高原のフーダニット

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著者 : 有栖川有栖
  • 徳間書店 (2012年3月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198633639

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高原のフーダニットの感想・レビュー・書評

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  •  火村英生が探偵役の短編集。
     短編というか中編?
     2話目の「ミステリ夢十夜」は、10個のショートストーリーから成ってますが。
     というか、夏目漱石の「夢十夜」を知らない人が、この本を前から順番に読んでいったときに、この「ミステリ夢十夜」を読んだら、どう思うんだろう、と。
     この話だけを単体で読む分にはいいんだけれど、第1話と第3話は普通のミステリだから、この「ミステリ夢十夜」も、この話だけの連作みたいなのだと思っちゃわないかな、て。
     何でこの間に挟んじゃったんだろ。

     火村さんのシリーズは、警察側もいろいろな人が出て来るから、どこの県警・府警の人なのかごっちゃになる。

  • 火村シリーズ。

    『オノコロ島ラプソディ』
    叙述トリックって苦手ですか?と、ある編集者にあおられて…
    オチがやや無理があるというか、「それ、言い逃れですよね?」と(笑)
    作品に対してではなく、キャラクターに。

    『ミステリ夢十夜』
    夏目漱石の「夢十夜」へのオマージュ。
    短い話(全部20枚ずつらしい)ばかりで、本格推理物になる長さではないが、これがなかなか面白い。
    夢ならではの不条理とか、いつもと違う印象の火村とか。

    『高原のフーダニット』
    地域的密室?
    そんなことで殺しちゃうの?という感じですが…
    物の弾みって怖いですね。
    ミステリ作家を目指す、喫茶店のマスターがいい感じ。

  • とっても面白かった。作家アリスシリーズ20周年を飾る1冊らしい。オノコロ島ラプソディではアリスが「俺は三毛猫ホームズか」と呟いてるところで爆笑。。。
    ミステリ夢十夜、なんだこれ?と思いつつ、微妙な後味で楽しかった。表題作の高原のフーダニットは、いつになく火村先生の口数が多くて、楽しめた。
    シリーズの中でもお気に入りの本の一つだなー。

  • 夢十夜が好きなのです(* ´ェ` *)
    特にこの、最後の文章の切り方がとても好きなのです(* ´ェ` *)
    3本目の本格ミステリはそれだけで十分有栖川テイストなのですけど、2本目の夢十夜は何度かニヤニヤしてしまうのですね( ´¬`)

  • 犯罪社会学者・火村シリーズを三作品収録した中篇集。
    表紙がシャレオツで良い感じですが、楽譜のコラージュを見て一瞬ソラシリーズかと思いました。
    以下各話超簡易感想。

    「オノコロ島ラプソディ」
    授業の合間を縫ってゆとり0で捜査に協力してる火村に比べて、アリス先生がやたらウキウキしてらっしゃる…。
    トリックの島荘感も含め、殺人事件の割には妙にギャグテイストで明るい感じの一作。
    アリス、少なくとも作家アリスって結構負けず嫌いで尖った性格してるよなーと冒頭を読んで思いました。あの一連の流れにもちゃんと意味があるのがいいですね。
    それにしても今回のアリス、捜査中からオチまでずっと小旅行気分で割と鬼だなと思いました。

    「ミステリ夢十夜」
    かの有名な夏目漱石の夢十夜のパロディ。
    ”こんな夢を見た”から始まる奇妙なショートショートですが、色々酷い(褒め言葉)。
    キャラクターが立っているシリーズだからこその愉快さを感じる連作でした。本編じゃこんなネタ絶対できないもんなぁ。
    それにしてもやっぱり森下さんはハイスペックですわ。

    「高原のフーダニット」
    表題作であり、三作品の中で一番ストレートにミステリしている一作。
    平和な高原の村で双子が殺される、という少し古典的なモチーフにワクワクします。実際に読んでみるとそれほど古典でもないですが。
    時々(割としょっちゅう?)描かれる火村のセンシティブな部分というか、人間への情みたいなのが結構好きです。
    服装センスがちょっと変なオッサンが言ってると思うと温かい気持ちになる(…)。

    あと書きによると火村シリーズはこれからもバリバリ書いていくつもりのようなので、また近いうちに作品が読めそうで楽しみです。
    江神シリーズは腰を据えてじっくり書いていただくとして、火村物もまた長編で読んでみたいなぁ。
    国名シリーズ復活しませんかね?(チラッチラッ

  • ミステリ夢十夜に惹かれて手にとった。
    ミステリとは言えないが夢十夜の名にふさわしい不思議な話達だった。これまでの登場人物が入り乱れ、様々な立ち位置になって登場する。どんな突飛な展開もはじめの、こんな夢を見た。ですんなり受け入れられるのだからおもしろい。
    夢十夜特有?のこの不安・恐怖に似た読後感がたまらなく好みであった。

    表題になっている高原のフーダニット、謎解きが急展開だった気もするが、久しぶりに火村が闇をのぞかせた。火村の過去が明かされることはないのだろうけど、彼が時たま見せる闇がこのシリーズに夢中にさせるスパイスになっているのは確かだ。

  • 高原のフーダニット読了。なんだろう。なんだろうこの半端じゃないモヤモヤ感。なんかこう……ホワイダニットにしろメタにしろ、どっちつかずで中途半端感があるんですよね……その半端さが気恥ずかしいというか……。有栖川さんは短編が一番いいなあ。長くなるとオチの強さを期待してしまうからな。

  • *オノコロ島ラプソディ
    *ミステリ夢十夜
    *高原のフーダニット

    ミステリ夢十夜では片桐さん、朝井小夜子女史も登場し、根底に潜む怪しさと、シリーズものならではのにぎやかさが、いいコントラストを引き出してるように感じる。
    ぬぐい去れない、不安。ミステリ、ではないかも。

    有栖川有栖の作品を読んで常に思う事は、言葉が丁寧に選ばれ紡がれていること。上品でいて、かしこまってない。言葉とは、まさに人柄だと感じる瞬間であります。

    さらに作家編を読んでいると、「専門外のレポートに時折傑作物がある」(明確ではないけれど、そんなような事。孤島パズルより。)学生アリスを思い出して、有栖川有栖をどんどん知りたくなる。

    今まで、エッシャーの絵のように「手が手を描く」イメージでいたけれど、二次元じゃなく三次元で考えられてるのかなー?と感じるきっかけになった一冊でした。

  • 火村サイドで、中編二作とショートショート十作という構成になっています。
    大きな仕掛けのトリックものに、夢の中が設定というショートショート集、高原を舞台にした犯人探しと、様々な楽しみが味わえます。
    火村先生やアリス、関西の刑事さん達は勿論、オンボロベンツとポンコツブルーバードも活躍しています。

    ◆オノコロ島ラプソディ
    火村先生が島でバカンスを楽しんでいます。
    海外かと思っていたら、淡路島でした。
    火村先生の行く先では、必ず事件が起きます(笑)

    殺人事件の容疑者は、被害者から金を借りた人間ではないかと思われていた。
    容疑者の一人である男のアリバイを証言するのは、元刑事だった男である。
    元刑事は嘘をつく人間ではないので、話を信じるならばシロのようだが…。

    容疑者の男は高額の借金をしていたが、最近になって宝クジが当たっていた。
    大金が手に入るので、被害者を殺す理由はないだろうと主張する。

    もう一人の容疑者は女で、被害者から借金をしていた。
    事件の夜、女は初対面の男とデートをしていた。
    一応アリバイはあるが、時間帯が夜だった上、場所がハッキリ特定出来なかった。
    一時はグレーゾーンと思われていたが、デート相手のお腹の調子が悪くなって外で催した証言が立証されてシロ判定になった。

    犯人はクジが当たった男でした。
    折角運が上がってきたのに、欲深になっては駄目よね。

    元刑事は嘘をついていませんでした。
    「オコノロ庵」は小さな建物なので、移動可能だった訳です。
    普通、元刑事がトラックに載せた庵の中にいたとは思わないですよ。

    今回は兵庫県警が事件担当なので、ガミやんが登場しています。
    毎度、期待を裏切らないツンデレ振りです。
    お下品なダジャレまで披露しています。

    火村先生は大学の都合で途中退場して、アリスが代わりに調査をします。
    アリスの愚痴(?)がヒントになったのでした。
    大丈夫、猫より役に立っているよ☆

    ◆ミステリ夢十夜
    アリスが見た夢のお話です。
    ミステリ仕立てになっているものもありますが、「何でやねん!!!」とツッコミたくなる設定もあります。
    クスクス笑いながら読みました。
    サブキャラが総出演という贅沢な仕様になっています。
    夢に見るくらい火村先生が好きなんですね。

    ◎第一夜
    アリス・火村・片桐・朝井が遭難し掛ける。
    山小屋を見つけたが、中には暖房がない。
    このままではヤバいので、夜が明けるまでゲームをしようと提案されるが…。

    「四人なのに、こんなの有り得ない!!!」というホラーな展開になります。
    オチは、片桐さんが二人分を演じていました。
    このお話は前に「アンビリバボー」でやっていたな。

    ◎第二夜
    アリスは、とある食事会に招待される。
    アリス以外の招待客は、味覚に異常があった。
    スープが出てきたのでアリスが口にすると、おかしな味がした。
    これは毒だと吐き捨てるが、他の男達は味が分からない。
    結果、アリス以外が毒で死んでしまった。

    アリスは火村先生に助けを求めて電話をしますが、「お前ヤバい立場にいるよ」と素っ気なく言われて終わり。
    救いのないオチです。

    ◎第三夜
    福男を決める競争かと思っていたら、優勝した者が生を受ける権利が得られるというオチでした。
    アリス達は精子だったようです。
    優勝したのはハリキリボーイでした。

    ◎第四夜
    「アリス、参考人として兵庫県警に質問される」の巻。
    片桐さんが殺されて、アリバイを聞いてくるガミやんが怖いです。

    アリスはスランプで小説が書けなくなり、アルバイトをしていた。
    それは、遊園地で大人気キャラの中の人。

    火村先生が「もういいから」と諭しますが、アリスは中の人などおらん精神で口を閉ざします。
    迂闊にも笑ってしまいました。

    ◎第五夜
    とある村で、殺人事件に遭遇する。
    火村先生はアリスと二人きりになると、逃げようと提案してきた。
    何故ならば、犯人は村の人間全員だからだ。
    もし真実を見抜いたと知れれば、殺されてしまう。

    逃走を図りますが、見つかった上に絶望的なオチとなります。
    火村先生、憐れなり。

    ◎第六夜
    おかしな夢を見てばかりなので、アリスはカウンセリングを受ける。
    灰色の影が窓を横切るが、自分にしか見えないようだ。

    毎度、看板が落ちていたというオチですか。
    アリスはスッキリしていますが、それって危ないよね。

    ◎第七夜
    アリス達がSPになっています。
    火村先生はいいとして、のんびりしたアリスが要人を守られる訳がないだろうとツッコミ。
    結局、人工衛星はどこに落ちたのでしょうか。

    ◎第八夜
    複雑な迷宮に招待された火村先生とアリス。
    殺人事件が起きたが、火村先生が事件を解く。
    関係者を集めようとするが、彼等は疑心暗鬼になって逃げ回っていた。
    しかも、アリスは迷宮内で迷ってしまう。

    火村先生、アリスを見つけてあげてよ(笑)

    ◎第九夜
    関西で現れる「たそがれ仮面」は子供をさらっていた。
    ターゲットにされるのは、「たそがれ仮面」の悪口を言う子供である。
    見所があると喜んで、仲間にするらしいが…。

    「たそがれ仮面」の正体は、火村先生のようです。
    優秀な弟子よりもドジで可愛い助手の方がいいじゃんかよ。
    ばあちゃんもグルなのかい。
    余談ですが、「たそがれ仮面の歌」で、(最後に黙る)という部分に噴きました。

    ◎第十夜
    夢で現金を引き出していると、不審な男女が現れる。
    火村先生がそのカラクリを解くと、アリスはミステリのネタになるかもと思う。
    火村先生は「夢を忘れるさ」と皮肉を漏らす。

    ◆高原のフーダニット
    表題作。
    アリスの元に、火村先生に取り次いで貰いたいと頼む電話が掛かってきた。
    電話の相手は、二年前に起きた事件の容疑者である双子の兄。
    当時、火村先生が推理をして、双子の無実を証明していた。

    アリスは火村先生に電話をしますが、シャワーを浴びていたので、すぐ出ませんでした。
    読者サービスですか(笑)

    兄は、弟を殺してしまったらしい。
    自首をする覚悟を決める為に、恩人の火村先生と話したかったようだ。

    火村先生がどんな落書きをしていたのか、 密かに気になります。

    兄はぶちまけるだけぶちまけて、一方的に電話を切ったらしい。
    火村先生は彼を信じるしかなかった。

    事件が起きて、兄が殺される。
    弟を死なせたのは、紛れもなく兄らしい。
    それならば、兄を殺したのは誰なのか。

    ブルーバードで現場に向かう、火村先生とアリス。
    ベンツちゃんは調子が悪いそうな。

    兵庫県警担当なので、ガミやん登場。
    今回は風邪を引いている上、二年前の因縁があるのでテンションが低いです。
    ガミやんの代わりに、遠藤刑事がアリス達に同行します。

    ポイントは、偶然、双子の事件を知ることが出来た人物は誰なのかということ。
    高原にいた人達には犯行が可能である。
    殆どの人は喫茶店にいた。

    洞窟に入らなくても死体が見られる条件は限られる。
    それは、双眼鏡と鏡を携帯している人物だ。
    犯人は、バードウォッチングを趣味とする女だった。

    今回は、火村先生とガミやんがナーバスになっています。
    共に、悔やんでも悔やみきれないといったところでしょうか。

    ラストでワンコと一緒にいる火村先生に和みました。
    ただ、ワンコって指を咥えていたんだよね(怯)

  • 火村シリーズの中編3篇。安定のおもしろさ。「ミステリ夢十夜」が風変わりで楽しめた。

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高原のフーダニットの作品紹介

「オノコロ島ラプソディ」容疑者には鉄壁のアリバイ。国産み神話の淡路島で、火村を待ち受ける奇天烈な事件。「ミステリ夢十夜」有栖川有栖は近ごろ怪夢を見る。火村と彼を次々と不可思議が襲う夢だ。今夜もきっと…。「高原のフーダニット」弟を手にかけました…美しい高原を朱に染めた双子殺人事件は、一本の電話から始まった。透徹したロジックで犯人に迫る、これぞ本格=フーダニットの陶酔。ミステリ界の名手、初の中編集。

高原のフーダニットの文庫

高原のフーダニットのKindle版

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