いている。

    個人的には「パパの」ではなく「おとうさんの」というのもよい。
    きれいな日本語は、気持ちが良い。
    同世代なだけになおさら。

  • 小さい頃父親を亡くしている女の子が主人公のファンタジー。

  • 【図書館】交通事故で亡くなったお父さんはバイオリン奏者だった。梢もバイオリンを習っているが、右腕がうまく動かなくなり、弾けなくなった。おばあちゃんが暮らす山間の町に行き……。この不思議なお話、嫌いじゃないな。

  • 「ある事故がきっかけで、バイオリンが弾けなくなった十二歳の梢。亡くなった父との絆に気づき、立ち直っていく少女の姿をみずみずしく描く、さわやかで、ちょっぴり不思議な物語。小学校高学年〜。」

  • 夏休み、6年生にすすめたい。一学期の単元で困難を乗り切る話の本を子供たちから求められていたので、その時にこの本を知っていたらなあ。また勧めてみます。

  • ちょっと不思議で素敵なお話だった❣️

  • 家族の絆、温かさを感じられるお話。
    でも、期待したより感動か少なかったのが残念。

  • 2012.12.14読了

  • 梢は、五歳の時にバイオリン奏者だった父を交通事故で亡くし、母とふたり暮しの小学六年生。
    父亡き後もバイオリンのレッスンを続けてきた梢だったが、父が亡くなった交差点で再び死亡事故を目撃したことをきっかけに、バイオリンを弾く時だけ、右腕が動かなくなってしまう。
    一方、父の勤めていた楽団で共に働いていた母も、楽団の解散で失業してしまった。
    夏休みに入り、失意を抱えて母の故郷に帰省したふたり。
    豊かな自然に恵まれた町で、梢は不思議な少年と出会い…


    ほしおさなえさんの、初の児童書作品とのこと。
    しずかにふたりを慈しむ祖母との日々。
    音楽への愛、手作りの喜び、自然の営みの不思議、父母が子供に注ぐ思い。
    それらが持つ力で、傷つき疲れたふたりの心が明るい輝きを取り戻していく様子。

    やさしい文体で、さらりと読めるけれど、何重にも満足。

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。

「2021年 『東京のぼる坂くだる坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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